長柄武器
ファンタジー世界での武器考察、今回は長柄武器です。
長柄武器の代表格は「槍」ですね。
槍は長い柄の先に穂先を付けるだけの簡単な構造ですから、石器時代から存在する古典的な武器です。
時代と共に穂先が石や骨などから、金属に変化し、柄まで含めて全金属製の「鎗」まで存在します。我が国では竹で作った竹槍も存在します。
穂先の形状が主に刺突に使われる武器は、槍と総称されます。
槍が合戦に用いられる時は柄の部分が長大になり、5m超え(サリッサや三間半槍)の長槍が使われました。
古代マケドニアでは重装備の歩兵が槍先を揃えて進軍する「ファランクス」が猛威を振るい、スイスの傭兵部隊はパイクを装備して各国の先鋒として活躍しました。
槍先を揃えて構えることを我が国では「槍衾」と呼び、槍兵による密集陣形は人類共通の戦術と言えます。
人類史上、棍棒や弓と同じく長い期間で使われた馴染み深い武器ですから、伝説的な武器もあります。
北欧神話のオーディンの武器「グングニル」、アイルランドに伝わる英雄クー・フリンの「ゲイブルグ」、キリストを突き刺したとされる「ロンギヌスの槍」、我が国に伝わる「天下三名槍」などが有名どころですね。
槍以外の長柄武器は、「ポールアックス」や「ハルバード」などの斧型、「モール」などの打撃武器、そして「薙刀」や「長巻」などの刀剣類の持ち手を長くした武具になります。
いづれも「相手より遠い位置から攻撃する」ことと、「遠心力で威力を増幅させる」ことを目的としています。




