三題噺 アセロラドリンク、早食い競争、図書館
潮風にふかれながら、好きなアーティストのライブへと急く途中、早食い競争の会場の横を通った時のことだ。
ちょっとした人だかりの中心に、5,6人の人間が何人前あるかわからないような料理を、無表情に淡々と平らげていく。
そんな光景をみて、ふと図書館の本の虫を思い、姿を重ねてみる。するとどうだろう。何か真剣な中で少し苦しそうにも見えていた早食いの選手たちが、少し優雅にも見えた。
照る太陽の中で、ひとすじ汗がたれる。
暑、とひと口アセロラドリンクを飲んで、歩き出した。