第16話 真美子と優子
真美子は気づくと大粒の涙が止めどなく溢れていた。
「わかってた、優子。優子はいつもわたしの側にいてくれたから……」
優子の頭を撫でる。
────触れる
ボディーガードの時もさわれた。きっと妖武器というもののせいなのだろう。
真美子は手をさらに奥に伸ばした。
────優子を……手放したくない
ミナとハクが見守る中、目の前で驚くべき事が起こった。
なんと妖武器の発動中にもかかわらず、真美子の手が優子の頭をすり抜け、何かを引きずり出したのだ。
『ごめんね、真美子……』
半透明な優子、つまり霊体だった。
『ううん、わたしも気づいて上げられなくてごめん』
彼女らは抱きしめあった。
「これは、一体……」
何が起こったかわからないというようにミナが眉間にシワをよせた。
彼女らはやがて身体を離し、こちらに顔を向けた。
『これが私たちが出した答えです』
『ありがとうございました。これでずっと一緒に────』
真美子は微笑んだ。いつの間にか真美子の身体も半透明になっている。
『あの、ひとつ聞いていいですか?』
ミナは聞かれてハク方を振り返ったが、彼は肩をすくめた。
「ふむ、なんだ?」
『あなたたちは一体なんなんですか?いろんなことを知ってたり、隠してたり……それだけが心残りで』
ミナは腕を組みため息をついた。
「愚問だな。そんなこと一言で言えるわけあるまい?」
『ぷっ、そうですね!』
真美子は笑い、優子と手を繋いだ。
まだなにか言いたげだったが、ミナが手を振り遮った。
彼女らは最後に地面に立つ2人を一瞥すると、空に向かって行った。
だんだんと小さくなりやがて一瞬瞬くと消えた。
後にはただ静寂が残された。




