48 「村長のターン」
封魔の大岩を越えた先の四階層は、瘴気が満ちていた。
地上に上がろうと犇めき合う魔獣たちは、互いを傷つけあい喰らい合い殺し合っていた。
怒号が飛び交い、断末魔の悲鳴が響き渡る。どの魔獣も傷つきやせ細り、目だけをランランと輝かせていた。死んだ魔獣に我先に殺到し貪り喰らい、奪い合いが新たな殺し合いに発展していく。
さらに体に傷を作りながら、一時の飢えを紛らわすために死骸を貪る。
そうやって弱い魔獣は淘汰され、より強い魔獣が生き残る。
まるで蠱毒のようだった。
とても悍ましいものだった。
「醜いわね」
「愚かな……」
「哀れなものだな」
「わふっ」
天孤たちは、一様にその光景に眉を潜めていた。
自分でも不思議なことに悍ましい気持ち悪いと感じつつも取り乱すことはなかった。
かといってずっと見ていたいものではなく俺たちは足早に次の階層へと降りていった。
どの階層も魔獣が犇めき合い蠱毒の様であり、瘴気は階を降りるごとにその濃さを増していった。
瘴気というのは、常人にとって毒だが天孤たちモンスターには然程害を与えない。
それは穢れている存在というよりはモンスターの方が人より頑丈で過酷な環境に強いという方が正しい。事実、黒骸やサタンのような瘴気を生み出すモンスターではない天孤たちは、聖気で満ちた場所でも問題なく行動できる。逆に人だとこれまた瘴気のように心身に害があり行動に支障が出る。
まぁ、俺の場合瘴気と聖気に対する耐性を持っているので、これくらいの瘴気ならば害なく問題なく行動ができる。
なので体の害については警戒する必要はないのだが、ダンジョンの中の様子を見ていて他に懸念することがあった。
本来、この魔獣たちは瘴気を生み出さないし、ダンジョンの形態からして瘴気を生み出すダンジョンではないはずなのだ。
瘴気と聖気は表裏一体で、どこにでも存在し、生物の生き死にや、争いや祝い事などちょっとしたきっかけで増減するが普通の場所であれば釣り合って周りに影響を与えることはない。
大量虐殺や人の怨嗟によってその場一帯が瘴気で満ちることもあるけれど、それはかなり特殊なケースだ。
ダンジョンでもそれは同じで、ダンジョンの性質をわざとどちらかに、もしくは他の要因に傾けなければこうも一方に傾いた状態で現れない。しかし、そうすると生み出せるのはその性質に関わるモンスターしか生み出せなくなるし、ダンジョンの中もそのように変わる。
つまり今回のようにダンジョンが瘴気に満ちた状態で出てくるのは、普通、悪魔やアンデッド、など瘴気を生み出すモンスターなのだ。
ここでおかしな点は、このダンジョンには瘴気を生み出せない魔獣が多くいるということだ。
それに、一階層目は、下から溢れてきた下層の魔獣たちの影響で瘴気が濃くなっていたが本来はほとんどなかったそうだ。
だから考えられるのは、封魔の大岩で防がれたことで均衡が崩れて瘴気に偏り、魔獣たちもまたその瘴気に100年以上いたことで適応したということなのだろう。
入口を塞ぐというのは、氾濫の拡大化以外にもダンジョンに影響が出ているようだった。
そんなことを考えながら、俺たちは進んでいった。
魔獣が満員電車ほどでないにしてもギュウギュウ詰めにされてるせいで、動き回る魔獣に接触しないように移動するのは思ったよりも時間がかかったが、魔獣たちが勝手に罠を踏んで解除してくれてるので、まともに機能してる罠が一つもなくあとは素通りするだけでよかった。
そんな調子で八階層まで突破し、俺たちは九階層に到達した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
九階層は、ダンジョンボスがいる最下層である十階層の一歩手前の階層だ。
その内部は、今までの迷路のように入り組んだ階層と異なる作りをしていた。
一本道だった。そして、その道の先にはコロッセオのような円形闘技場だった。
今までの迷路の作りと違い、この階層では出口に辿り着くことが先へ進む条件となっているのではなく、目の前の敵を倒すことが先へ進む条件となっていた。
里長のアリシエルさんの情報通りである。
カラカラカラカラカラ……
敵は、黒い靄となって見えるほどの濃密な瘴気を放つ骨の竜が一頭だけだった。
竜の体は、文字通り骨で形作られていた。
人の頭蓋骨らしき骨もあれば、獣の頭蓋骨もあった。大きい骨もあれば小さい骨もあった。それら無数の大小様々な骨が積み重なり合って一つのドラゴンという形をとっていた。
冥府に眠る竜
スケルトンドラゴンの上位種であり、ドラゴン種の中でも強者に位置するドラゴンだった。
「階層ボスがアリシエルさんの話とは変わってるな……」
アリシエルさんの話では、火竜という話だった。
敵はどう見ても骨であり、アリシエルさんの話の火竜とは似ても似つかない。
同じなのはドラゴンというだけである。
これも、長期間閉じ込めてた影響か?
