【中世食糧事情】を追求するぜッ、ヒャッハー!!
今回は中世の食べ物と食堂について考えるぜッ!!
中世…… 食堂が無いわけじゃないのですよ?
でも、その品揃えはすこぶる悪かったはずです( ゜Д゜)
何故なら食料の保存方法が限定的だからです。
何せ、肉に関する最良の方法が放し飼いですからね……
新鮮な肉などは貴族がソレ用に立ち入りを禁じている狩場で獲物を狩るしか無いのです。それでも冬場は狩りの難度があがりますので、新鮮な肉は手に入りにくいのです……
保存用に燻製にしたりすれば長期保存も可能ですけど、食べる前にトリミングして傷んだ部分を削り落とす必要があります。
そうそう、鮭や鱈は比較的に流通していたようなので、それを干物にしても良いですね。実は貝柱の干物なども中世ヨーロッパの一部地域では流通してました。
他には根菜や多年草の葉っぱ系は収穫できますね。
ただ、それも時期があるので季節に合ったものになります。
なお、この時代のヨーロッパに大豆は有りませんけど、ソラマメはあります。
ジャックと豆の木なのです(;'∀')
つまり、乾燥させた豆を保存する事は可能です。
一緒に説明しておくと、大航海時代よりも前の中世ヨーロッパを想定した場合はジャガイモやトウモロコシとかも無いですよ?
ライ麦と小麦に関しては環境さえ整えてやれば保存も利くので、パンを焼くのに必要な分だけその日の朝に粉にする感じでいけると思います。パン自体もカチカチの水分を飛ばしたハードフランスパン状態で仕上げれば数日は持ちます。
さて、ここまでで食材の確保の難しさは分かって貰えたと思います!!
一度、纏めますと……以下の通りです(*'▽')
新鮮な肉(狩場で調達※運次第)
★干し肉・燻製肉など
★鮭・鱈・貝柱の干物
季節の野菜
★乾燥豆・ドングリ・クルミ
小麦・ライ麦(粉にすると保存が利かない)
★水分を飛ばしたカチカチパン
あ、★印は携帯食になるものです。
何気にドングリを入れていますが、舐めてはいけませんよ?
縄文時代の人々の割と主食なのです。
粉にしてクッキー状のものを作っていたようですね。
以上を考えて一般的な中世水準のファンタジー世界を想定すれば、食堂で提供できるのは精々、肉料理一品、スープ一品、サラダ一品、パンが限界でしょう。
メニューを見て頼むとかいうレベルじゃないですよ(;'∀')
多分、客が選ぶというよりも店がその時にある食材で提供するだけです。
大体、品数があったらあったで、マスターなり給仕が暗記できないでしょう!!
紙に控える?この当時の羊皮紙やパピルスは1枚5000~6000円と考えてください。
料理そのものより遥かに伝票の方が高価です(笑)
控えると言う選択肢はありませんし、当時の人口を考えれば来客数も少ないので暗記できる範囲だったと愚考します。恐らく専業食堂というのは難しく、多くが宿屋兼業などだったのでしょう。
後は注文された料理が違うなどのトラブルを避けるため、料理を示す符丁となるものを店側が用意して先払いで貨幣と交換し、料理を渡す際に回収するなどの方法もアリですね。
小木板に肉やスープの絵が描いてある符丁とか(*'▽')
以上、中世西洋の食糧事情の考察でした~♪
良ければ参考にしてやってください('ω')ノ
酒場と食堂の一幕の描写サンプルとして、
”コボルト無双”の183話を置いときますね~
https://ncode.syosetu.com/n1900er/183/