第47話 集会
ボディーガード協会は各地方に大なり小なりある。都心の密集地帯にそびえ立つとある建物もその内の一つ。
回数は約50階。真下から見ると一番上の階は豆粒ほどしかない。
敷地面積も広く、日夜、人が絶え間なく出入りしている。ボディーガードであったり、事務員であったり、依頼人であったり……。
ハクはポケットからケータイ電話を取り出し時間を確認した。
────10分前か
彼はボディーガード協会からの緊急集会に応じ訪れていた。
ガードマンになってから半年以上経つが、まだ数回しか出入りした事がなかった。
依頼が多い者は頻回に出入りしたりもするが、ハクは請け負った依頼は個人的に頼まれるもので協会を介するものはほとんどなかった。しかもどれも報酬が貰えず仕舞いである。
故に活躍度も下がり、ボディーガードのランキングもA級122位から125位へと下がってしまっていた。
定期的なランキングの通知書を見てため息をつく男。
────まあランキングはまだいいが、金が……
彼は財布を開いたがほとんど空である。管理人の仕事を兼ねているとはいえ日々の生活費用でほぼ消えてしまうのだ。
やれやれと顔を上げると他の来訪者が足早に建物の中へ入って行く。
時間を確認すると5分前であり、彼は慌てて中へ入った。
中は広い空間が広がり、アーチ状の閉鎖的な通路が正面の受付まで続いている。もっとも部外者が通れないように案内受付前には頑丈な強化ガラスが隔てられいる。
構造としては20階までがAAA、AA級、21〜30階がA級、31〜40階までがS級のボディーガードが主に使用し、それ以外は事務的な階となっている。
SS、SSS級のボディーガードは別の建物を使用している。
今回は緊急という事で、案内受付の背後にあるコンサートホールのような場所で集会が行われるようだ。
ハクは案内受付の左右にある機器に免許証をかざした。ボディーガードである事を証明しなければ中へは通してもらえないのだ。免許証にはICチップが埋め込まれており、本人と認められると通行許可と強化ガラスに表示される。
彼は中へ入ると受付の背後の開きっぱなしの扉を通って中へ入った。




