90 「村長の謁見」
街が近づいてくると、ちらほらと点在するように畑や家屋が見えるようになってきた。領都ミシュラム近郊には農村が点在しているようだ。
その村を遠目から見た限りだと建物の作りは自分の村とほとんど変わらないようだったが、畑の配置はちょっと違っていた。自分の村を含めた辺境の村は家屋が密集した村を中心に放射状に広がっているのに対して、領都ミシュラム近郊の村は決まって領都側に家屋が密集していて、畑は領都とは反対のドラティオ山脈側に扇状に広がっていた。
この畑の配置には何か意味でもあるのかな?
不思議に思いつつもそんな小さな疑問は他のものに意識を向けているうちにすぐにどこかへと消え去った。
領都に近づいてくると街道を行きかう人も疎らに増えてきた。街道を歩く人の身なりは村人のような質素なマサギの服を着た者から武装した冒険者のような者まで様々だったが、皆一様にこちらを見るとぎょっとしたような顔をして道を開けていた。
別に俺や仲間たちを見ての反応ではなく、恐らく完全武装の雷光騎士団や雷龍騎士団を見ての反応なのだろうと思う。現にすれ違い様に冒険者の身なりの者たちからは明らかに騎士の恰好ではない俺たちに対して訝し気な視線を向けられていた。
そうこうしていると俺たちは領都の目前にまで来た。領都は高い城壁で周囲を囲まれていて眼前には立派な門が建っている。事前に連絡が届いていたのか門にはライストール辺境伯の麒麟の紋章の他に雷光騎士団と雷龍騎士団の旗印が掲げられて棚引いていた。そして、門の前には街道を挟むように両脇を武装した兵士の一団が整然と立ち並んでいた。
そこで俺たちは一旦、立ち止まる。両脇の兵士たちが指揮官らしき人の掛け声で一斉に敬礼をする。それを見ていた小鴉とゴブ筋が「あれはいいな」という風にしきりに頷いていた。
流石に小鴉たちから敬礼までされると困るんだけどな……。
つい苦笑が浮かべていると、再び全体が動き始めた。先程と違って両脇を兵士で固められている。
七日目にしてやっと目的地である領都ミシュラムへと到着した俺たちは周囲を兵士で固められた厳重警備の下、こうして領都へと入ることが出来た。
整然と雷光騎士団と雷龍騎士団の両一団が大通りを行進するのを領都の住民は遠巻きに見ていた。幌馬車から見れるその顔触れはヒューマンが半数を超えていて、獣耳を生やした獣人らしき人や鱗の肌を持つ蜥蜴人などがちらほらと目に入った。稀に額から角を生やしたゴブリンや犬頭のコボルドもいたけど、時折見かける魔鳥や魔獣のように誰かの従魔なのかもしれない。
「すごい活気ね」
天狐が人だかりに圧倒されたように呟く。俺もそれに同意する。
ゲームに存在した街はどんなに活気にあふれた街であろうと人通りは疎らだった。天狐たちにこの人だかりは新鮮なものに映ることだろう。都会の朝ラッシュを彷彿とさせるような光景だった。
いや、地球では見られなかった異種族がいるし、ヒューマンにしたって色とりどりの髪色をしているので、何か大きな仮装イベントでもなければ地球ではお目にかかれない光景かもしれない。
子供たちの乗る後続の馬車へと視線を向けると子供たちは初めて訪れる街に興奮しているのか、馬車の縁に噛り付いて目を輝かせていた。特にリンダとローナは興奮のし過ぎで誤って落ちたりしないようにする為なのかタマの両脇に抱えられていた。
「ま、ますたー」
すぐ近くで泣きそうな声で俺を呼ぶ声がして振り返るとラビリンスが落ち着かない様子で俺の服の裾をキュっと握ってきていた。
「どうしたラビリンス? 」
涙目のラビリンスを抱き寄せて落ち着くように背中をぽんぽんと叩いてやると、ラビリンスからも腕を背中に回して抱き着き返してくる。
さっきまであんなに興奮気味だったのに一体どうしたんだ?
