表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/27

【冒険者が生計をちゃんと立てれるのか】を経済的に考えてみたぜッ!!

先日、偶々作中で精油や香水に触れた時、冒険者がその材料を取ってくる日当の妥当性が気になりました(*'▽')


なにぶん現代的な感性が多々混じりますが、検証資料がほぼ皆無のためご容赦ください。では、先ずは冒険者が必要とする1日の生活費を妄想しましょう♪


恐らく冒険者が宿屋を利用する際、イメージ的にはマンスリーマンションに近い契約になるのだと思います。現代的な感覚で行きますけど安宿で1日3000円、光熱費はありません(笑)


食糧と水のコストですが、中世は一日二食だったと記憶してます。これも円換算で一食当たり1000円とすれば2000円なので、合計で一日5000円あれば生きていると仮定します。


だとすれば…… 傷病時のリスクを考えて日当10000~12000円は欲しいですね~

ただ、それは雇用者の支払い能力に依りますので、依頼者側が破産しないかを検証していきましょう!


例えば、往復二日の森に香水や薬草の材料を採りに行ってもらう王道的な依頼を考えます。そこで作業の為に一日留まるとして合計三日ほど掛かります。安全のために四人組パーティーで行動している場合、一人当たりの日当が12000円として12000×4人×3日=144000円の総費用です。


得られる原材料は冒険者一人当たりの運搬能力に依存します。自前の装備や水、食料などに加え、道中の道のりを考えると一人当たり10~12㎏でしょうか?


つまり、得られる草本類は最大で12×4=48㎏です。


余談ですが、現実路線で様々な資料を検証した結果…… 職種が魔法使いでも冒険者である以上は細マッチョに違いありません。自分の為の装備を持って、場合によっては道なき道を踏破するため、きっと現代人など太刀打ちできない程に洗練された筋肉を持っている筈です。


話しを戻しまして、依頼者の薬師が受け取った草本類を加工して利益を出す事を優先するならば、回収対象となるのは高価な精油を多く抽出できるホワイトセージやローズマリーが最適です。※どちらも野草として自生しています。


ここではホワイトセージで利益計算をしていきます。


ホワイトセージ1.5㎏から西暦1100~1200年の頃にあった蒸留抽出法で僅か20mlの精油が取れます。これでも植物的に破格の抽出量です!!つまり、48㎏のホワイトセージから精油640ml(ペットボトル1本強)が得られるわけですね(*'▽')


香水の精油率は10%ですから、6400ml=50mlの香水128本分相当なのです。


ただ、残り90%を占める材料のアルコールや蒸留水も当然コストになりますから、冒険者への報酬との整合性を考えるのに必要です。蒸留水は精油を作る過程でホワイトセージウォーター(蒸留芳香水)ができるので良いとして、問題は麦由来のアルコールでしょうね。


その費用を踏まえると香水の全体コストの半分くらいでしょうか?

売り上げ自体は50mlの1本を3000円で売るとして、3000×128本=384000円です。


この時点で確定している冒険者四名の三日分の日当144000円を引くと、

依頼者の想定利益は240000円です。


検証資料が無いのでざっくばらんになりますが、ここからアルコール費用を引いても100000円ほど売り上げが残りそうですね。ちゃんと冒険者に生活できるだけの日当を払っても利益はでそうです。


全てが売れるわけではありませんので、実際はもっと少ないかもしれませんが、腐る事もないので…… 香水というのは当時も良い商品だったと思います。


こんな感じで割と冒険者を使っても相応の利益があり、ちゃんと彼らが生活できる報酬を支払う事ができたと愚考する次第です('◇')ゞ

良ければ参考にしてやってください('ω')ノ


具体的な精油抽出の器具や手法の描写サンプルとして、”コボルト無双”の211話『銀狼犬、精油の精製に付き合う』を置いときますね~


https://ncode.syosetu.com/n1900er/211/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