表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/106

1-2 ~if~あの時告白が出来ていたとしたら その2

僕はいつものように、『1-B』の教室へ向かう。

……『1-B』?

なんか少し違和感を感じるけど……ま、いっか。


「おはよう」

「ああおはよう、健太」


学校に着くと、すでに吉行と大貴の二人がいた。

何やら二人で話をしている様子だった。


「何の話をしてたの?」

「いやな、コイツと俺で、今後のお前達の進展がどうなるかを考えてたんだよ」

「……は?」


僕達の進展?

僕はともかくとして……他に誰が?


「お前と愛のことだよ」

「ど、どうして愛のことが今話題に上るのさ?」

「いや、だってお前ら……付き合ってるんだろ?」


……あれ?

僕、この二人にそんなこと言ったっけ?


「ああ。だいぶ前に……てか、随分前に愛本人から聞いた」


……愛ったら、そんなことをいつの間に。

……って、あれ?

なんか少しそのことに違和感を感じるような……ま、いっか。


「お前ら、結ばれてから数カ月も経ってるってのに、進展が全然ないじゃないか。デートも行かない、二人きりで会ったりもしない」

「そりゃあ……僕も愛も、部活とかで忙しいし……」

「愛の力さえあれば、部活だってさぼれるはずだ!!」


いや、その理論は無茶苦茶すぎるから、吉行。


「それじゃあ僕が、部活をやめさせられちゃうよ」

「なおさらいいじゃないか!二人きりになるチャンスが増えるぞ!!」

「だな。いっそのことやめてくればいいんじゃないか?」

「さり気に二人ともひどいこと言ってない!?」

「ハハハハハ!冗談だよ……多分」

「多分!?」


なんかいつにもまして、疲れる……。


「思い切って、今度の日曜日にデートの誘いでもすればいいんじゃないか?」

「え?」


いきなり大貴がそんな提案をしてくる。

……いきなりそんなこと言われても、僕としてはどうするべきか困るだけだ。


「電話番号とメルアドくらい持ってるんだろ?」

「電話が恥ずかしいのならメールでデートに誘えばいいだろ」


う、う~ん……。

確かにそうすればいいと思うけど。


「……なら、後でそうしてみるよ」

「出来れば昼休みとかにして欲しいな。んで、どうだったかの結果報告をよろしく」


吉行、最早半分面白がってるだろ。

そう思いながらも、僕はその言葉を心の中に閉じ込めた。


「にしても、健太も罪作りな男だよな」

「だな。彼女がいるというのに、何人もの女子を落としているんだもんな」

「え?何の話?」


二人が何を言っているのかがよく分からない。

僕は別に、他の女の子を落としたつもりはないけど。


「自覚がないのは自分だけ、ね。さすがは天然女殺しと言ったところかしら?」

「その声は……美奈さん?」


背後から聞こえてきたこの声。

まさしく美奈さんのものだろうと思い後ろを振り向くと、予想通り、美奈さんがいた。

隣には、かなえさんもいた。


「おはよう、かなえさん、美奈さん」

「ええ、おはよう」

「おはよう、健太君」


相変わらずの笑顔でかなえさんは答えてくれる。

こんな感じで、今日の1―Bでの生活が始まった。















ちなみにあの後愛にメールを入れてみたら、速攻でOKの返事がきた。

なので、日曜日は愛と久々のデートをすることとなった。
















今回の愛の話では、健太と愛はすでに結ばれている設定となっております。

何故そういう設定になっているかと言うと……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