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0-1 Introduction

―――ここは、どこだ?


僕の中で生まれる、一つの疑問。

そんな質問が浮かび上がってくるのにはわけがあり、それは僕が記憶喪失だからではない。

本当の意味で、僕はこの場所を『知らない』のである。

こんな何もなさそうな空間など来たことがないし。

こんな暖かい空間には巡りあったことがない。

少なくとも、僕が今まで生きてきて、一度も訪れたことのない場所だった。


『目を覚ましたか?』


―――ん?


僕の脳内に、誰のものかも分からない声が響き渡る。

慌てて辺りを見回してみても、そこにはおよそ人と呼べるものはなかった。

あるのは、何個か宙に浮かんでいる、カケラみたいなものだけだ。

……カケラ?

このカケラは、何だ?

何のためにここにある?

分からない、この空間は、分からないことだらけだ。


―――あなたは、誰ですか?


『我は、この世界を形成せし者なり』


『この世界を形成』した?

つまりここは、『その人物によって創られた』世界ということになるわけ?

……分からない、全然分からない。

第一、そんな非現実的なことがあっていいのだろうか?


『そなたが、木村健太、でいいのだな?』


―――合ってるけど、僕をこの世界に呼んで、何がしたいの?


一つ目の疑問が晴れた(?)ところで、僕はまた新たな疑問が生まれたのを感じた。

それは……どうして僕がここに呼ばれたのかという疑問だった。


『そなたは必然的にこの世界に呼ばれたのだよ、木村健太』


―――必然的に、呼ばれた?それに、君は何処にいるのさ?


疑問が消えて、また疑問が生まれていく。

この繰り返しをしているなんて……無意味なこととは分かってる。

けど、分からないことは分からないのだから、仕方のないことだとも言えるだろう。


『……まずは我がそなたの前に現れてしんぜよう』


声の主が僕にそう告げた瞬間。


―――うわっ!?


突如僕の目の前が眩しい程に光輝き始める。

思わず僕は、右手で顔を隠し、目を閉じてしまった。

しばらくその状態のままでいて、


『……もうよいぞ』


そう言われて、僕はようやく右手を顔から離し、目を開いた。

……そこには、美しい女性がいた。

長くて白い髪、色白い肌。

スラッと伸びた身長は、僕よりも背が高いのだろう。

白い肌の上には、白で統一されたドレスみたいなものを着ていた。

他に何の装飾も施されていなくて、例えるなら―――そう、女神だ。


『む?どうした?』


―――いや、美しい人だなって思っただけで……。


『そうか。褒めても何も出ないぞ?』


僕が言葉を返すと、その女性は、特に恥じらう様子もなくそう言葉を返してきた。


―――それで、僕がここに呼ばれた理由って……。


『そなたがこの世界に呼ばれた理由。それはだな……この世界に散らばる『世界のカケラ』達に秘められし願いをかなえてもらいたいのだ』


この世界に散らばる『世界のカケラ』達?

それって……このカケラのことか。

僕はそのカケラの一つを掴み、その中を覗き込む。

するとそこには……。


―――愛?


『そのカケラは、「早乙女愛」の願いが込められたカケラだな』


どういうことだ?

愛の願いが込められたカケラがここにある。

そして、カケラはまだ数はある。

そのどれもが……僕の見知った顔が映っていた。


『ここにあるカケラ達の願いを叶えない限り、そなたはこの世界より抜け出すことが出来ない』


―――!!


それは、いつまでもグズグズしてたら、この世界から一生抜け出せないことを意味しているのか。

……なら、僕がやるべきことは一つ。


―――この世界に行くよ。


『それが賢明な判断だ。では、そのカケラを握りしめ、強く念じろ。さすれば、そのカケラより発せられし光が、そなたを導いてくれるだろう』


瞬間。

そのカケラより光が発せられ、僕の体は、次第にその光につつみこまれる。

……暖かい。

その光はとても暖かく、とても頼もしい光だった。

やがて僕は、そっと目を閉じた。
















というわけで、早速始まりました当小説。

その名も、『私立相馬学園 ~multh end tales~』!!


吉行「いいのか?『Magicians Circle』の方は書かなくて」


いえいえ。

今回はこちらとあっち、双方を頑張っていくつもりですから。


健太「……ご苦労様」

美奈「そして、馬鹿ね」


うるさいな!

また出番出来たんだから、それでいいだろ!?


かなえ「それで、ヒロインアンケートの方はどのくらい集まったの?」


……合計6通でした。


健太「すくなっ!?」


いや、だって『私立相馬学園』って、知名度低いもの……。

そりゃ当然の結果だよ……。

最近じゃ、『私立相馬学園』よりも、『Magicians Circle』の方が知名度上よ?


吉行「もっと頑張れよ、筆者」


頑張ってるよ!!

んで、話を戻しますが、本編で語られていた通り、まずは早乙女愛の話から始まります。

投票では、早乙女愛と青水静香が同率一位でしたが、先に出たヒロインとして、愛の方を書くことにしました。


健太「愛の話か……一体どんな話になるんだろう」


各ヒロイン毎の話は、本編で確かめてみてくださいね。

それでは、長くなると思いますが……。


健太・吉行・かなえ・美奈「「「「私立相馬学園 ~multh end tales~をよろしくお願いします!」」」」


では、次の更新でお会いしましょう。

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