ラビリンスに聞いてみると、どうやらこの人だかりに中てられて安定していた精神がまた不安定になったみたいだ。落ち着いてきたかと思ったが、どうやらまだ人見知りは治っていないらしかった。200年以上という途方もない時間を人類という探索者の影に怯えながら1人で過ごしてきたので、見知らぬ人たちが自分を襲ってくるのではないかという疑念を捨てきれないようだった。
気長に待つしかないか。
取り合えず、街にいる間はラビリンスとなるべく離れないようにしようと思う。
領都は幾重もの壁で仕切られているようでそれからも城門をひとつ、ふたつ潜り抜けていった。門を越えるごとに道を歩く人の身なりが心なし良くなっているように思える。それに通りから見える建物も二階建て以上のしっかりとした作りの建物が多くなってきている。
この辺は都会の一等地のような高級住宅街なのかな。
そんなことを思っていると、そんな高級住宅街の一角にどーんと建った立派な城が建っていて俺たちはそこへ向かっているようだった。
「あそこがもしかして領主の城なのかな? 」
「そうじゃないかしら」
俺の呟きに天狐が同意してくれる。他に城らしい建物もないので、やはりここが領主の城なのかなぁ。
「おーきなお城だねっ」
「そうだな」
モグの素直な感想に俺も賛同する。日本の城は何度か見る機会があったけど、洋城を生で見たことはないけど、石造りの立派なお城だと思う。
「ふーむ……」
頑冶もこの城に興味があるのか、普段から険しい顔をさらに険しくして髭を扱きながら長い吐息を吐いていた。
そして、城の前にまで来た。城の外周には堀があり、跳ね橋が城から下りていた。
しかし、どうやらそのまま跳ね橋を渡って城に入るわけではないようで先頭を行く馬車は城の外堀に沿うように移動を続けていた。
俺たちもそのままついていくのだろうと思っていると、両脇で警備をしていた兵士の隊長格の人から道の隅に寄るように言われ、そのまま停車の指示を出された。後続の仲間の馬車も同じような指示が出て停車する。
しかし、その更に後ろから来る騎士団の馬車や騎士の人たちは俺たちを避けてそのまま進んでいる前の一団についていった。
どうして俺たちだけ残されるのかと疑問に思っていると、黒い一角馬に乗ったルデリックさんと栗色の馬に乗ったルミネアさんがこちらへとやって来た。
「カケル、お前さん達は俺たちと一緒だ」
「どういうことですか? 」
「そりゃお前は客分だからな。客分を城の裏門から通らせるわけにはいかねぇだろ」
客分。
そう言えば、そんな名目で呼び出されたんだったな。忘れてた。
それが顔に出ていたのかルデリックさんの顔に苦笑が浮かぶ。
「まぁ、今更になって客分って言われてもピンとこねぇとは思うが、建前ではそうだからな」
「まっ、建前だからな。あんま気にすんな」そう言ってルデリックさんは笑いながら俺の肩を叩いた。クロイスさんが聞けば青筋を立てそうな言動だ。けれど、この場には苦笑するモルドさんの姿はあれどもクロイスさんの姿はなかった。
「そんじゃ、まぁ行きますか――全体、前へ向け! 行進、始め! 」
ルデリックさんはそんな軽い口調で言うと馬首を巡らせて前へと向き直ると、残った兵士へと威厳の籠った声で指示を出し跳ね橋へと進み始める。ルミネアさんは俺へとくすっと意味深に微笑みかけるとルデリックさんの隣に並んだ。俺たちの馬車はその後ろについてゆっくりと跳ね橋を渡り、立派な城門を潜って城の中へと入った。
城門を潜り抜けた俺たちは城の中から出てきた使用人の指示で馬車から降りて城の中へと入る。
馬車を引いていたポチたちは、そのまま馬車を引いて馬車を指定の場所に駐車しに行った。小鴉がそれに同行してくれている。後で合流する予定だ。
