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194.異世界鉄道の旅!2

 ゆったりとした車内でおいしいお茶を飲みながら出てきた和食弁当に舌鼓を打ち、その間二人はたわいもない話に花を咲かせ、時には最高速度の320km/hの車窓を見たりと充実した時間を過ごしていた、そのうち小腹が満たされすっかりリラックスモードになった俺はうとうとし始め、しまいには隣に座っているメリアの膝の上に頭を乗せていた。


「ワタ……、ここまでお疲れ様、やっぱりあなたを呼んで正解だったわ、ありがとう」

 そういいながら、メリアは微笑みながらワタの頭を優しくなでていた。


 気づくとそのまま二人とも疲れもあって寝てしまい、ガンダルシア駅についても起きなかったのでミセア大佐に二人は起こされていた。


「陛下?陛下!ガンダルシア駅に到着しましたよ!」

「はっ!すまない、すぐ降りる」

「思わず、寝てしまったわ、ウフフ」


 起きた二人は、身支度を済ませたあと抱き合ってキスをして、それからすぐにグランクラスを後にした。


 降りたった16番線はガンダルシア駅3階高架に用意された6面12線の新幹線専用ホームで、ここには乗って来た東北新幹線の他にハミルトンや北部国境付近の都市ガレア方面に向かう上北(じょうほく)新幹線、西部国境都市オルセシーゼに向かう西国(せいこく)新幹線が乗り入れる。

 駅のつくりと規模はJR東日本の大宮駅と似ている。

 両線の使用車両は、上北新幹線がE4系(JR東日本上越新幹線用)、西国新幹線がE7系(JR東日本・西日本 北陸新幹線用)を使用している。

 このガンダルシア駅を経て各新幹線はすべて王都アルダート駅に向かうようになっている。


 降りたまだ真新しいホームからは見える景色は、工事中ということもあって当たり前だが一般人の姿はなく、我々とミスティア隊と鉄道関係者・工事関係者以外は見当たらない。


 ホームを見渡すと人でごった返していないことを除けば元の世界のJR東日本仕様の新幹線ホームと何ら変わらないつくりになっている、違う点を挙げるのならば、ホームや駅コンコースなどいたるところに完全武装の警備隊がいることだ。


 彼らは国土交通省の外局の鉄道警備局鉄道武装警備隊の隊員たちで、主な任務はその名の通り警備なのだが、ただ単に警備するだけではなく急病人の応急救護や駅構内と線路上・鉄道関連構造物内に限って逮捕権を有する、さらに万が一テロ事案が発生した場合はその武装を生かしすぐに制圧をすることとなっている。


 本来この任務は警察内部の鉄道警察隊に任せればいいのだが、この鉄道警備局の役割はその警察の任務を軽減しこれから発展するであろうこの国での通常の犯罪捜査などに注力してほしいこと、それに加えて発展途上であるがためにマナー違反の乗客やテロ行為・痴漢行為等々、鉄道警察だけでは手に余る事案がこれから多発すると見込まれるのでその専門としてこの鉄道警備局が存在する。

 そして、今彼らを悩ませているのはこれだけではなく、線路敷設現場や鉄道関連施設建設現場に現れるモンスターの存在だ。


 今現在、この影響もあってほとんどの隊員がこの対応に追われているが、それでも被害は増える一方でどうしても手が回らない場合は冒険者ギルドに依頼をしてそこから戦力を分けてもらっている状況だ。

 これを受けて鉄道警備局は武装警備隊の増強をしているが全く間に合っていないく、最悪陸軍や警察の機動師団("師団規模版"機動隊)から応援をよこしてもらうしかない。




 そんな鉄道警備局の現状のことをミセア大佐から聞きながら、俺とメリアはエスカレーターで地上ホームへと向かっていった。


 ここからは在来線に乗って王都のあるアルダート駅へと向かう。

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