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プロローグ

ここは星騎学園(せいきがくえん )

誰しもが生まれ持った星座の能力を開花させ、星騎士(せいきし)を目指すための学校。

選ばれた者しか入学できない私立高校に進学した彼女は、震える足で正門をくぐった。


「あぁ……緊張してきた……私のクラスは……」


視線の先には、クラス分けの紙があるようで人をかき分けてそれを確認する。


朝比奈(あさひな) 希衣(きい)


自分の名前があったのは雫の紋のついた4組だった。

本物の蝋燭を使ったシャンデリアで飾られた、古城を改装したような校舎の長い廊下を歩き、教室にたどり着く前に先輩と思われる生徒に声を掛けられる。


「ここで制服に着替えてください。」


渡されたのは、フリルのついたワイシャツとそれに合わせてある水色のリボン。その上から羽織る紺色をベースにした軍服のようなジャケットと、フリルが3段重なったミニスカート。

所々についているアンティーク調のベルトや装飾が昔見た魔法少女の衣装に思えて、ふと脳内に変身BGMが流れてきた。


「最後にこれを」


着替えが終わり、早速教室に入ろうとしたところで引き留められた。彼女が差し出した手に乗せられていたのは雫型をした水色の宝石。


「貴女は星座の力で何をしたいですか?」


どうしよう。“星座の力で何をしたい”なんて急に聞かれても答えられない。そう返そうと思った口は全く違う言葉を放っていた。


希衣「大切な人を守りたい……」


それを聞いて彼女がわかりました。と言い希衣に宝石の入った箱を手渡す。不思議そうな顔をしながらそれを手にした瞬間。

宝石から溢れた水色の光が辺りを包み、希衣が放心状態でそれを見ていると宝石がレイピアに形を変えていた。


希衣「これは……?」

「貴女の望みに答えた武器です、先ほどの宝石は柄の部分にはめ込んでありますので。」


あたふたする希衣はそれ以上の説明を受ける事も出来ず、制服に備わっている武器ホルダーにレイピアを納め教室に入った。

教室にいる生徒は男子が多く、男子高校生特有のノリと勢いがある彼らの後方に、異質なオーラを放っている2人を見つけて思わず凝視しているとその2人が立ち上がり希衣に近づいてくる。


「お、可愛い子発見~。私は望月(もちづき) 妃茉(えま)。」

「私は七瀬(ななせ) 美波(みなみ)。よろしくね?」


長い髪を2つに縛り毛先が縦巻いている方が妃茉と名乗り、肩までの髪をハーフアップにしている方が美波と名乗った。


妃茉「貴女は?」

希衣「希衣です」

美波「きーちゃん!」

妃茉「きー……何ちゃん?」

希衣「き い です!!」

妃茉「あっ、“き”に伸ばし棒じゃないんだ?」

希衣「そう。2文字なの!」

妃茉「そうなんだ!じゃあ、希衣って呼んでいい?」

希衣「もちろん!2人は……同じ中学校とかだったの?」

美波「ううん?今さっき出会った、たまたま同じクラスになっただけの友達初めって感じ?」

希衣「そうなんだ……!」

妃茉「そう、2人とも3年間よろしくね。」

美波「こちらこそよろしく!」

希衣「うん!よろしく!!」


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