終わる日常2
退屈で面白くもないいつも通りの授業が終わり昼の休み時間となる。
「宗茂。ちょっと自販機いくが着いてくるか?」
「いんや金ねえわ。」
「というわけで一人で自販機にきたがあれはアイラさんたよな?何してんだ?」
俺の目線の先ではアイラ・リスフォードが無表情で自販機のボタンを押し続けている。正直ちょっと怖い。
ガチャ
「えっ?ちょっと待て、急にんなもん出して何してんだ?」
アイラ・リスフォードが急におもちゃの銃を取り出して銃口も自販機に向けていた。
「私は差別を許しません、先程飲み物をを他人に提供していたこれが私に対しては飲み物を寄越さないのです。」
「金でも飲みの込まれたのか?」
ここで彼女は首を傾げた。
「飲み物をもらうのには金がいるのですか?」
「まさか金も払わずにボタン押してキレておもちゃの銃を振り回してたのか?」
「これはおもちゃではありませんが。」
「銃の話はしてねぇ!!......自販機ってどんなものか知ってますか?と言うか使ったことありますか?」
俺は恐る恐る尋ねた。
「ですからこれはおもちゃではありませんと...」
「会話が成り立ってねえ!」
「これのことを言ってらっしゃったのですか?ええ、私はこれを使ったことがありませんが先程の一人の人がボタンを押すと飲み物が出てくるのが見えたのでこれは人に飲み物を無償で提供する殊勝な奴だと思っていました。」
悲報、クラスの高嶺の花アイラ・リスフォードさん、常識が無い可能性が。
「これは表示されてる分の金を入れてジュースを買う機械なんだよ」
...高校二年生にもなって何を説明してんだ俺は。
「そうだったのですか。ちゃんとした等価交換がおこなわれていたのですねこれには。ならばよしとしましょう。」
そして彼女はおもちゃ?の銃をしまった。
こいつはこいつで何を言ってるんだ?
チャイムがなる。
「ゲッ、結局俺飲み物買えなかった。とりあえず教室に早く戻るよアイラさん。」
「私のことはアイラと呼んで結構ですよ?」
「今呼び方気にしてる場合かよ!」