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141.メリアと初デート


 メリアは一連の作業が終わってから来たのであろうが、まるで俺が起きたのを察したかのように部屋に戻ってきた。


「おはよ!ワタ!よく寝れた?」

「おはよ!久々によく寝れたよ、ありがとう!」

「そっか!それなら良かった!お腹すいてるでしょ?何か食べる?」

「お腹空いてるけど、折角だから城下町に食べに行かない?」

「え!行く行く!やったー!」


 メリアは俺のその言葉を聞いた瞬間軽く飛び跳ね、まるでこれからお祭りに行く前の少女のように喜びようだった。

 

 「そんなにうれしいことなのか?」

 「そうよ!やっと誘ってくれた上に二人きりになれるんだから、これほどうれしいことはないわ!あとは結婚式を上げてくれれば最高ね!」

 「お、おう、け、結婚はもう少し待ってな?流石に今は戦争ちゅ……うだからね?……メリア、そんな悲しい顔しないで?」

 「わ、わかってるわよ……、それより行きましょ!もうおなか減ってふらふらよ」

 「そうだねわかった!すぐに準備するね!」


 やっと二人きりになったワタとメリアは、手をつないで仲良く城下へと繰り出していった。


 早速二人はアルダート城から出て、アルダート城下町内で有名な飲食店の集まる「城下中央街」と呼ばれる場所に足を向けた。

 一応、今回は二人きりということになっているが、実際は後方にミスティア第二大隊が目立たず近すぎない位置で護衛してくれている。

 周りを護衛で固められているとはいえ、なにがあるかわからないので、俺とメリアも不測の事態に備えるため、SIG P320Compactを携行し、防刃チョッキを着用している。

 

とはいえ、今日は“二人きり”でのお出かけなので、難しいことはあまり考えないで行動することにした。


 起きてから一度も食事をとれていない二人は、足早に城の正門から10分ほどの場所にあるミゲル食堂へと向かっていた。

 この食堂は多くの地域住民に愛されているところだ。


 ミゲル食堂の売りは、親会社から直接仕入れる新鮮な野菜、魚等を使った創作料理を得意とするところで、なかでも海鮮がたっぷり入ったスープが一番人気なのだそうだ。

 店につくと、丁度お昼時ということもあって店内は非常に混雑していて、外には長蛇の列ができていた。


「結構混んでるな……どうする?並ぶか?」

「そうね……、朝から何も食べてないからすぐに食べたいのよね」

「そうだな、じゃあほかの店に行くか!」

「それならディーウェス・ボヌムレストランに行ってみようよ!」

「おっ!いいね!たしか高級料理店だったよね?」

「そうだよ!」


 次の行き先にしたのは、ボヌム商会所属のディーウェス・ボヌムレストランという高級料理店で、この店の売りは高品質の食材と希少な食材を使った一品料理と接客対応が高級ホテル並みというところだ。

 しかし、ここも昼時ということで、店外まで列はできていないが満席じょうたいだったのでここも諦めた。

 

「ここも、混んでるな……」


 昼なのでこうなる事はわかっていたが、こうも連続して店に入れない状態が続くとへこんでしまう。

 外に出る前に予約でもしておけばよかったといまさらながら思ってしまう俺だった。


「ほかに、しましょ!まだまだ一杯お店はあるから!」


 しかし、メリアはそんなことすら楽しいのか、笑顔で次の店へと俺を誘う。

 その笑顔は俺を自然と笑顔にさせてくれる。


「そうしよっか!」


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