表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/524

100.デスニア帝国海軍第三艦隊

 

 時はさかのぼり、ところ変わってデスニア帝国西海岸に位置する都市エレザント。


 ここは首都のディシアに次ぐ帝国第二の都市で、帝国海軍最大の基地エレザント港や町の中心部にはその見た目から別名“紅石城(こうせきじょう)”と呼ばれるエレザント城がある。

 それに隣接する形で貿易港と漁港があり、そのおかげで多彩な品物や食品、鉱物資源などの輸入されたものや、輸出される国内で生産されたものがここに集まるおかげで、いろいろな産業が成長し経済状況もデスニア帝国内で最も豊かな場所になっている、そのため町も非常に大きく発展し、この都市圏だけで小国一個分ぐらいの人口を擁する。


 このエレザント港を拠点にその周辺海域と帝国西部沖を活動範囲としている帝国海軍第三艦隊は、帝国海軍内でも1、2を争うほどの練度と強さを誇り、コンダート王国海軍に対して連戦連勝しているのである。

 もともとコンダート王国海軍が沿岸警備を主目的だったのに対し、帝国海軍は外洋や他の大陸などでの“戦闘”を主眼に置かれた艦隊で、こうなることは明白であった。


 海軍内では王国に対して海上からの攻撃はもうすでに必要なしとの見解を出しているのだが、この艦隊を指揮する海軍大将オイレンベルガ・ジークフリートは完全に根絶やしにするまでは手は抜けないと考えており、次なる作戦行動を策定していた。


 このジークフリートは若くして海軍大将に上り詰めた軍人で、本来であればエリートコースや有力貴族であっても20年近くかかるのだが、ここまで早く彼がこの階級まで上り詰められたのは、対王国戦での戦功と優れた手腕を発揮したからで、その実力を評価されたからである。


 そんなジークフリートがそう感じるのは、王国では最大のキーレ港がいまだ健在で、そこから再起をはかられると厄介であるからである、ただ最新の情報によるとこのキーレ港にはすでに主力戦闘艦艇は残っておらず、小型警備艇が数十隻あるのみとのことだった。

 それでも用心深いジークフリートは、120隻を擁する大艦隊で出撃し、キーレ港を攻撃したのち確保してそこを橋頭保として上陸作戦を決行し王国海軍を完全に消滅させようという作戦を立てていた。


 この計画を早期に実行し成功させれば、帝国軍の戦闘は王国内陸部のみを攻撃するだけとなるので、この作戦は帝国にとってかなりの重要度を持つこととなる。


 そのため攻撃決行日の一か月前には出港し目的地に艦隊を向けていた。

 途中王国の哨戒艇隊をバーグ沖にて発見したが、戦うにしても時間の無駄になりそうなので無視して航行を続けていた。

 3週間と2日目の朝にはキーレ港まであと数日あれば到達する距離についていた。


 ここまで目立った戦闘もなく、脅威となるものもほぼ皆無であった艦隊はキーレを一方的に攻撃してしまえば自分たちの勝ちだと当然のように思っていた。

 ただその思いは監視任務にあたっていた艦隊の一番左端に位置していた船からの報告の後、完全に消え去ってしまった。


「報告!監視任務にあたっていた船より敵艦発見との報告が入りました」

「何隻だ?」

「報告によると2隻、ただし見たこともない艦影で、敵艦の中心からはすでに煙のようなものが出ているとのこと」

「手負い艦か?よし丁度良い手慣らしになりそうだ、帆を全開にしろ!距離的に明日の朝には攻撃範囲に接近するだろう」

「「「了解」」」


 この時のジークフリートは兵と同じくこの作戦を少し楽観的な考えをしていた。

 しかもこの時受けた報告では、黒く大きな艦であるとのことであったがすでに火災も発生し、煙を出していて損害が出ているためすぐにでも撃破可能と判断、 この艦隊の速度から明日の朝には攻撃開始可能だと思っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
魔法の国と異世界転移者
←いつも読んで頂きありがとうございます。
拙作のスピンオフ作品です!(執筆者は別人)
よろしければこちらも合わせてご覧ください! cont_access.php?citi_cont_id=928248757&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