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厄介ごとは次から次に

美男美女コンテスト撤廃を防ぐため、柴乃は

生徒会長に思いのたけを伝えに行く。

そのかいもあり、無事に撤廃は免れたが・・・

「えー、この通り美男美女コンテストは六月に集計し、末ごろには結果が出ると思います。出場する人について話す時間をまた設けますので、係の人は後で先生のとこに来てくださいね」


先生がにこやかに言うと、生徒もみな嬉しそうにハーイと声を上げる。

GWが明けた後、というのもあってみんなどこか浮ついておりどこからも誰に入れるかなどの会話が聞こえてくる。


それもこれも、美男美女コンテストがいつものように開催されることに決まったからである。

何を隠そう、その陰の立役者は私だ。

いやあ、自分でもよくやったって思うわ。この高校の伝統を守ったも同然よ!

もっと私の功績にたたえるべきよ! もはや一位になってもおかしくないんじゃない!?

最後のコンテスト。絶対、優勝してやるんだから!


「馨、遅くなってごめんね。はい、これっ」


そんなことを思っていた矢先、だった。

寺濱君が何かを、馨君に渡している。

彼らに気付かれないように生徒の波に紛れながら、こっそりと聞き耳を立てる。

二人のそばには、隼人君の姿もあった。


「おーさんきゅーな、直樹」


「いえいえ、つまらないものだけど」


「オレからもあげるよ~適当だから、気に入るかわかんないけど」


「くれるだけでありがたいもんだぞ。昨日今日言ったのに、よく準備出来たな」


「GWがあったおかげかな~にしてもこの時期に誕生日だと、休みが重なって祝ってもらえなさそうだよね」


「確かに……みんな、それぞれ予定あるからね……」


「俺はまだいいだろ。こいつなんて、夏休みなうえにお盆真っ最中だぞ」


「うわあ、いかにも直樹君っぽ~い」


「そ、それってほめてるの? 隼人君」


祝う? 休みと重なる?

何だろうと推理していく中、何だか嫌な予感がしてしょうがない。

その人に対して祝い、物を送る日なんて一つしかない。

まさか……まさか……


「馨君!! あんた、誕生日いつ!?!!??!?」


「うわぁっ! し、柴乃さん! どうしてここに!?」


「盗み聞きは犯罪だよ~柴乃ちゃぁん」


「んなことはどうでもいいのっ! それで!? いつなの!?」


「……四月二十九日ですが、何か」


し、四月だとぉ!?

今もう五月だし、GW開けちゃってるし、そもそも過ぎてるじゃない!

私これでも彼女よ!? なのに当日に祝えないとか、なんなのよ!


「柴乃ちゃんって、付き合って結構経つよね~? オレでも知ってたのに知らなかったんだ~?」


「う、うっさい! だって、言ってくれなかったじゃない!」


「そりゃ聞かれなかったからな」


むっか!


「俺の誕生日って昭和の日とかで、休みと重なるこんだよ。その数日後にはGWだろ? 休みの日まで気使わせたくねぇし。そもそもお前、コンテストの実施に夢中だったじゃん」


し、失礼な! 私だってあるわよ!

でも、うかつだった。最近仲良くなったはずの、隼人君にまで先を越されるなんて!

別に興味がなかったわけじゃないのよ!? ただ、聞くのを忘れてたっていうかなんて言うか……


「ああ、もう! 私が悪かったわよ! でも、せっかく彼女になれたんだもの! 少しは祝わせなさい!」


「んなこと言われもなあ」


「例えば、してほしいことに私が付き合うとか! もうなんでもいいわよ!」


「ん〜じゃあ……今日、俺んちに来い。それでいいか?」


「それくらいお安いごよ……え?」


そう言いかけて、やめた。

今この人、なんていった? 家に来い? って? 私に?

ちょっ……と待って。家に呼ばれるってつまり……


「うわぁ~柴乃ちゃんがやらしいこと考えてる~い~けないんだ~」


「べっ、別に考えてないわよ!!!」


「珍しいね、馨。女の人は絶対入れないんじゃなかった?」


「今気が変わった。二言はないよな、柴乃」


断りたいという私の思いなんて知らない、とばかりに彼は笑う。

その笑顔を見ながら、言わなきゃよかったとつくづく後悔せざるを終えなかった……


(つづく!!)

本編に誕生日をさらっと持ってくるのは

実は覚えてほしいなあという

狙いがあったりなかったり・・・

すみません、何でもないです。


次回の更新から、なんですが

いつも予約投稿だったんですけど

変更し、一週間に一度の不定期更新に

したいと思います。

時間帯は朝だとは思うのですが、

いつするかは私の気まぐれですので

随時ツイッターにてお知らせします。


次回、まさかの○○○展開か!?

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