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264.縦須賀上陸




 第一武装偵察大隊は上陸前に煙幕を展開、風もあったので瞬く間にその場は白い霧に包まれていく。

 その霧があるうちに、AAV7A1やEFVから降りた兵員たちは、射撃体勢をとり十分に警戒しつつゆっくりと足を進めていった。


「大隊止まれ!」


 全員が降車したことが確認された時、大隊長の一言によって進軍を停止させていた。

 丁度その頃には霧が晴れ、大隊の目の前には恐怖で固まった槍などで武装した集団がいた。


「そこにいるのは、出雲の国の出迎えか?」


 その固まっている武装集団に向けて、大隊長は自身の乗るEFVの上から手に持っていた拡声器で呼びかけていた。

 呼びかけられた方は、その言葉が通じなかったのか混乱していたのかわからないが、求めていた答えは返ってこず、代わりに白旗をこちらに向けて振っていた。


「大隊長、あちらはどうやら降参をしたと示してきていますが……、いかがしましょう?」

「困ったな、これではまるで侵略してきた敵と変わらんな……」

「まぁ、さっきのことがなければ普通にここに来ていたのですが、あの発砲してきた連中と同じ奴らがいては危険と判断している現状仕方がないことです」

「とりあえず、こちらも攻撃の意思がないことは伝えんとな……」

「ですね」


 こちらが返答を考えているうちに、武装集団は全員が武器を置きこちらに手を上げながら向かってきた。

 どうやら完全にこちらに投降する気でいるようだ。


「大隊長、これでは……」

「わかった、俺が直接行ってあちらさんと話してくる」

「わかりました、お気をつけて」



 そういうと大隊長はEFVから降り、投降してきた集団の隊長格の人物と思われる人物に直接コンタクトをとることにした。

 相手が武装解除状態とはいえ、万が一のことを考えて腰のホルスターにすでに初弾が装填されたVP9が収められていた。

 こちらにも攻撃の意思がないことを示すために、大隊長は両手を上げたまま歩いて行った。


「我々に攻撃の意思はない、話がしたい、隊長はどなたかな?」


 そんな大隊長のことを武装集団は皆不思議そうな顔で見ていたが、その中で存在感が一味違う人物がこちらに寄って来た。


「そ、某の言葉がわかるのか?」

「ええ、何故だかはわかりませんが、通じていますよ?」


 どうやら彼は少し混乱しているのか、大隊長のことをどこか知らない国から来た人だと思ったらしく、恐る恐る意思疎通ができるか確認してきた。


「左様であったか!なら話が早い、某は伊勢崎十史郎と申すもの、我らは貴殿らに降参する、そんな見たこともない鉄の塊のようなものに我らは文字通り太刀打ちできない、どうか彼らだけでも許してくれ、その代わり某はここで切腹いたす」

「いや、いや、そんなことをしなくても結構ですので、我々はこんな形であなた方を威圧するような仕方でやってきましたが、これには訳があるんです」

「ほう、それはありがたい……、しかし、その訳とはいったい……」

「というのは、ここまで来るまでの間に味方の艦艇が何者かに砲撃を受けまして、その為、この浜にもひょっとしたらその砲撃してきた悪者が待ち構えているかもしれないという上層部の判断がありまして」


 その言葉を聞いた十史郎は驚きの表情をした後、すぐに落胆した表情に変わっていた。


「な、なんと……、遅かったか……、誠に申し上げにくいが、その情報を我らが貴殿らに伝えるためここで待っていたのだが、それでは遅かったか……」

「どう言うことです?」

「ちょうど昨日、早馬にて某のところに来更津きさらずの浜に複数の砲が隠されているということが知らされていたのだ、それを貴殿らに伝えようと……、無念」


 どうやらさっき砲撃してきた奴らの正確な情報が入って来たらしい。


「いえ、そんなに落ち込まないでください、こちらは砲撃を受けたものの人的被害は一切なかったので」

「それは誠か!……、よかった……、客人に怪我があってはいけないからな」

「それよりこれから、本隊が上陸するのですが……、よろしいですか?」

「何と!貴殿らのみならずまだあの船には人が乗っているのか!」

「ええ、ざっと10万以上は上陸してくるでしょう」

「じゅ、10万!!……、貴殿らはいったい……、」

「決して侵略はしに来ていないですから、ご安心を……、おい!“扉は開かれた”と本隊に送れ」




 こうして縦須賀に続々と上陸が始まった。

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