これならミカエルか黒骸を連れてきた方が楽だったかもしれない。今さら遅いけど
まぁ話が違っていたが、このメンバーでも問題ない。
まだステルス中であり、敵が俺たちの存在に気づいてる様子はなかった。闘技場の中央に座り込み、自分の腕を枕に寛いでいた。暢気なものである。
ダンジョンからも感知されていないのか、アリシエルさんの話と違い闘技場に入ってきた入口も閉ざされていなかった。
「みんな、ボスの前に肩慣らしをしようか。戦闘準備に入ってくれ」
皆に指示を出すと、すぐに戦闘準備に入る。
折角だし、万全に準備して特大のをお見舞いしようか。
まずは仲間の強化を行う。
「【生命の活力】【パンプアップ】【アクセル】【守護の障壁】【竜殺しの血潮】………」
マナハイポーションをがぶ飲みして続いて俺の強化をする。久々にやる魔法の連続使用だ。効率よくいかないと魔力が保たないからな。
「【オーバーマナドライブ】【輪廻の理】」
保有MPの拡大と自然回復量の増幅に、消費MPの軽減を行う。
【オーバーマナドライブ】の影響か、瞑想状態でなくとも体の魔力を感じられるほどに体内魔力が活性化する。くっ……体内魔力が活性化した影響か。体が燃えるように熱く感じる。
しまったな。ぶっつけ本番ではなく事前に試しておけばよかったかもしれない。
そう思いながらも俺は、昔を思い出しながら言葉を紡ぐ。
「――清き光の精霊よ 穢れを払い給え 清め給え 清浄な地 神聖な地へと変え給え【遅延待機120秒:聖域】
――光の精霊よ 邪な敵を払い給え 邪気を払い 敵を滅し給え【遅延待機120秒:破邪の極光】
――清き光は 邪を払う 迸れ 光の閃光【遅延待機120秒:オーロラバースト】
――魔法の魔弾 宿るは 清き光の精霊 空へと打ち上がり 無数の雨となり 敵に降り注げ【遅延待機120秒:連弾:光弾の雨】」
俺の周囲に何十もの魔法陣が展開される。体の中からごっそりと魔力が奪われ、その傍から補充されていく。
「いつものように最初に俺が攻撃する。その後は各々の役割を全うしてくれ」
戦闘に入る前に最後の確認をとる。みんなそれぞれ、自分の役割を理解しているようで全員頷く。
俺は、それに満足気に頷き、ゴブ筋の後ろで守られながら最後の魔法の詠唱に入った。
「行くぞ―――手繰る 悲哀と絶望に満ちた この世を 終わらす一手を 来たれ 来たれ 来たれ 我が星に願うは 必滅の一撃 潰れろ 燃えろ 砕け散れ!! 終わりの燃える隕石 創世の浄化 【創造魔法:ぼくのかんがえたさいきょうのまほう。42番】」
長い詠唱を終えた後、俺のMPの全てを消費して闘技場のような階層の天井に何十何百と重なった積層魔法陣が展開される。
貧血にも似た目眩がして体が揺れる。倒れそうになったところを天孤に支えられた。
指向性の赤いレーダーがネクロドラゴンを照射する。この時初めて、ネクロドラゴンは俺たちの存在に気付く。攻撃を行ったと判定されステルスの効果が切れて、ダンジョンも俺たちに気づき、闘技場の入口が大きな音を立てて閉ざされた。
「グゥオオオオオオオオ!! 」
ネクロドラゴンが敵である俺たちに向かって咆える。
ネクロドラゴンの咆哮が即死効果のある黒いドラゴンブレスとなって襲うが、障壁に阻まれ霧散する。
よそ見してる暇はないだろうに。
口には出さないが内心そう思う。
