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より良い本
11月になり、会社で編集長と次号の打ち合わせをしていた。
「この前発売した ”星から君へ” がなかなか好調だそうだ。みんなよくやった。次号で何か提案あるやついるか?」
「はい。編集長」
「おー工藤、なんだ」
「二年前に連載がストップした ”ちょっと聞いてよ星にまつわるロマンチックな話” なんですけど、読者からのお便りコーナーを復活させてはどうですか?」
「あーあの連載ね、実はハガキが一枚も届かなかった時期があったんだ。だから不定期でやってたんだけど二年前にもうそのコーナーは打ち切ったんだよ。復活させたいのか?」
「はい。やっぱり読者と繋がっていることを実感したいですし、ロマンチックな話じゃなくてもいいから何かお便りコーナーを作りたいなと思うんですけど」
「じゃあ企画書、今度提出してもらおうか」
「はい。わかりました」