化学の時間だぜッ、【エッセンシャルオイル】の製法を調べたのさッ!
物語の中では必要なアイテムの一つ、精油だぜッ!
エジプト時代の香油とは違うのだよ、香油とは!!
所謂、エッセンシャルオイルの類です。
後の香水ですね。
歴史上、エッセンシャルオイルの抽出を可能とする ”水蒸気蒸留法” の記録が残るのは、アンダルシア(スペイン)のイブン・アルバイタールの『薬と栄養全書』ですね。
著書に薬とあるようにこの技術により様々な成分を抽出できるようになったので、ある意味で薬学上、偉大な人物なのです(;'∀')
簡単に説明すると ”水蒸気蒸留法” では、密閉性のある蒸留釜を用いて高温水蒸気でハーブを煮出して、植物油を含んだ水蒸気を発生させます。それが蒸留釜の上部パイプから放熱性の高い銅製のヒートシンクに流れて冷やされ、ビーカーに液体として溜まります。結果、植物油は水より軽いので上澄み液として取り出せるわけです。
これで、ローズマリーやシナモン、レモングラスなどのエッセンシャルオイルも作れますね。この過程にお酒に類するアルコールを用いた物が所謂、香水です。
因みに中世では科学の先端はイスラム圏の東方諸国になります。当時は錬金術と言われていましたが、古エジプトに端を発して、西洋よりも自然や資源が少ない中東で発展したのかもしれませんね~
硫酸などの重要な化学物資を含む多くの物が中東の錬金術に由来する辺り、化学の発達が特に著しかったのが特徴です。しかし、化学物質にはそれを作るための前提物質があって、さらにそれの前提と遡れば最後は自然鉱石などの天然素材に辿り着きます。
まさに連綿たる人の歴史の中で、今や社会的問題であるプラスチックとかが発明された訳ですね~
確か、拙作でプラスチックを中世風世界に出すために先に示したように延々と化学式を遡って、天然材料まで辿り着いた記憶が……
ともあれ、話しを戻せば記録に残る以前よりもあったと仮定して、この ”水蒸気蒸留法” は1100~1200年ぐらいの発明なので、物語の時代背景を間違えるとオーバーテクノロジーとなってしまいます(;'∀')
単に香水だけでは無く、元々は薬の製法として用いられるものなので、物語の中で色々と使えるのかもしれませんね!!
まぁ、細かい事に拘り過ぎても物語がマニアックになるので要注意っす。
物書きたるもの、何時間も調べた事を作品に書き殴るのではなく、あくまでエッセンスとしてふわっと散りばめられたらと思います!!
宜しければ使ってやってください('ω')ノ