ネクロドラゴンが再度こちらに向かってドラゴンブレスを吐き出そうとする前に、上から降ってきた炎の塊に押し潰された。
バキバキバキバキとネクロドラゴンの骨が砕ける音が闘技場に響き渡る。
「そして、どーん」
瞬間、炎の塊は強烈な閃光とともに轟音を立てて爆発した。爆風が押し寄せてくるが障壁に阻まれて俺たちのところまでは届かない。
そして、この魔法はこれで終わりではない。
空中の積層魔法陣から砂煙の中にいるネクロドラゴン目がけて七色の極太の光線が放たれる。
全属性の光線が混じりあった七色の光線は、砂煙を吹き散らしながらネクロドラゴンに着弾すると同時に込められた魔力を解放する。色とりどりの無数の小爆発が、砂煙の代わりにネクロドラゴンを覆い隠していく。
「グギャァアアアアアアアア!?? 」
ネクロドラゴンの苦痛に満ちた悲鳴が響く。
だが、まだこれで終わりではなかった。
積層魔法陣がより一層光り輝き生み出されたのは、巨大な光の手。
巨大な手から漏れ出る光は、聖なる光であり闘技場にこもった瘴気が払われていく。
ゆっくりと、しかし確実に浄化の手はネクロドラゴンへと落ちていく。
「グゥオオオオオオ!! 」
危険を感じたネクロドラゴンがドラゴンブレスを自分に迫る巨大な手に向かって放った。
しかし、それは瘴気の塊であるが故に強大な手に当たると浄化され霧散した。
巨大な手は、ネクロドラゴンを覆い隠すように被さった。
その接触は、一瞬であり巨大な手は周囲に溶け込むように闘技場を優しく照らして闘技場の瘴気を消しさせると消え去った。
闘技場の中央で満身創痍といった様子のネクロドラゴンだけが残った。
そのネクロドラゴンに向けて俺は一口呟いた。
「【起動】」
その言葉と共に、俺の周りで待機していた魔法陣が稼働し、魔法を発動させた。
【聖域】が発動し、闘技場は聖気で満たされた。
【破邪の極光】が発動し、瘴気を払う眩い光線がネクロドラゴン目がけて放たれた。
【オーロラバースト】が発動し、聖気に満ちた光が魔法陣から迸り、その閃光がネクロドラゴンを襲った。
【光弾の雨】が発動し、二重になった魔法陣から無数の光弾が生み出され、ネクロドラゴンに降り注いだ。
ネクロドラゴンの悲鳴が闘技場に響き渡った。
しばらくして攻撃が止む。
攻撃にさらされ続けたネクロドラゴンの体は、ボロボロになっていた。
体の至る所の骨が炭化したり砕けて地面に散らばり、体から生じていた黒い瘴気は払われ、ひび割れた箇所からシュウシュウと音を立てながら白い煙を吐き出していた。
しかし、その体は倒れず、立っていた。
その赤い瞳は戦意を失っておらず憎々し気にこちらを睨んできていた。
「はぁ、やっぱりドラゴンの上位種ともなると弱点ついても堅いなぁ」
【看破】で見えるネクロドラゴンのHPバーは、まだ半分ほど残っていた。
しかし、俺が切れる札はもうスッカラカンである。MPはもう満タンまで回復してるが【オーバーマナドライブ】の副作用でしばらく魔力が回復しなくなるので、いざという時のために温存しとかないといけない。
だから、後は仲間に任せよう。
「みんな、後は任せた」
「任せて」
「任せろ」
「ウォンッ!」
「承知」
さぁ、ネクロドラゴン。一ターン目は俺だったが、ニターン目は仲間の番だ。悪いがお前のターンがあると思うなよ?
