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識別情報

 ファンタジー世界でも役立つかも知れない、個人の識別情報についてです。武具類に含まれる可能性もありますが、各民族で特徴的な意匠になっていますので文化的な側面から採り上げたいと思います。

 個人を識別するのに外観を飾り立てるのは動物的な本能と言って良いでしょう。この大元は種の生存競争で行われる求愛行動と思われます。

 化粧は男性から始まり、現代は女性が行う文化が主流となりました。

 鳥の羽根や動物の毛皮、草花などの他、中国では蝉の羽根を使った飾りもありました。

 ラメラーアーマーでは色違いの糸を使って模様を表示したり、プレートアーマーでは板金表面に象嵌を施したりと、個人識別の方法が手を変え品を変えて行われています。

 その中で最も顕著な武具が、盾と兜です。

 盾の表面に図案化した模様を、定められた色彩で描くことが西洋の紋章の始まりでした。

 まずは地の色を選び、次に模様の色を選びました。

 色は、金属色(金・銀)、原色(赤・青・黒・緑・紫・橙・深紅)、毛皮色アーミン・ヴェア・ポテント・カウンターの三系統があります。

 模様は具象図形と幾何模様、それに分割線などで描きます。

 この組み合わせを紋章院に登録して認可されれば使用可能となります。

 この西洋の紋章と同等の地位を占めるのが、我が国の家紋です。

 家紋の発祥は諸説ありますが、公家が牛車に描いたのが嚆矢と言われています。その後、武家の抬頭によって整理され、江戸時代には武家の子女は家紋を学び、家紋を見ただけで序列を知るまでになったと言われています。

 戦国時代は農民を徴発した雑兵に陣笠や鎧を貸しましたので、それぞれに大名家の家紋が入っていました。

 また兜の前立てを鍬形と呼んで鎌倉時代以降の武家で使用されましたが、こちらも戦国時代になると様々な形の前立てが用いられ、巻き貝や釘など人目を惹く奇抜な意匠となります。

 更に我が国で流行したのは旗差物です。

 当世具足の背中には専用の受けが備えられ、武将個人の趣向を凝らした旗差物が装備されました。

 また、我が国特有のものとして、鎧の「(おどし)」があります。

 袖や草摺の構造は、小札(こざね)と呼ばれる短冊形の練り革を連綴して製作されますが、この小札を連綴することを威すと言います。

 古くは銅や鉄を用いましたが、牛革を用いて軽量化しました。この小札は黒塗りが一般的でしたが、朱色や金銀も用いられるようになります。

 種類としては、色に由来する緋縅、紅威、赤威、黒革威、紺糸威、青糸威、藍革威、藍白地威、萌黄威、黄櫨(はぜ)威、(かち)色威、洗革(あらいかわ)威など、花の名に由来する卯花威、紅梅威など、装束の色目由来の(におい)裾濃(すそご)、村濃、麴塵威、朽葉威など、文様由来の沢瀉威、逆沢瀉威、小桜威、歯朶革威などがあります。

 戦場でもお洒落する武人の心得を、あなたの描く主人公にもさせてみませんか?

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