表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

ジョーク生活

20XX年。時の内閣総理大臣が「これから国民の皆様には寒いジョークに従って生きていただきます。そんな風に生きていきてぇ」などと言い出した。本当に何を言っているのかわからないが、とある中学校の生徒の一日をのぞくとしよう。

起床。彼の一日は羊羹から始まる。「おはようかん」などと寝ぼけながらも枕もとの羊羹を口に運ぶ。階段を降りていく。リビングのある下の階に行くことにしたのかい?

母親が朝ご飯を運んでくる。「うわっ、朝食にピーマン、超ショック」哀れ日本国民、彼らは毎朝自分の嫌いなものを食べることを強制されているのだ。強要するのは今日よ。

彼は学校へと出発する。学校に着くと唐突にスマホを取り出し、「登校なう」ネットに投稿する。この執念深さには投降せざるを得ない。

授業が始まり、彼は腹痛を感じた。「先生、トイレ行ってもいいですか?」「行っトイレ」足早にトイレに向かう。先生の先制攻撃と言っていいだろう。

また別の授業、教師は板書で誤字をした。気づいた彼は「そこ、速攻で直してください」教師は誤りに気づき、直す。先ほどの先制攻撃に対する生徒の正当防衛と言えるだろう。

昼休み、彼は食堂へと向かう。職員が何故か呼び込みをかけている。「食堂でおいしい学食、どう?」彼は辛いれぇ辛ぇカレーを食べた。

午後の授業を終え、彼は部活へと向かう。途中野球部が練習試合をしているグラウンドを通った。審判の判定に文句があったのだろうか、部長が叫んでいる。「部員総出でブーイングだ!」彼はサッカー部だ。明日は朝っかーら練習だろう。

部活を終え、彼は帰宅し、風呂に入る。自宅の浴室には自由の女神の置物がある。「ニューヨークで入浴の気分になれる」そういう触れ込みだ。風呂がフロントにあってもいいかもしれない。

彼は家族で夕食をとる。野菜が山のように積まれている。「頂、いただきまーす」てっぺんの大根をとる。この大根で遺恨が残らなければいいが。

彼はリビングでテレビを見る。どうやらアニメの登場人物が死んでしまったようだ。「この遺影、もうちょっとイエイ! って感じにしてほしかったなぁ」鑑賞を続ける彼は、感傷に浸っているようだった。

眠気を感じた彼は、寝室へと向かう。「おやすみ」ついてきた両親はすかさず動く。部屋の隅に動き「親、隅にいるよ」しゃれなどと歌いながら、布団は吹っ飛ばさないのだろうか。

これが彼の一日である。どれだけ過酷で、なんと面倒な生活だろうか。この意味のない政策は、1年で取りやめになった。

余談だが、この年は全国的に例年より平均気温が低かったそうだ。

少し前に趣味で書いた短編小説です

とあるところに寄稿したので全く同じ小説を見つけることがある…かもしれません(恐らくない)

魔導文明復興記の方も気が向いたら(不確実)更新します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