俺たちが馬車から降りている間、黒い一角馬から降りて兵士に手綱を預けていたルデリックさんは、城から出てきた使用人の一人と何やら話していた。
「カケル、どうやらトール様がもう待ってくれているそうだ。すぐに会うことになるぞ」
使用人の人と話を終えたルデリックさんが、まるで世間話をするかのようにさらっと爆弾を放り投げてきた。
「え……? トール様って領主、様のことですよね? 」
「ああ、そうだ。謁見室まで俺が案内してやるよ。ついてこい」
本当に気安くルデリックさんは行って城の中へと入っていく。突然のことに俺が固まっていると天狐に脇腹を肘でつつかれた。
「カケル、ついていかなくていいの? 私たちのこと待っているみたいよ」
天狐に言われてはっと我に返った俺は、こちらを振り返って待っているルデリックさんの元に駆け寄った。
「すみません。よろしくお願いします」
「ははっ、いいってことよ」
ルデリックさんに先導してもらいながら俺たちはずんずんと城の中を進んでいく。時折、すれ違う兵士や使用人、役人の人達は先頭のルデリックさんに気づくと端によって道を譲っていた。
「ここが謁見室だ」
ルデリックさんが偉い人ということを改めて認識している内に目的地の謁見室に辿り着いた。謁見室は両開きの木製の扉で、金の装飾がされていて高級感漂う飴色をしていた。その両脇には、それぞれ雷光騎士団や雷龍騎士団とは違う意匠の鎧を着た騎士が立っていた。
騎士たちは、ルデリックさんが扉の正面にまで来ると同時に敬礼をとった。その素早さとキレは、精鋭という言葉を贈りたいくらい熟練していた。
ほぅ、とゴブ筋が小さく感嘆の声を上げたのが聞こえた。
「ルデリック騎士団長殿! 遠征ご苦労様です! 謁見室にて、トール様がお待ちになられております! 」
「おう。ご苦労」
ルデリックさんは、騎士の言葉にそう返すとこちらへと向き直る。
「カケル、先に俺が遠征の報告をしてこなきゃならんから別室でしばらく待ってもらうことになる。多分呼ばれるのは、カケルとその子だけになると思う。まぁ肩の力抜いて待っとけ。うちの領主様は多少のことは目を瞑ってくれるからな」
「はい、なるべく緊張しないようにします」
俺が緊張気味にそう答えると、ルデリックさんは笑いながら俺の肩を叩いて励ましてくれた。
そうこうしていると、謁見室の扉が開かれる。真っ赤な絨毯が引かれた部屋が目に入った。
扉が開かれると、ルデリックさんの雰囲気が明確に変わったのがわかった。飄々とした雰囲気が霧散し、精鋭の騎士団を率いるに相応しい騎士団長の威厳を醸し出ていた。
「おい、俺の代わりに別室まで案内してやってくれ」
「はっ! 」
謁見室へと入る際にルデリックさんが騎士の一人にそう命じると騎士の人は即座に応じた。そして、謁見の扉は再び閉められた。
「私についてきてください。別室まで案内致します」
扉を閉めた後、ルデリックさんに命じられた騎士が俺たちにそう言って、謁見室のすぐ近くの別室にまで案内してくれた。
はぁ、幼竜と一緒とは言え、一人であの部屋に入って領主のトール様と会うのか……。
肩の力を抜くなんて無理ですよルデリックさん……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
馬車を停めに行っていたポチたちは別室で待機しているとすぐにやってきた。何も問題は起こらなかったようで安心した。小鴉たちは、ルミネアさんに案内されてここまで来たそうだ。
ルミネアさんも団長なので、ここまで案内した後に謁見室へ今回の顛末の報告に行ったそうだ。
ってことは、ぼちぼち呼ばれるのかな……
やばい。緊張してきた。
気持ちを落ち着かせるために別室にいたメイドさんが淹れてくれたお茶を飲むけど正直、緊張で味がよくわからない。
