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妹と遊ぼう!

今回も社会復帰リハビリです。

この兄妹は珍しく部屋から出ます。



僕は以前から注目していたゲーム機『Mrs.バーチャル・ガール』を真由いもうととプレイしたくてコントローラ型のヘルメット二台購入して彼女の帰りを今かいまかとワクテカして待っていた。


テーブルにはゲーム機本体とヘルメットが二台並んでいる準備万端。


まあ真由が帰ってくる前にざっと説明書を読んでおくか…何々。


・本体の電源を入れる。

・ヘルメットを被ってコントローラの電源を入れる。

・ヘルメット内部のディスプレイの質問に目線もしくは音声で答えて下さい。

・データが転送完了するまで暫くお待ちください。

*『Mrs.』なのに『ガール』の詮索は命の保障対象外になります。


えぇ~気になるな~聞くなって言われると凄い気になるな~。




そうこうしていたら真由が帰ってきた。

僕は兄の威厳を保つため悦び勇んで玄関まで迎えに行ってやった。


「ただいま。ってお兄ちゃんどこかにお出掛け?」


「違う違う。真由を待っていたんだよ♪」


「お兄ちゃんの気持ちは分かった…でも私は最初は女の子が欲しいな」


「真由…本当になんの話だ?…そんな事より遊ぼうぜ♪ゲーム機買ったからさ♪♪」


「お兄ちゃん、育成途中のゲームを放っといて別のをやるのですか?」


「僕、何か育ててたっけ?」


「はい。『リアル妹シミュレーション。恋しちゃって真由[R-18]』のコンプがまだ途中ですよ?」


「じゃあbadendで良いから、遊ぼうゼ♪」


「えぇ~。私、トゥルーエンドが良いです。お兄ちゃんと暗い部屋の中で過ごす妹妊娠END♪」両手をブンブン振り回して興奮する真由。


「真由。それはbadendだろ!どう考えてもさ。」


「分かったわよ。ノーマルエンド。真由ウェディングエンド。お兄ちゃんこれからも一杯愛してね編で妥協するから~。お願い~。」


ノーマルと格差有りすぎ!マジでトゥルーとの間に何が在った!?こうなるとGoodENDも気になる…しかし、お兄ちゃんはゲームで遊びたいのだ!


「お兄ちゃんは、購入したばかりのゲーム機の初プレイは真由以外とはしたくないんだ!」


「うん。お兄ちゃんの初めては私の物だよ♪」


「真由…携帯の録音機能は止めなさい!」


「えぇ~。ここは『真由の初めては、これからも僕の物だ!』って極める場面だよね?」


「分かった!真由とのゲームの初プレイは僕が貰ったよ!これでいいか?」

物凄く恥ずかしい。なんと言う羞恥プレイ!


「お兄ちゃんイイ♪凄くイイ♪編集したら保存する!!!」

真由。女の子が鼻血垂らして力説する場面は見たくないぞ~。




〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇


何とか、妹にコントローラを被せることに成功した。


「被って性交ってお兄ちゃんのエッチ♪」


「うわっ!掟やぶりだな!…まあいいや始めようぜ。真由、まず幾つかの質問に答えるんだと。」


えーと。何々…


次の三択の答えを声に出しなさい。

『・真由好きだ!

・真由は男の子と女の子どっちが欲しい?

・子供達の名前は二人で考えよう!』


なんだこれは?

真由も変な質問に悩まされているのかと思い聞き耳を立ててみると、様々な声色や感情を込めて『お兄ちゃん』しか発していなかった。どんな質問か気になるが今はこの難題を片付けるのがさき!


「真由好きだ。」


GOOD!素晴らしい♪続いての質問。


夜中にベッドに侵入してきた愛妹そこでの正しい選択を選べ。

『・たまには流されるまま真由に任せてみる。

・兄として真由を押し倒して本能に任せる。

・婚姻届に捺印をして男らしさをアピールする。』


ブホッ!なぜたかがゲームの質問が真由推しなんだ?まあ声に出さないだけまだまし。

目線をタグに合わせてロック。


COOL!まさかそんなことを…愛ですね!では最後の質問。


何故私が、『Mrs.』なのに『ガール』なのか。三択で答えよ。

『・気になる。

・凄い気になる。

・真由との結婚式の送付先だけでも知りたい』


どう考えてもおかしいだろ!嘘とはいえ心が痛むが仕方無い。目線を合わせて…終了。


お疲れ様でした。データを反映しますからお待ちください。



暫く待つと画面が切り替わり。

直ぐ隣に真由そっくりなアバターが立っていた。

下を向くと真っ黒な大地っていうか大きな穴の上に浮かんでる気分だ。

実に気持ち悪い。

上を見上げると、空というか…ラピスラズリ色の天球が広がっているだけだった。


真由と二人だけの空間で、空から声がした。


「兄想いの優しい妹、真由。そなたには『マジ天使』の二つ名を授けよう。」


「にへへ♪真由マジ天使だって♪」

照れ臭そうにモジモジする真由。


「妹想いのお兄ちゃん。そなたには『シスコンの先輩』の二つ名を授けよう。」


「その二つ名要らねー!」

なあ色々難易度高くないかこれ?


「ではゲームを始めよう。君達二人はここで神となり、世界を創るのだ。よいか?」


「私頑張る!」


真由はノリノリだった。

そして真由から放たれた言葉は何も無い空間に響いた。


「リアル妹育成ゲーム。恋しちゃって真由。始めるよ~」


僕は今、恐怖に歓喜した。

トゥルーエンドは目前だった。

ログアウトは………………………………無い。


母さん。真由は立派に支配者に成長しました。










基本的に真由とお兄ちゃん以外のキャラクターは出てもモブ以下の扱いです。


でも二人にも共通の知り合いくらいはいますよ。


そのうち登場予定です。



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