私の記憶が確かなら、
「無記名投票の生徒会長予備選挙だと思っていたら、団結を誓う神聖な儀式だった。
何もしなくても満場一致で候補者が決まっていると言うのが気に入らない164kが自分の名前を書いたら、物凄い勢いで担任に吊し上げられた。」
と言うのが前回のお話しでした。
当時の生徒手帳に記載されていた校則には、生徒会長選挙についてこう書かれていました。
「生徒会長選挙に立候補しようとする者は、5名の推薦人の署名を添えて選挙管理委員会に届け出る事」
もちろん、30年以上も前の中学時代の生徒手帳なんか後生大事に保管している筈もありませんから、サブタイトルの通り
「私の記憶が確かなら、」
と言う事になってしまいますがね?
実際に、マッカーサー(仮)をクラス代表の生徒会長候補に決めた後、推薦人を5人選んで選挙管理委員会に届け出ているので、そう言う記述があった事は間違いありません。
ですが、
「各クラスの代表者を候補として選挙を行う」
なんて言う記述があった覚えはありません。
もっとも、常識的にと言うか道理としてそんな事が書いてある筈も無いと思いますけどね?
だって、1学年10クラスあったら10人の候補者が出るんですか?
生徒会長選挙と言うと、クラスとか関係無しに候補者が立って選挙が行われると言うのが一般的なイメージだと思います。
なぜかと言えば、ラノベでもマンガでもテレビドラマやアニメだって、学校を舞台とした作品で生徒会長選挙が扱われるとだいたいそんな風じゃないですか。
もっとも、164kの場合は一般的な生徒会長選挙がこういう風だってのは後から知りました。
中学まで育った環境が少し特殊だったからかもしれません。
何しろ人口5000人をどうにか維持しているような中山間地域の小さな村で、中学だって1クラスにはならないけれど3クラス以上にもならない程度だから。
中学設立以来ずっと1学年2クラスともなれば、何事につけてもクラス間の対抗意識が強調されてしまうのも致し方なかったのかもしれません。
クラス替えなんて言うのも一度も無かった訳ですしね。
でも164kの担任は、そう言った事情を差し引いてもなお、隣のクラスに対抗意識を燃やしていました。
なぜでしょうか?
それには理由があります。