どうして体はハイスペックなのに精神はいつまで経っても弱いかなぁ……と、自分を卑下しながら待っていると、ついにその時がやってきた。
別室の扉がノックされた。
「失礼します」と言って入ってきた先程の騎士の人から「謁見室にてトール様がお待ちしております」と伝えられた。
「それじゃあ、みんな行ってくる」
リンダとローナをぽてぽてと追いかけて遊んでいた幼竜を抱きかかえて俺はみんなに言った。
「いってらっしゃい。カケル」
「村長、お呼びとあれば某すぐさま駆け付けます故、どうかお気をつけて……! 」
「気張ってこい村長」
「がががんばってください村長! 」
「村長、背筋が曲がっているぞ。胸を張っていけ。何、強敵を目の前にしていると思えば緊張など吹き飛ぶ」
「リラックスにゃー村長。ルデリックも言ってたにゃー」
「ああ、村長。肩の力を抜いていけ」
「そんちょー、いってらっしゃーい! 」
「そんちょーさん、ばいばーい」
「どらごんさんもばいばい! 」
「そんちょう、その子のこと頼んだからねっ」
みんなから見送られて俺は別室を後にした。
騎士の人に先導されながら謁見室の前にまで来ると、先導してくれた騎士が定位置の扉の脇に立ち戻る。
「改めて確認する。お前はルズール村村長代理のカケル殿で相違ないな? 」
「はい」
改まっての騎士の一人からの確認に俺ははっきりと答えた。うむ、とひとつ頷いた騎士は、反対側の騎士と目配せして両開きの扉を同時に押し開けた。
謁見室は先程ちらっと見えたように真っ赤に染められた絨毯が敷かれていた。天井からは大きな水晶のシャンデリアが吊り下げられている。そして、その部屋の奥には踏段が設けられて高くなっている場所があった。その中央には煌びやかな玉座が置かれていた。
しかし、そこには誰も座っていない。
部屋には予想していた領主様の姿はなく、ルデリックさんやルミネアさんの姿もない。ただ、踏段の両脇に扉の前の騎士と同じ意匠の騎士が2人立っているだけだった。
よく見ると出入口は背後の扉だけでなく玉座の近くにもあった。恐らく領主様はその奥にいるのだろう。
えっと、このまま入ってもいいのかな?
扉を開けてくれた騎士の一人の方に視線を向けると、騎士は重々しく頷き、進むように視線を奥へと向けた。
「すーはー……」
俺は扉の前で一つ深呼吸して、気持ちを落ち着かせる。それに合わせて腕の中で幼竜が「キュアー」と可愛く欠伸をした。
気楽でいいな、お前は。
それにふっと笑うと、肩から余計な力が抜けたのを感じた。
確か、アルフは背筋を伸ばせって言ってたよな。
アルフに言われた言葉を思い出しながら俺は、背筋を伸ばして胸を張る。
覚悟を決めて俺は謁見室へと足を踏み入れた。
少し進むと、背後の扉はゆっくりと静かに閉められた。
一瞬、逃げ道を封じられたと感じるのは、ここから逃げたいからだろうか。
しかし、どれくらいまで進んで待てばいいのかがわからない。
多分、ある程度進んだところで跪いて待っていればいいんだとは思うが、旅の間にクロイスさんに聞いておけばよかったと後悔しても後の祭りだ。
奥の騎士の様子を伺いながら俺は胸を張っておかしくない程度にゆっくりと玉座の方へと近づく。
踏段まで後2メートルといったところでピクッと騎士たちの持つ槍先が揺れた。そこで足を止める。
「止まれ。そこで跪き頭を垂れて待て」
と同時に騎士の一人から指示を出される。先に言ってくれたら気が楽だったのに、と思いつつ俺はその場に跪いて頭を下げる。小鴉で見慣れているからか、即興にしてはなかなか滑らかな動きだったと自負している。
少しばかり待っていると、玉座の近くのドアが開かれ、複数の足音が謁見室へと入ってくる。入ってきたのは3人かな?
