【騎兵戦術】は意外と難しいぜッ、ヒャッハー(*'▽')
今回は騎兵戦術を学んだので広めておきます。
さて、皆さん…… よく考えてください。
騎兵って使い処が難しくありませんか?
先ず、戦場で動じない馬を育てるのは非常にコストが掛かります。練度の高い馬を飼育していないと、野営した時に逃散して野性化してしまうのです(;'∀')
逆にしっかりと訓練されていれば、留まるに適した場所で馬群を組ませたら大人しいようです。モンゴルの遊牧民なども少ない人数の監視で馬達を休ませています。
そして、馬に乗る人間の訓練も大変なので、相応に手間暇が掛かってしまいます。実際にはそれをする意味があるほどの機動力を有しており、勝敗を左右する一手となるのですが……そのままだと “一般歩兵以外の全てに弱い” 気も致します。
例えば弓矢の有効射程が大体100 ~ 150mくらいなので、接敵前に撃ち落されてしまいます。それに槍兵がいれば突撃なんてもってのほかです。人馬共に串刺しになって死んじゃいますよ?
古典的なトラップで木柵を地面に寝かせて隠し、騎兵突撃に合わせてロープで引き立てるとか、地面に槍を置いておいて刀剣しか持ってないように偽装する方法も有効です。
直前で得物を換えれば、グサグサと刺さってくれる事でしょう。
大原則ですが、“騎兵は正面から密集した槍兵に勝つことはできません”。←【ココ重要】
よく銃器の普及で騎兵が衰退したと言われますけど、槍兵の密集陣形とその運用が発達した事が直接の原因だと考えられます。
なお、単なる歩兵相手であっても真向から衝突すれば馬が骨折するかもしれないし、騎士も無事にはすみませんが…… “馬に蹴られて死んでしまえ”という慣用句の通り、相手の方が致命傷となるので基本的に避けると推測されます。
まさに蹴散らすという感じで隊列を崩し、速度調整しながら間隙に斬り込んでいくのでしょうね。
ともあれ、弓矢と槍衾に弱い騎兵運用は注意が必要なのです。
そこで考えられたのが、前面装甲騎兵・軽装騎兵・騎乗弓兵の三兵戦術です。中世フランスの槍組が有名ですけど似たような戦術が当時は研究されていました。
前面装甲騎兵に先陣を切らせ、その後ろに軽装騎兵や騎乗弓兵を続かせる訳ですね。
これならば弓兵に対しても大きな損害を出さずに突撃できます。
ただ、幾ら前面装甲騎兵と言っても、密集陣形を取った槍兵に突っ込むと死にますので、その場合は騎乗弓兵や軽装騎兵の出番です。
防御を優先した密集陣形だと素早い移動が困難なので、騎乗弓兵(本職の弓兵が馬に乗ってる)が下馬して弓矢で狙い撃ちます。さらに軽装騎兵は何本かの投げ槍を用意している事も多いので、投擲攻撃を仕掛けていくのです。
そして、銃器の普及により騎兵は新たな進化を迎えます。
重い鎧では銃弾を防げない事から、胸部装甲などで急所を護り、自らも銃撃するドラグーンスタイルが普及していきました。逆に銃器に駆逐されてしまった槍兵を鑑みるに、新たな武器の登場は騎兵を延命させたとも考えられます。
何せ戦車などが登場するまで、戦場での乗り物は軍馬くらいだった訳ですから。
騎兵の数が用意できる場合は両翼に展開して、相手の両翼へ側面突撃を仕掛けたり、場合によっては敵本隊の背後を取ることも可能です。
少数運用の場合は伏兵として温存しておき、ここぞと言う場面で奇襲に用いるのも手です。何やかんやで第一次世界大戦で機械化された部隊が出てくるまでは戦場の花形だったと思われます( ╹◡╹)ノ
良ければ参考にしてやってください('ω')ノ
騎兵戦術の描写サンプルとして、”コボルト無双”の245話『ワルキューレの騎行では無く、奇行です』及び245話『狼は嘘を吐くものだ』を置いときます。
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