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125.カレーモンスター??

 

 ところ戻って第一艦隊旗艦「大和」、これからの戦闘に備えて乗組員全員は食事をとっていた。


 そんな、カレーを大和の乗組員全員が食べているのには金曜日だからという理由ではなく、単に大量に作りやすいというのも理由がある、こうすることによって兵員がおなか一杯食べれて満足した状態で戦闘に臨めるからでもある。腹が減っては何とやらである。


 こうして大量の食糧を安心して消費できるのは、連合艦隊後方に航行している高速戦闘補給艦“サプライ”から弾薬と一緒に食料を補給できているおかげでもある(大和艦内にも巨大な冷蔵庫が装備されているのですぐには困らないが)。


 ちなみに艦隊内でカレーを食べているのは日本系の艦船に乗っているものだけで、アメリカ系の艦船に乗っている人たちはバイキング形式の食事をしている。


 大和の司令官公室では艦長のエミリアと第一艦隊司令のミサが一緒にカレーを食べていた。


「ミサ閣下、カレーとやらのお味はいかがでしょうか?」


「エミリア、これはすごくおいしい!流石はワタ陛下の考えた料理だな!この香辛料の匂いといい、味といい文句の付け所がないぞ!海鮮がたっぷり入っているこのカレーは私の大好物になりそうだ、なんといっても私の大好きなエビがいっぱい入っているのだからな!」


「このワタ様の考案したシーフードカレーというものでしたっけ、これは海の上で生活している人間にとってはとても親近感を覚える料理ですね!しかもミサ閣下の好物のエビが入っているというのはなお素晴らしいことですね!」


 どうやらミサはこのカレーを気に入ったらしく最初に出されてきたカレーをあっさりと平らげ、よっぽど気に入ったのか、今は3皿目を食べ始めている。


「……あの~~、ミサ閣下?あんまり食べると動けなくなりますよ?」


「うるさい!こんな時にこそ食べないでどうする?もしかしたらこのわたしが愛したカレーが食えなくなるのかもしれないのだぞ?」


「しかし閣下、もう4皿目ですよ……どれだけ食べれば気が済むのですか?」


 話している間にもミサの食べるスピードは衰えず、4皿目が来て一分もしないうちに半分以上が減っていた、給仕の人はさながら弾を砲弾に詰めていく人のように次々にミサの前から皿を下げては次のカレーを出している。


(まぁ、いいんですけど、こんな状態をお姉さまが見たらどう思うでしょう……)


「報告!お食事中のところ失礼します!敵航空部隊と艦隊の接近との報が哨戒中の機よりあり!ヴィアラ連合艦隊司令長官より第一艦隊に対して対空対艦戦闘準備命令が発令されました!これにつき艦長と閣下には直ちに戦闘指揮所にご参集ください」


「報告ご苦労、すぐに向かう」


「わかった、私はこれを後一皿食べたら向かうことにする……ッ、エミリア艦長!私のカレーをとらないでくれ!」


 敵襲来の報告が入ってもなおカレーを食べ続けようとするミサから、エミリアは皿を無理やり奪い取り強制的に終了させた。


「ダメです!今は司令長官からの命令が先です!」

「わ~ん、エミリアがいじめる~」


「そんなこと言ってると、お姉さまに言いつけますよ!」


「はい、すみませんでした!……んんッ、すぐに向かおうか」




 この命令が発令されたと同時に駆逐戦隊にも対空、対艦戦闘用意命令が出されていて、空母艦載機は全機即時待機になっていた。


 戦闘指揮所に入ると、正面には各艦から送られてきたデータがリアルタイムで大型ディスプレイに表示されていた。このディスプレイは、そもそも大和にはあるはずのないものであったが、キーレ沖海戦の後、帰港から出港までの数日間でイージス艦や空母、戦闘機とのデータリンクや大和自体の情報処理能力を向上させるために急遽設置した、これに伴い艦橋構造物の小規模の改造も行いレーダーやその他周辺機器を最新機器にすべてを更新させていた。(本当に無理やり……)今後は大和型二隻の大規模近代化改修を行い、対空・巡行ミサイルを積めるようにしたい。



「状況は?」


「現在、敵艦隊は我が艦隊より右60、距離30の位置に約100を超える水上目標、右150、距離20に対空目標50!」


「何だと!敵航空戦力は駆逐戦隊が倒したのではなかったのか?」


「哨戒中の機からの情報からして、恐らく別の目標かと思われます」


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