足音の一つはドアのすぐ近くで止まり、別の一つは跪いた俺のすぐ近くを通り過ぎて踏段の途中まで上がって止まる。そして、最後の一つは踏段を上がり、玉座に腰を下ろしたところで止まった。
「面を上げよ」
ルデリックさんでもルミネアさんでもない初めて聞く声、玉座からかけられた声に従って俺は顔を上げた。そこにいたのは、ルミネアさんに似た色のプラチナブロンドの短髪の年が同じくらいの青年だった。アメシストのような透き通るような紫色の瞳は、こちらをじっと見据えてきていた。
「ドラティオ山脈を越えた魔境の村のルズール村村長代理……いや、遥か遠くの地から迷い込んだ異邦のテイムマスター、カケル殿で間違いないな? 」
「はい。突発的な長距離転移によってルズール村付近に飛ばされ、奇妙な運命でルズール村の村長の代理を務めることになったカケルであっています」
領主様からの再度の確認に俺は答える。
「そうか。して、腕に抱いている青い竜の子がパラミア神殿から賊に盗まれた竜の卵から孵った子で間違いないのだな? 」
「はい。この子は、間違いなくパラミア神殿に仕える守護竜の系譜の真竜です」
「そうか……」
俺が答えると領主様は静かに目を伏せ、玉座に深く座り込んだ。玉座のひじ掛けに肘を置いて領主様は額に指を置いて考えこむ素振りを見せる。
「ンンッ」
それを断ち切るかのようにルミネアさんが咳払いをした。静かな謁見室に響いたその音に領主様はハッとした顔をして、再び俺の方を見てきた。
「カケル殿。ルデリック騎士団長とルミネア騎士団長の両名から既に報告を受けているが、他領から入り込んできた【夜鷹の爪】の残党の討伐、並びに捕縛。また、捕らわれた村人の救出に保護。さらにパラミア神殿に盗みに入り、あまつさえ聖竜の卵を奪った【竜の咢】の頭目【災禍】のオルスの捕縛と竜の卵の奪還。どれもみな真に大儀であった。カケル殿がなした功績はこの地を統治する者として称賛すると共に感謝する」
こういう時、どう返せばいいんだっけ?
ええっと……
「勿体なきお言葉です」
と言って俺は頭を下げた。ちらっとルデリックさんを見ると、少し笑いそうになりながら頷いてくれたので多分間違ってない。
「よって、以上の功績からカケル殿をルズール村の正式な村長として認めると共に魔境にて新たに村を作ることを認める。また、金品として金貨200枚を与えるものとする」
領主様がそう言うと、いつの間にか謁見室にいた銀髪の女性がずっしりとした大きな革袋といくつかの封蝋のされた封筒を乗せたお盆を俺の目の前に差し出してきた。
「あ、ありがとうございます」
どうしたらいいか分からず、視線を泳がせると視界の両端でルデリックさんとルミネアさんが受け取れと小さくジェスチャーしていたので、俺は腕に抱いていた幼竜をいつもの癖で頭の上に乗せてお盆を受け取った。
口から息が噴き出した音が謁見室に3度響いた。
金貨200枚
ざっくり言うと、ルデリック騎士団長の年収4人分です。とっても雑な円換算(最低通貨を1円とした時)すると、ルデリック騎士団長の年収入は億単位です。(円換算は本当に雑なので、すっげぇ大金という認識で
まぁ、しかし、エルフの里でもらった魔導具、真っ当な場所に売りに出せば一つ金貨20枚以上だったりするし、旧王国金貨は、今の金貨よりも価値が高いので……
特にエルフの里からもらった魔法鞄なんて、ルデリック騎士団長の年収何十人分か。
知らないって幸せ。
オリーが周りにほいほい上げてる世界樹の実は、一つ騎士団長の年収で100人分です。




