【№3】 最弱中の最弱の自分!絶対強くなるけど
※注意※今回は短いです。
とりあえず吹っ飛ばされた天使と悪魔は無視にして≪続けない≫にした。
【了解、≪大食い熊≫ ≪白氷獅子≫ ≪緋炎蜥蜴竜≫の魂の融合を中断します。
以後、≪大食い熊≫ ≪白氷獅子≫ ≪緋炎蜥蜴竜≫の魂を融合する時は再度融合を行う時に確認を致します。
現在の魂の所持数3 ※―≪大食い熊≫ ≪白氷獅子≫ ≪緋炎蜥蜴竜≫―融合率0%】
おー何だかカッコイイ名前の奴らばかりだな此処のモンスター達! そこじゃねーよ! と一人で分かりながらも空しいツッコミをした、あー誰かツッコミを入れてくれる相方欲しい。名前からしても実力からしても明らかに格上だな、こいつ等の戦闘は本気と書いてマジで半端なかった。
にしても何だろうなこのアナウンスと文字、ゲーム世界の説明的な何かか?。
説明だろうな、何か詳しく分からないけど大体何となく分かる、“レベル”は大方強さとかで“融合”とかはたぶん強くなる的なやつで“主導権”とかはきっと俺の体を乗っ取るとかだろ。合ってるか分からないが一応そうだとしておき≪続けない≫にしたしもう撤回できないだろうし別にいいか。
あと魂を喰う? いや何か≪魂吸収≫とかで吸収? てなってるし感覚的にも吸収ぽっいから吸収か、とにかくこれを毎回やるごとに“完全吸収”するが“≪幽霊≫”のレベルが弱いまま融合しますと確実に乗っ取られますよ、だな。
まあそうだろ、俺元一般人からの幽霊だし、だけど俺ってレベルどれ位だろ流石にそこは知りたいなー実は異世界に来たか幽霊になったせいかこの森に住んでるモンスター達には遠くに及ばないが強くなったりして、あぁレベルが表示されないかなー。
【レベル・1≪幽霊≫】
……とりあえずどうも? じゃなくて!。何かレベル表示されないかと念じたら頭の中に文字が表示された! もしかしてと思い閉じろと念じたら消えた、レベル表示しろと念じたら出てきた。
不思議だなーついでに俺の持ってる魂のあいつらのレベルどれくらいだろっと無駄かもしれないが念じてみた。
【エラー、≪幽霊≫のレベルが低い為閲覧できません。】
どうやら俺のレベルは見れるが他の所持している魂はレベルが高すぎて見れないようだ……しょぼーん、ちょっと悲しい、だけど仕方ないなさっきはスルーしてたけど俺レベル1どっからどう見ても最弱雑魚ですね分かりますはい。
あぁ何だか不安になってきたな、今の俺は元居た世界じゃ例外を除いて無敵だろうけど此処は異世界だし意外とあっさり死ぬんじゃないだろうか超フャンタジー理論で。せっかくの三度目の生なのにまた簡単に死ぬのは当たり前に嫌だ、残された道はレベル上げて強く、強く、強くならなきゃならない、か。
――瞬間、思い出したくない記憶の片鱗、大量の死体と血塗れた“あいつ”の狂気の笑顔を思い出す。
“一生変わらない、カイはずぅーと■■の■■だよ、だから――”
「ウルサイッ……!!!」
“あいつ”の言った戯言を振り払う為何かにぶつけるように怒声を上げる。
ちっ今までずっとちりちりとはいえあんまり深く考えず思い出さずにしてきたがやっぱり昨日と今日とであの出来事が振るい落とせるわけもなく焼きついていやがる…!、クッソ何でこうもさっきから思い出したくないもんを俺は思い出すんだよ!。
「畜生、畜生畜生畜生ちっくしょうッガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァッ!!!」
ついに歯止めがきかなくなり今まで溜りに溜まった憤怒の感情が一気に爆発した。
あーそのとおりだよあんな地獄の出来事思い出したくねぇ、だけど俺は弱いから“あいつ”に殺された! 俺が弱いからモンスターに殺された! そして幽霊になったこの事実が! 俺は何もかも無力だと強く突きつけてあの出来事を思い出してきやがる!。
ちくしょう本当に情けねぇ、何であの恐怖がギッシリ詰まってやがるのに、あの悔しいさで一杯なのに、何で今まで能天気でいられたんだ!? 無力がどれだけ悲しいか嫌かというほど深く、体に、心に、魂に、“あいつ”に刻まれたじゃねーか!。
異世界に来て幽霊になっちまったせいか?、“あいつ”が居ないって事で俺の心が一番喜んで安心しきって、あんな地獄を思い出さずにもう二度と残酷な死を突きつけられないからか?。
だから駄目なんだよっ。“あいつ”やモンスター共に散々叩き込まれただろ、強くなりたいのにそんなんじゃ駄目だ。もう誰かを、自分を、自分の無力のせいでクソッタレなあの出来事を繰り返したくない!! この異世界に“あいつ”は居ないだろう。だけど俺は人に会いに行くんだ、いずれ繋がりを作るその時にもしもあの出来事のような不幸が起こるかもしれない、此処はあんな超危険なモンスターが大量にいるだろう世界だ後悔する出来事が起こるかもしれない。
硬く決意する俺は強くなる、目の前の誰かを必ず救えるほどの力をつける絶対に……!!!。
「ふふふ、やっときたみたいねカイ」
「どうした■■? えらく今まで見たことないほど不気味な笑顔を見せるな?」
「なっいしょぉー」
深紅と呼ぶに相応しい満月の出ている常夜の闇に煌く美しく危うしい狂気の笑みの花が今宵に咲いた。
次回、半年後の幽霊の少年くん(かもしれない)。
回流「何だこれ?」
作者「予告的な何かだ少年。事実この日から半年後に」
回流「ネタバレ予告乙だな、たぶん」