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白銀探検隊  作者: そると
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プロローグ 歩み始める子供達

はじめまして、今回からはじめて書きはじめました。

本作品は作者の妄想を多分に含んでおりますので、科学技術等、専門知識に豊富な方からすると「いや、そうはならねーよ」となる場面が多々出てくるかと思われますが、頑張って整合性をとりつつ書かせていただきますので、どうぞ生暖かい目で見守ってください。

「お父さん、今日出発だよね!帰りはいつごろになるの?」


「おう、帰りは予定じゃ5日後だ。お天道様の機嫌が悪りぃともうちっと遅くなるかもな」


「わかった!頑張ってね!帰ったら探検の話たくさん聞かせてね!」


「おう、いい子にして待ってろよ〜。ベル、行ってくるぞー」


「あなた、いってらっしゃい。気をつけて、絶対無理しちゃダメよ」


「わかってるって、それよりアルのこと頼むぞ?そんじゃ、行ってきます」


バタンと鈍い音を響かせて扉が閉まる。


「ほらアル、あんたも学校行かないとなんだから、早く食べて支度しちゃいなさい」


「はーい、いただきまーす」


玄関から父親を見送った後リビングに向かい、いつも通りテーブルに置かれてある「タマノミ」に手を伸ばす。ほのかに甘い、いつも通りの素朴な味だ。手早く食事を済ませた後、急いで着替えてもう一度玄関に向かう。


「ごちそうさま!それじゃ、僕も行ってきます!」


「はい、いってらっしゃい」


10歳の子供には少々重い金属製のドアをあけて外に駆け出す。

学校があるのはC地区。アルこと「アルベルト」の住居のあるB地区からは子供の足でも歩いて10分とかからない。


学校の門についたアルベルトは見慣れた人影を見つける。

「おはよう!ルーシャ!」


「わ、おはよう、アルベルト。朝から元気ね」


彼女の名はルーシャ、アルベルトの住居と同じくコロニーのB地区に門を構える理髪店の一人娘である。

二人ともなかなかに気が合う上に家が近いことも相まってアルベルトとは幼馴染の関係にあり、お互いが(もちろん記憶があるというわけではないが)赤ん坊の頃から知っている仲である。


二人が学校の前で挨拶を交わしてる間に、カーンカーンという乾いた金属音が校舎から響いてくる。


「いけない、アル!もうホームルームの5分前よ。はやく教室に入りましょ」


「うわ、もうそんな時間か。はやく行かないとまたロイに冷やかされるな」


二人とも急いで校舎へと駆け出し、靴を履き替えて教室へと入る。


「おいおい、またアルとルーシャが仲良く遅刻ギリギリだぜ。2人で何してたんだ?」


「やめなよ、ロイ。ほら、アルが言うと思ったよって言いたそうな顔してるよ」


「フィン。言いたいこと言ってくれてありがとう。ロイ、言うと思ったよ」


2人の名前はロイとフィン、アルベルトとは友人関係にある。


「私とアルは家が近いからついつい着くのがギリギリになっちゃうだけだもん」


と顔を赤くしながらルーシャが膨らむ。


「まあまあ、そろそろ先生来るから、早く2人とも席につきなよ」


彼女の名前はエミー。ロイやフィンと同じくアルベルトの友人であり。みんなの姉御的存在である。


「ふいー、セーフセーフ」


とアルベルトが呼吸を整えていると、ヒゲの濃いメガネをかけた男がガラッと教室のドアを勢いよく開けて入ってきた。


「はい。みんなおはよう!欠席は…と…いないようだな。よーし、ホームルームはじめるぞー」


教師が雑にホームルームをしている間、仲良し5人組はおしゃべりに夢中であった。


「なぁ、今日先生めっちゃ大事な話するからできるだけ休むなって言ってたよな?どんな話すると思う?」


とロイが質問する。


「さあ、なんだろうね?先生、教員辞めちゃうとかじゃないの」


フィンが冗談混じりにあしらう。


「まじ?じゃあぜってー寿退職ってやつだぜ。先生も21でまだ独り身だからなー。なあ、みんなで先生の結婚相手が美人かどうか賭けようぜ」


「あんただからいつまで経ってもガキなのよ。まず先生が辞めるかどうかもわかんないし、もし本当に寿退職するとして結婚相手が美人かどうかって誰が判断すんのよ。だいたい失礼でしょうが」


ロイの軽口をエミーが咎めるいつもの光景である。

そんな会話を繰り広げていると、ホームルームが終了し、教師が本題に入る。


「さて、先週話した通り今日は大事な話があるぞ。今日は授業まるまるこの話に使うからな。他ならぬ君達の将来についての話だ」


先生の真面目そうな雰囲気に教室の空気がざわつく。


「君達はみんな今年で10歳だろう。みんなはまだ同じ教室で同じ先生から同じ授業を受けているが、15歳になる年からみんなそれぞれが将来就くであろう職業のコースを自分で選択し、別れることになる。

具体的に言うと、「技術科」「労務科」「統治科」「特異科」そして「探検科」の5つに大まかに分けられる。

そしてみんなにそれぞれのコースを選択してもらった後、そのコースの中でも数多ある授業の中で自分に必要なものを選択してもらう事になる。

難しいことのように聞こえるだろうが、みんなのご両親や、周りにいる大人達みんなが通ってきた道だ。

これからの5年間、本当によくよく考えるように」


「さて、ここから先は各科についての詳しい説明を行う。まずは………」


その後、数時間に及ぶ長い説明の後、仲良し5人組は集まって相談会を開くのであった。









まずは読んでいただきありがとうございます。

いかがでしたでしょうか、まだまだ物語の超序盤です。これからも時間がある時にちょろちょろ更新致しますので、よろしくお願いします。

指摘等あればご気軽にお願いします。

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