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165.陸海空軍合同ミーティング

 

 俺らが仲良く医務室に運ばれていったとき、一瞬ざわついたがメリアは笑顔と明るいテンションで挨拶をし始めていた。


「さっきはひと悶着ありましたが、この場ではそんな垣根を越えて純粋に食事を楽しんでください!」


 その言葉通り一般の兵士たちや職員は和気あいあいと楽しく食事を楽しんでいる。

 一方で先ほどまで喧嘩をしていた陸海両軍の大幹部たちは、最初こそ先ほどの空気を引きずっていたが、時間が経つにつれその硬い表情も崩れていき最後には談笑するまでに改善していった。

 ただ、部屋の端っこではミサが足に手錠をかけられ椅子座らせていた、そんな状態のミサにクレイシーは寸胴の鍋一杯に入ったシチューをまるでわんこそばのように食べさせていた。

 聞いたところによるとクレイシーは「(私の)ワタ陛下にあんなことをした罰よ!」と言い続けていたらしい。


 そして、強制的にシチューを食わされているミサはというと、当然といえば当然だが、半ベソをかきながら凄まじい勢いで食べていた。

 そして、ありえないことにミサは出されたシチューすべて完食していた、ここまで来ると胃がどうなっているか知りたいぐらいだ。


 そもそもなんで、シチューを食べさせていたのかというと、クレイシー曰く「色が違うだけで後は一緒でしょ?こんなに食べられることに感謝しなさい!」らしい。

 謎理論すぎて理解が及ばないが、何にせよミサにカレーを食べさせたくなかったらしい。


 メリアはというと、表面上何事もなかったかのようにふるまっていたのだが、内心どうしてもワタのことが気になってしょうがなかったため、隊員達や幹部達への労いの言葉足早にかけていき、それが終わると一直線に医務室へと向かっていった。


 俺とミハイルの意識が戻り、会場に戻ったときにはもうすでにテーブルには食事は残っていなかった。

 それを見て、俺とミハイルはお互いの顔を見た後、脱力感が両者を同時に襲いその場で膝から崩れ落ちていた。

 何も悪いこともしていないのに昼ごはん抜きなってしまっていた。


「おお、なんてことだ、俺たちはこのまま食事抜きになるのか?」

「ワタ陛下、これはまだ夢の中のなのでしょうか?」

「ミハイル、俺たちはどうやら悪夢を見ているらしい」

「おお、なんと嘆かわしい」


 まるでC級映画の芝居のような会話をしていたそんな俺たちに見かねたのか、相変わらず笑顔も美しいメリアがいい情報を伝えてくれた。


「ハイハイ、二人ともそこまで!そんなあなたたちに朗報よ!さっき料理長に頼んでラーメンを作ってもらうことになったわ!」

「おお、それは本当かい?」

「まるで女神様のようだ」

「二人ともやめなさい、私は神ではないわ、そんなことよりミーティングが始まってしまうからすぐに行くわよ!」

「「イエスマム!」」



 また芝居じみたことをしていた俺達は気持ちを切り替え足早に会議室に向かった。

 部屋に入るとそこにはすでに全員が集合していた。

 このミーティングには各軍の幹部だけではなく、KCIAの幹部職員が来ていた。


「いやいや、遅れたようですまない、司会進行はエレシアだったよな?準備が終わっているようならすぐにでも始めようか?」

「いえ、原因はこちらにあったわけですから、陛下は謝る必要などございません、それよりも先ほどはお見苦しいところをお見せしてしまい大変失礼いたしました」


 流石に俺がこんな状況になってしまったので彼女らは深く反省しているのだろう、ハミルトンが謝った直後に俺に対して対して頭を下げてきていた。


「いや、いいんだもう、終わったことだし、気にしない!ハイ、進めて」

「慈悲深きお言葉感謝します……ではミーティングを始めさせていただきます、まず……」

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