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118.レーダーの弱点

 

 ワイルド・イーグルス隊が放った20発のAIM-120D AMRAAMは見事目標に命中していた。


「ターゲットキル!目標全機撃墜!」

「WE12、WE1、ピクチャー、ボギー2グループス、ブルズアイ1-8-0、フォー0-7-0、ノースターゲット・エンジェルス6、サウスターゲット・エンジェルス6.5!敵機数80!」

「何だと?敵は20機じゃなかったのか?」

「わかりません!」


 敵を撃破してほっと一息と思いきや、急にレーダー上に80機もの敵が現れたのであった。

 これを見た誰もが焦り、動揺が広がっていた。

 当初20機だったはずの敵が80機に増えた理由は、そもそも敵機は100機居たのだが5機ずつ密集して飛んでいたのでそれがレーダーには一つの目標として見えてしまっていたのだった。今こうしてレーダーに80機一気に写り込んだのは、先ほどのミサイル直撃を受け隊列が乱れバラバラになったので、そうなったことでようやく一つ一つの目標をとらえたからだ。


「目標さらに接近!BE1!聞こえてるか?敵が80機も向かってきているぞ!どういうことだ!?」

「暫し待て、司令につなぐ」


 そのころ、空母でもこの情報を受け、空母艦内のCDC(戦闘指揮センター)は軽くパニックに陥っていた。

 このCDCには空母周辺にいる艦艇だけではなく、空母から発艦した艦載機を指揮できる能力があり、遠く離れた艦載機のレーダーからの情報を共有し、そのデータを分配提供することができる、これを今はLiSMの戦術データリンクシステム(略称 TDLS)によって行っている(艦隊と艦載機全部に移植して衛星通信がでいるようにしている)。

 その情報はCDC内の各大型ディスプレイにリアルタイムで表示されている。


「敵は急にわいてきたのか?!」

「いや、わからない、最初はレーダーでは正確にとらえていたはずなんだが……」

「どうした?何があった?」


 作戦の状況の報告が何も上がってこなかったので不思議に思って降りてきたベイル艦長は、CDCでの慌てように何かがあったのかと察し彼は、それに対してこの艦を守るため部下を守るための当たり前のこととして介入しようとしていた。


「艦長ここはあなたの出る幕ではない!」

「ウィスティリア、貴様どういうつもりだ?」

「そのままの意味です艦長、これは航空隊の問題です!」


 ウィスティリアはこの作戦を今まで散っていった仲間の為に絶対成功させなければというプレッシャーとコンダート王国初の航空部隊を預かった身として強い責任感をもって動かしていた。それを邪魔されると思いこの発言に至ったのだが、それよりもこの作戦を自分の手だけで成功させたいという意地が感情として大きく出てしまったようだ。


「何だと?私はこの艦を預かっているんだぞ?このことが悪化すれば私の部下も君の部下も危険にさらすことになるんだぞ?このことを対処しないで放っておく艦長がどこにいる?」

「いいえ、まだ私一人でやれます!スレイリィ聞こえるか私だ、すぐにミサイルを撃たせろ!」

「待て!今すぐ引き返してこい!こちらに戻ればイージス艦の対空攻撃で落とせる!」


「二人とも落ち着け、今はこk……」

「「しかし!」」

「うるさい!!こんな時に何を争っている!そんなことをしていたら多くの部下を死なせるんだぞ?つべこべ言わずに指揮を俺に変わらせろ!」


 何か嫌な予感がすると思った俺は、艦長より少し遅れてCDCに入っていた、そこで航空隊トップと艦長がやりあっていたので、すぐさま指揮権をはく奪し俺自身が指揮を執ることにした。


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