星の王子さま
遥か、遥か彼方
君が思うより遠い遠い星
光年という単位を使うくらい
離れた世界で
部屋を真っ暗にして
ここは銀河の何処か
何もしない
何もする気が起きないよ
何度も何度も
息をすることやめようと思った
学校に行くことも
バイトに行くことも
小説家になろうに投稿することも
もういいじゃんか
たくさん歩いてきたじゃんか
いっぱい書いてきたじゃんか
Twitterをアンインストールしよう
LINEをアンインストールしよう
電気も勿体ないから消そう
電源を切ろう
自分に関するデータのなにもかも
この宇宙には必要ないよ
一寸先さえ照らせない
こんな、こんな、こんな
光なんかじゃ
君の星まで届かないんだ
そもそも君は俯いてばかりだし
満月にしか興味示さない
流星群とか花火とか
飛行機雲とか雨上がりの空とか
灼熱の太陽とか
僕なんかの代わりはいくらでもいるんだよ
なんかさ…
どうでもよくなるよ…
ガサゴソと机の引き出しの中から
昔、貰った感想を取り出した
もうすっかり黄ばんでしまったけど
今でも勇気を貰っているよ
本当は毎日、頑張りたいけど
なかなか思うようにいかなくて
キミからの期待に応えられなくてごめんね
それでも僕がここにいる理由
それはそれは
眩い輝きで、朧気な幻覚で
僕にとっての北極星で、六芒星で
病みの宇宙にしかない星を
やっと見つけたことを
全宇宙に発表したいだけなんだ
誰かを導けるなんて思ってないよ
誰の太陽にもなれないって
自分でわかってるから
君の星からじゃ
僕の星は見えないんだ
でも万が一
死にたくて死にたくて
消えたくて消えたくて
僕の星みたいに闇に覆われてしまったら
空を愛してほしい
どんなに暗くしたって
届く光がある
美しい世界があるよ
新しい星が見つかるかも
そして、いつの日か
君が君自身を愛せるように
…と祈り続けているよ
僕も僕自身を愛してあげたい
…と思えるようになろう
君が空を愛するように
自分自身を愛せますように
少しだけでもいいから
愛せますように…
「読んでくれてありがとう」 星の王子さま より