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30『無辺街道の眠り姫・1』

RE・かの世界この世界


030『無辺街道の眠り姫・1』  





 無辺街道は単調だ。



 シリンダーをやっつけた後のしばらくは思わなかった。


 小さな起伏はあるし、街道の両側は草むらやら林や小川やらの変化があって、ちょっとした遠足気分。


 途中、もう一度だけ空間が歪んでシリンダーの団体が現れたけど、単調な攻撃パターンに慣れてきて一撃で倒せるようになると、あまり姿を見せなくなった。


「こんど現れたら、あたしがやっつけるのに!」


 言葉遣いまで女子化したケイトがぼやく。


 ただの強がりだとは分かっているんだけど「そうだね」と合わせておく。




 そうして五時間ほども歩いていると、慣れてきたというよりは飽きてきた。




 景色は相変わらず似たような、というか完全に同じ草むらやら林や小川の繰り返しで、たまのクリーチャーの出現も同じ。遊園地のアトラクションをグルグル回っているような気になってきた。


「なんか、手抜きのインディーズゲームみたいだ……ロケーションも敵の攻撃もただの繰り返し……ほら、あの薮の向こう……」


 ボヤキながら弓を射るケイト。


 シュッ! ピギ!


 現れると同時に射抜かれて、さっきと同じに二回転して墜ちていくシリンダー。


「このパターンは100回は超えてるよ」


 このボヤキが悪かったのか、それからはクリーチャーさえ現れなくなった。


「尻取りでもしようか?」


 小学生でも言わないような暇つぶしを提案すると「うん、やろう」と同意してきた。


 とにかく、このままでは歩きながら寝てしまいそうなくらい退屈だったのだ。



 ケイト……トンマ……まぬけ……けだもの……のろま……まぬけ……しまった!



 ボキャ貧のケイトは簡単に玉砕してしまうが、それが刺激になって退屈退治という所期の目的は果たせている。


「あれ? 降参?」


 メンマとか按摩とか「マ」で終わる言葉を連発しているとダンマリになって来た。


「ちがう……寝息が聞こえる」


「寝息?」


 立ち止まってみるが、草木がかすかにそよぐ以外の音は聞こえない。


「こっち」


 ケイトは手にした弓の先で街道脇の茂みを指した。


「どこいくのよ?」


 確信があるのか、ケイトはズンズン茂みの中を進んでいく。


「そんな滅法に進んだら、戻れなくなるわよ」


「すぐそこ」


 戻る道を気するわたしに、ケイトは確信的に指をさした。



「「あ……!?」」



 そこには、四五歳のツインテールの女の子が体を丸めて眠っていたのだった……。





☆ ステータス


 HP:200 MP:100 属性:剣士テルキ 弓兵ケイト

 持ち物:ポーション・5 マップ:1 金の針:2 所持金:1000ギル

 装備:剣士の装備レベル1 弓兵の装備レベル1


☆ 主な登場人物


 寺井光子  二年生 今度の世界では小早川照姫

 二宮冴子  二年生、不幸な事故で光子に殺される

 中臣美空  三年生、セミロングの『かの世部』部長

 志村時美  三年生、ポニテの『かの世部』副部長 

 小山内健人 今度の世界の小早川照姫の幼なじみ

 ペギー   峠の万屋 

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