-7/31-Another world,Another Prologue
物凄く遅い更新になってしまいました……
最早見ている人がいるかどうかも怪しいのに、それでも謝罪しなければと思いつつ、オキシドールと綿棒とゲンタシンと包帯と格闘している阿呆な作者です。orz
鳥です。
きっと頭のなかも鳩か雀くらいしかないのでしょう、愚かなる鳥です。
あ、読み方は『ズィ・バード』です。
→鳥(the bird)
生活に様々な事情がある故、更新が非常に遅くなります。なっています(TT)
どうかご容赦の程を……
出来たら許してください。
と、長くなりましたが、『AUGUST HEAVEN』久々にどうぞ〜。
って、大して書いていないのですけど o...rz
3年前。
世界はひとつの戦争を終えた。
日本
フランス
イギリス
中東諸国……
しかし、その戦争は国と国の争いではない。
国と国が手を取り合い、それぞれの国で、それぞれ特定の人間達を追った。
超局所的な戦争。
その発端、引き金はミサイルの誤作動。
些細な制御ミスが生んだ悲劇。
事故。
しかし、そんな理由を信じるものは1人も居ない。
誰も事故とは思っていない。
なぜなら、それは明らかなテロだったからだ。
巧妙にミサイルの誤射と見せかけたものの、その狙いは明確。
着弾地点が、カイロ国際環境サミット会場だったこと。
各国軍部は協力体制を示し、臨戦態勢を整え、実行犯を突き止めた。
南アフリカ
ナイジェリア
ガーナ
スリランカ
潜伏先の候補として挙がったのがこの4ヵ国。
そのどこかにテロリストが潜伏している可能性が高い、と。
そして、正確にその正体を掴んだのである。
『半球革命軍』
それは多人種。
予想を遥かに上回る兵器の所有数。
最先端技術の結晶。
街を人質に立て篭もりや、
軍施設への直接突入・攻撃、
自爆テロを装った時間稼ぎなど、
使える者、物、
様々な戦法を用いて世界に戦いを挑んできた。
彼らは数万人規模という超巨大組織。
明確な目的は依然謎とされている。
「それが公開された情報の全て」
しかし、誰も知らないところでその戦争を造り上げている組織があった。
世界は彼らの思う通りに動かされていた。
彼らの思う通りに戦争が始まり、
描いた通りに消耗し、
そして彼らの通りに終末を迎えた。
それでも世界は動き続ける。
戦争と縁遠い国。
密接な国。
傷付いたからこそ戦争を拒む国。
平和な国で笑う人。
過酷な国で涙する人
残虐な国で死に行く人。
それでも世界は無情に動き続ける。
それが世界。
それが人類。
どんなに多くの人間が死のうと、
どれだけ多くの悲しみが生まれようと、
果てない戦いが繰り広げられようと、
それでも世界のどこかで何も知らずに生きていく人々はいる。
生きている人たちはいる。
笑って、
楽しんで、
欲におぼれて、
死のうとする者だっている。
しかし、
望まないのに死していく人々もいる。
若くても死に、
強くても、
弱くても死に、
賢くても生き延びれるとは限らない。
理不尽に理不尽を重ね、
それに悲しみが混じり、
憎しみが混じり、
虚しさが混じり、募る。
「それが人」
「人類というシステム」
「本能さ」
わかっていながら、彼らは世界を影から動かした。
利益が目的じゃない。
ただ何となくやりたかった訳でもない。
ただ、そうすることが自分達の役目に思えたのだ。
停滞した世界に伊吹を。
凍結した世界に光を。
沈黙する世界に時間を与える。
「世界が僕らを包むのではない。
僕らが世界を包むのだ」
「支配」
「レジスト」
「背反」
「覆い、覆す」
それが彼ら。
その中に、究極の贅沢を求めるものが居た。
しかし今は居ない。
でも、確かに居た。
半年前までは……
「見つけた」
「何が?」
「それとも、誰を?」
「裏切り者さ」
「傭兵かい?」
「もしかすると、科学者の方かもしれない」
「よし」
「そうだな、ともかく」
「今をもって“お茶会”とやらを終了とするか」
「何でこんなことを楽しめるんだろうな?」
「言っただろ?
人それぞれ。
苦痛と感じる人間もいれば、道楽と解釈する人間もいる」
「冷たいね〜」
そうして、そいつ等のお茶会は終わった。
それぞれが使用した容器は廃棄。
テーブルも、イスも、カップも。
使用したものは全て処分された。
誰もその処理に反対しない。
なぜなら、もう2度とやろうとする者など、ただの1人もいないのだ。
要らないから捨てる。
だから、捨てた。
それだけ。
ただ、それだけ。
だから、要らないモノ。
まして、処分されるべき、
処分しなくてはいけない者を処分して何がおかしいか。
それも一筋縄ではいかないような者。
「どこにいるんだって?」
「どこだっけ?」
「どこだったか……」
「どこか聞いてこいよ」
『ドコだ?』
全ての準備を整える。
答えが来た時、
全ての準備は整っていた。
「日本だ」
『Voice record:
7/31
12:34
From Canada
Pangaea's SeacretBase form the Training Room.
逃げるのも自由。
死ぬのも自由。
奴は死を選んだ。
だが、自分は逃げることを選んだ。
選択は自由。
自由だから選択。
そんな常識的なことを、今更になって理解した。
選ぶ権利なんて最初から無いと思っていたからさ。
だから、それを理解できなかったんだよ。