美丈夫変身する
セトナから勿論良いですよと
今少しインには時間がかかりそうだと
武は伝えられた事を思いだしながら
ガウスと相対する
此処はギルド無名無学の
「道場?」
武は疑問形で尋ねる
「そっちの方が分かりやすいか」
ガウスは名称を切替
此処は無名無学の道場
木の床で普通と違うのは土足で良い事
「本気を出せよ」
「武」
ガウスはにやりと笑い
「おおお」
だだだと走りぶんと腕を売りまわす武
「セイ」
ガウスは避け気合一閃
指でチョコンと武を押す
「え!」
押された武は驚き
「おおおお」
崩されそのまま
バタンと押された武は大きな音を立て倒れる
「だから本気出せよ」
右手を差し出すガウス
「ああアレ」
起こしてもらう武
「ウオオオオオオ」
武は吠える久しぶりに
「おおおおおおおお」
身体は毛が生え見えてはイケナイ所が隠れたら
「おおおおおおおおお」
服をストレージに入れる
「おおおおおおおおおお」
ゲームでも忠実に再現されてるんだなと
思いながら武は黒い狼男に変身
「此れだろ」
「ガウスアンタが言ってた本気は」
武は喋る
「声はまんまか」
「そうだやろうぜ」
ニヤリと笑うガウス
直後狼男から武からポンと煙が発生
服を着た武に戻る
白いシャツに紺のズボン靴はスニーカーの身なりに
武はすまなそうに伝える
「すまない」
ガウスは考え込み
「此れを装備してくれ」
「あああと嫌な事させてすまなかった」
右手に光る何かをさしだしつつ
ガウスは頭を少し下げ謝る
「いやそんな」
武は差し出された物に触れ受け取り
「チェェェェンジゲェェェトナウ!!」
武は叫び受け取った物を装備
黒い全身足先から首までのスーツ
黒いブーツ胴にも黒いアーマー籠手も黒い
「アルメーリヒトの装備?」
「いや違う外見は良く似てる」
武の問いにガウスが答える
「あと俺のビースト形態」
「知ってるのか教えて下さい」
武はスーツをしげしげと見つめ何気なく聞く
「入って来た時に武の全てを知覚した」
素早く答えるガウス
「・・・・・・・・・」
武は聞くとピタッと止まり
「妻はセトナは勘弁を」
ガウスに泣きつく
「見る力じゃないぞエロ能力でないから安心しろ」
「はぁ良かった」
武はほっと一息
「攻めてこい」
ガウスはただ力みなく立っている
「よろしくお願いします」
武は其の恐ろしさを知覚した
スーツに与えられた付与能力概念<知>により
走る効率的にそして・・・・
「ふっ」
ガウスにパンチを繰り出す
しかし音も無く
武の腕は叩かれ力の流れを変えられてしまう
「あああああああ」
諦めず闇雲にパンチを繰り出す
其れを涼やかに何事も無く叩き捌くガウス
武は効率的にそして早々に限界を迎える
「もう無理ぐふ」
床に寝転がりゼーゼーと息をする武
顔は上気し汗は輝く
「効率的に鍛えられるスーツな訳だ」
ガウスは透明な液体の入ったグラスを差し出す
「此れと組み合わせで」
武はよろよろと起き上がり
グラスを受け取り飲み干す
グラスは消え
「んまい!!!」
武は額に汗を輝かせ
顔に光輝く笑顔を浮かべ叫び
立ち上がり
「嘘みたいに楽に」
言い飛び跳ね喜ぶ武に
ガウスは突然近づき
「フッ」
平手の突きを武に繰り出す
「この」
空中で<風>の概念で姿勢制御し避ける
「まだまだ」
ガウスも空中を舞い
武に回し蹴りを放つ
「セイ」
武は<風>と<光>の概念を使い
光輝く回し蹴りを放ち
二人は空でぶつかり合い
「ぜーぜー」
武は又も限界を迎える
今度は床に手を付け息を荒げ汗を滴らせ輝かせ
「ほい」
「有難う御座います」
ガウスの差し出したグラスを
武は感謝し受け取り飲み干し
「んまい!!!」
武は叫び笑顔を輝かせる
「概念はどんな感じだ武」
「生まれた時から持ってたみたいに馴染んでます」
ガウスは聞き
武は答えながらギルドに入る事をセトナに伝え
ガウスに武は伝え
「俺とセトナ<無名無学>に」
「勿論良いぞよろしくな」
ガウスは笑い受け入れる・・・・・
お読み頂き有難う御座います。