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中世の協定や条約がどうやって実効性を確保してたのか調べたのさ!!

はい、今回のテーマは協定及び条約です。


現在の世界だと「条約法に関するウィーン条約」という、国連が取り纏めた条約に係る慣習国際法を法典化したものがあり、条約の締結及び効力発生などを定めています。


これに加えて多国間条約の体裁を取って、実効性を確保している訳ですね。それでも最終的な判断は主権国家に有りますから、条約の破棄や違反も起こりえる訳です(;'∀')


故に複数国家での経済封鎖や安全保障のような考え方もあるのです。


で、本題ですけど…… このようにシステマティックになる以前、中世の時代はどうやって国家間に於ける約束を守らせていたのでしょう?


疑問を持ったら調べずには居られない、へっぽこ筆者が少々調べて見ました。どうか、過不足があるのは大目に見てやってください。


参考文献はアフマド・イブン・ファドル・アッラー・ウマリー著『高貴なる用語の解説』の注釈(谷口淳一編)です。以下の抜粋はキリスト教やイスラム教の源流たるユダヤ教、その条約等文書の冒頭になります。




”私は、神にかけて、神にかけて、神にかけて(誓約します)”


”神は偉大にして無限、永遠にして無二、不滅にして無限、唯一にして無比、捕らえる方にして滅びをもたらす方”


”神は真理をもってモーセを遣わし、その兄アロンと、気高きトーラーとその含意という真理に加えて、モーセに対して宝玉の板に記されて下され、その周りを臨在の幕屋で囲われたところの十戒という真理をもって、彼を助けました”




上記のような『誓約』から始まり、信ずる『神の偉大さ』に触れた後、その存在に懸けて『命ある限り約束を果たす』という形式で具体性のある内容に触れます。


締めの部分ではもし破った場合は『信仰から離れる』と明記されています。


これは神への誓約を破った時点で背教者となるため、信仰が許されないという考え方に基づいていると思われます。


なお、キリスト教圏とイスラム教圏の条約などに使われる文書もユダヤ教の形式と近しく、”神に懸けて”を連呼してから個別の内容に言及するようです。


宗教の影響力が絶大だった頃、如何な権力者と謂えども背教者扱いされると支配の正当性を失うので、軽々には条約を破棄できなかったと愚考します。


つまり、信奉する各自の神へ誓うことで、公布された協定や条約の実効性を確保していたのでしょうね。


当然ながら有効期限を付けたり、曖昧な表現に留めたりと抜け道を用意したと思われます。それでも今の国際条約よりも、神前契約は重かったのかもしれません。

そんな無駄に細かいところまで、意味不明なまでの時間を投じて書かれている『コボルト無双』の第268話(https://ncode.syosetu.com/n1900er/268/)をサンプルに於いておきます('ω')ノ


興味が御座いましたら下記リンクからどうぞ♪

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― 新着の感想 ―
[一言] 日本だと似たような「起請文」がありますね 熊野神社の神に誓う熊野誓紙とか キリシタン大名同士もしくはその下に付くのはここにあるように「デウスに誓う」らしいですけど 非キリシタン-キリシタン間…
[一言] それでも条約破ったり自国国内の事情で条約から脱退したりですね。 たとえば大戦前の国際海軍軍縮条約とか最近では捕鯨条約とかですね。 フィクションでも〉条約?何それ美味しいの? とばかりに破り…
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