初めての朝
3
「は?」
新居で迎えた初めての朝はその一言だった
それもそのはず。なんと目の前に見知らぬ女の顔があったからだ。
いや、訂正しよう。見知らぬ女の霊の顔があったからだ。
俺は数秒昨日のことを思い出し、そしてこの女の正体を思い出した。
こいつは昨日俺の前に急に現れた地縛霊だ。名前はたしか美澪。
俺は正体がわかると朝食の準備に取り掛かるため体を起こそうとした。
「んっ…。」
目の前の少女がそう声を漏らしたのと同時に俺の手に何やらもちもちと柔らかい感触が伝わってくる。
「ん?なんだこれ?」
俺の右手は布団の中にありそして彼女に掴まれていて見ることができない。だから俺はなにかわからず動かしたり掴んだりする。
「ぁ…ぅ…んにゃ…。」
と彼女が声を漏らす。
俺は少し楽しくなって手を動かしてると、
「あの…」
と少し怖い感じの彼女の声が聞こえた
『あ、やっちゃった』
俺はそう思って彼女の顔を見る。そこには可愛らしい顔に怒りを表した美澪の顔があった。
「胸、あまり触らないでください。変になっちゃいます…」
最後だけボソボソ言っていて聞こえなかったが聞かないでおこう。
「いや、その、すまん…。つい楽しくなってしまって…。」
「ふんっ、次はないからね!」
『いや、美澪が俺の手を胸に当てたんだよ?』
「わ、わかった!ほんとにすまん。」
「まあ、いいわ。その代わり今すぐごはん、用意して」
美澪は自分のお腹を触れながら言ってきた。
「はいはい、ただいま〜」
俺はキッチンに向かった。
「えっとー?卵とベーコンがあるし、パンも余ってたな。よし目玉焼きトーストするか。」
俺はメニューをぱっと決めて作りは作り始める。
作り終えるのと同時に彼女はいつもの和服姿で出てきた。
「早く!ごはん!」
「お前は腹ペコキャラか。」
「む?それは聞き捨てならん!」
「いいから温かいうちに食え。」
俺は牛乳をコップに入れ自分の目玉焼きトーストを食べ始める。美澪は食べ終わっていたが…。
はーいお久しぶりです&はじめまして!咲耶です!
今回で3話目!みなさんに気に入ってもらえる日を夢見て待っております!
それではまたこんど!