かなりはっちゃけた気がします。
感想待ってます。
※以下登場した魔法などの解説です。興味のない方は読み飛ばし推奨。
『冥府に眠る竜』
様々な生き物の骨で出来たアンデッド系統のドラゴン。
スケルトンドラゴンの上位種で、ドラゴン種の中でも上位に位置する強者。
ドラゴン種由来の高い物理・魔法耐性とタフネスとアンデッド由来の不死性を兼ね備えている。
体から分離する形で無数のスケルトン種のモンスターを生み出したり、即死効果を持つドラゴンブレスや呪いのオンパレードの攻撃など火を吹く火竜よりもかなり厄介なのだが、カケルの開始ブッパの浄化祭りで大半の攻撃で必要とされる瘴気が払われ、自身も浄化されたせいでかなり弱体化した。
【生命の活力】
【付与術】で覚える呪文。
対象にリジェネ、HPを徐々に回復する効果を付与する。
回復量は、使用者の技量などで変わる。
カケルが付与した場合、回復量は2秒で対象のHPの一割回復。
効果は10分。重ね掛けはできないが上書き可能。対象者は一度に複数選択できる。
【パンプアップ】
【付与術】で覚える呪文。
初期に覚える呪文であり、ステータスの中のSTRを一時的に強化する。強化率は、使用者の技量などに依存する。カケルの場合であれば、+100% つまり二倍になる。
効果時間は、20分。重ね掛けは不可だが、上書きは可能。対象は一度に複数選択できる。
【アクセル】
【付与術】で覚える呪文
初期に覚える呪文であり、ステータスの中のAGLを一時的に強化する。強化率は、使用者の技量などに依存する。カケルの場合であれば+100% つまり二倍になる。
効果時間は20分。重ね掛けは不可だが、上書きは可能。対象を一度に複数選択できる。
【守護の障壁】
【付与術】で覚える呪文
前提条件として【結界術】を一定まで習熟しなければならない。
対象に、一定値以上の物理・魔法攻撃を遮断する障壁を張る。状態異常攻撃なども遮断できる。
障壁の耐久値は、使用者の技量などに依存する。
カケルの場合だと、ネクロドラゴンのドラゴンブレスを五発まで余裕で耐えれる。
効果時間は10分。重ね掛けは可能。対象は一度に複数選択できる。
【竜殺しの血潮】
【付与術】で覚える呪文
対象の物理攻撃、または魔法攻撃が一時的にドラゴン種に対してダメージ貫通&倍増する効果を持つようになる。
強化率などは、使用者の技量などに依存する。カケルの場合だと、+150% つまり2.5倍になる。
また、効果時間中はドラゴン種のヘイトを集めやすくなる。
効果時間は、20分。重ね掛けは不可、上書きも不可。対象を一度に複数選択できる。
【オーバーマナドライブ】
【魔術】スキルで覚える魔技
一時的にMPの容量を拡大する他に、MPの自然回復量が増加する。
その効果は、使用者の技量などに依存する。カケルの場合だと保有MPの容量が1.5倍になり、毎秒一割のMPが回復するようになる。
副作用として、冷却時間中MPは、如何なる方法でも回復しなくなる。つまりマナポーションを飲んだりしても回復しない。
効果時間は2分。冷却時間は30分。
【輪廻の理】
【魔術】スキルで覚える魔技
一時的に使用する呪文の消費魔力量を軽減する。
その効果は、使用者の技量などに依存する。カケルの場合だと50%カットになる。普段から軽減してる分も含めれば、本来の呪文消費量の90%カットになる。ちなみに、どれだけ軽減しても呪文一つにつき1MPはかならず消費する。
効果時間は10分。冷却時間50分
【遅延待機○○秒:――】
【魔術】スキルで覚える魔技
本来なら詠唱後すぐに発動する呪文を、発動直前の状態で待機させる。
遅延時間は使用者の技量に依存し、遅延時間の長さと呪文の位階によって遅延中継続的に一定量の魔力を消費する。
カケルの場合、最大遅延時間は3600秒 つまり一時間。
待機させる呪文が高位であれば、あるほど遅延中の魔力量が跳ね上がるので、中々難しい。魔法コンボを決める場合【積層呪文】に続いて重要な技術。
設定した時間を超過すると、自動で魔法が発動するが、その間に継続的に払う魔力が足りなくなれば失敗扱いとなり消滅する。設定した時間にならなくても任意で発動できる【起動】はその時の発動コマンドである。
今回の場合、【オーバーマナドライブ】と【輪廻の理】を使っていたために、一度にすべての魔力を消費する呪文を使ったが、即座にMPが一割回復して、継続的に消費する魔力の量が【輪廻の理】で90%軽減されていたので問題なく維持できた。
副作用として、詠唱を必ず唱えなければならない
冷却時間は、存在せず。魔力が持つ限りいくらでも使える。
【連弾:――】
【魔術】スキルで覚える魔技
同じ呪文の重ね掛けである。
重ね掛けする呪文は、+回数×100%分の魔力を消費する。つまり一回の重ね掛けで二倍 二回の重ね掛けで、四倍、三回の重ね掛けで、七倍となっていく。
重ね掛けできる回数は使用者の技量や呪文の位階などに依存する。カケルの場合は、超初歩である【水よ】などであれば、魔力の続く限り重ね掛けができ、大抵の呪文であれば一回分は重ね掛けできる。
呪文が高位であるほど重ね掛けできる回数は少なく難しくなる。
呪文の冷却時間を無視した連続攻撃が可能だが、魔力の消費が馬鹿にならないので【輪廻の理】などで消費魔力を軽減したりしないと、マナポーションを大量に消費する。
【聖域】
【光魔法】で覚える呪文
教会やクエストを熟すことで覚えれる呪文。
一定範囲を囲む結界を張り、その一帯を浄化し聖気で満たす呪文。
この呪文自体に攻撃力などはないが、聖気を弱点とするアンデッド系には効果が抜群である。
使用者の技量によって、最大効果範囲は広がる。
カケルの場合だと、一キロは余裕で囲めれる。任意で範囲は指定できる。
効果時間は、1時間。冷却時間は20分ほど。
【破邪の極光】
【光魔法】で覚える呪文
瘴気を払う『破邪』属性を持つ光線を放つ呪文。
浄化とは違い攻撃的であり、瘴気を払うと同時に瘴気を宿すものに大ダメージを与える。
瘴気を生み出すサタンとかが喰らうとかなり痛い呪文の一つである。
アンデッドや悪魔などは弱体化することがある。
ネクロドラゴンは、この魔法を喰らったことで弱体化を余儀なくされました。
【オーロラバースト】
【光魔法】で覚える呪文
聖気が宿り『破邪』属性を持つ光を放つ呪文。
瘴気を宿すモンスターのみにダメージが入る呪文。聖気が宿っているので相乗効果で瘴気を宿すモンスターには大ダメージが入る。
ミカエルとかが喰らっても何の害もないがサタンが喰らうとかなり痛い。
おしおきでたまにサタンとかは喰らってる。
【光弾の雨】
【光魔法】で覚える呪文
聖気が宿る光弾を雨のように降らす範囲呪文
聖気に満ちた場所ほど威力を増すので、アンデッドモンスターの大群に対して【聖域】で囲って【光弾の雨】で殲滅するコンボとかが存在する。割とすぐに覚えられる呪文だが、アンデッド相手には長い間愛用され易い魔法。
魔力消費が少ないので魔技である【連弾】が行い易いというのも愛用される要因の一つ。
【創造魔法:○○】
【魔術】で最後に覚える呪文の一つ。
かなり特殊な呪文であり、『モントモ!! 』魔法使いにとって究極であり醍醐味の一つである呪文。
自分で魔法を作ることができる。
【○魔法】系統のスキルや【付与術】や【結界術】などをカンストさせることで、組み込める魔法の素が増えていく。
既存の呪文を適当に合体させる簡単なものや。既存の呪文の消費魔力と副作用を抑えた強化版を作れるほかに、一から完全に作ってしまうものなどがある。
カケルも多少は弄ったりしていたが、動画などでもっと強力なのだったり効率的な魔法を作るプレイヤーを見て、それを使うようになってからはあまり弄らなくなっている。
今回使ったのも、カケルが作ったのではなく別の人のを流用したものである。(※レシピが公開されていて使用許可が出ている)
詠唱文や呪文の名前なども好きに決められる。カケルは、拘りがなくて流用してる。
この呪文の詠唱は【無詠唱】や【詠唱短縮】などで減らすことはできない。
【ぼくのかんがえたさいきょうのまほう。42番 (別名:エンドバーニングメテオ スタートホーリー)】
【創造魔法】で作り出した呪文の一つ。
燃える隕石を対象に放ち、爆発させた後、全属性の光線を浴びせる。その後、浄化の属性を持つ巨大な光の手で周囲一帯の瘴気を払う魔法。
出鱈目な威力と多彩さを持つ魔法で、並みのMPでは発動すらできな程の魔力を消費する。
カケルでもMPを二倍にして消費量を90%カットしてやっと出せる魔法。頭がおかしい。
それくらい魔力を消費しての威力かと考えると首を傾げる威力だが、多彩な攻撃でどんなモンスターにも一定のダメージを見込める魔法ではある。
カケルのオリジナル魔法ではなく、とあるモントモの実況動画『ぼくのかんがえたさいきょうのまほうをつくろう!part45』で実況者がレシピを公開した魔法をそのまま流用している。
その呪文には、かなり無駄があり、非効率なのだがカケルがそれをいじれるほど理解してないのでそのまま使用されている。
因みに、視聴者の一人に非効率で無駄が多いとコメントされたその実況者曰く、『それがロマンじゃないか!』と答えている。しかし、百回を超えた辺りから理解が深まったのかかなり効率化がなされているのはなぜだろうか。
カケルが、普段『創造魔法』を多用しないのは、今回のように頭のおかしい魔力を要求される場合が多いことと、カケルの保有MPがあれば、普通に使っていれば効率化されたのを使わないといけないほどにMPが足りなくなることがないからであるが、最大の要因は、詠唱呪文をあまり口にしたくないからである。
面倒なのもあるし、多少の羞恥を感じているから
 




