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ドラゴン漫才シリーズ

ドラゴン漫才

新進気鋭の若手お笑いコンビ、『ドラゴンズ』の漫才。

タイトル『召喚獣はつらいよ』。


ボケ…………バハムート

ツッコミ……リヴァイアサン


出囃子:中日ドラゴンズ応援歌「燃えよドラゴンズ!」


2人『はい、どーも!』


バハ「バハムートでーす!」


リヴ「リヴァイアサンでーす!」


2人『2人合わせて』


リヴ「ドラゴンズでーす!」


バハ「中日ドラゴンズでーす!」


リヴ「って、中日はいらんやろ!」


バハ「いるよ、中日。なかったらセ・リーグが5チームになってまうもん。バランス悪いし、試合日程も組みにくい」


リヴ「いや、誰がプロ野球の話をせえ言うたん! オレらのユニット名は、ドラゴン2匹で『ドラゴンズ』! みなさん、しっかり覚えて帰って下さいね。ほら、バハやんもしょーもない事言わんと、ようお願いしとき」


バハ「ツイッターとかで拡散してもええですよ」


リヴ「バハムートがツイッター言うなんて、時代も変わりましたなー。でも、オレらお笑いではまだ若手なんでね、これから頑張っていきたいんですけども」


バハ「はーっ!」


リヴ「おおっ? バハやん、いきなりため(ブレス)なんかついて、どうしたん? 今ので国1個消し飛んでもうてますやん」


バハ「すんません、リヴァさん。次はがんばって星1個消し飛ばしますんで」


リヴ「いやいや、そこ頑張るトコやあらへんし。オレらの住むとこ無くなるからかんべんしてくださいよ。で、どないしたんです?」


バハ「いやー、召喚システムって、あれどうにかなりませんかね?」


リヴ「どうにかって言うと?」


バハ「あれって、こっちの都合関係なしに連絡(しょうかん)あるやないですか」


リヴ「あー。まあ、そうですね」


バハ「この前もトイレでがんばってたら、急に連絡(しょうかん)があって、おきゃくさん来てはるから早く窓口(まほうじん)に出てくださいって。ボク今トイレやから、待ってもらうように言うて下さいと伝えたんですよ」


リヴ「ふんふん、ほんなら?」


バハ「ほんで、あわてて出てったら、(おきゃく)さんめっちゃ怒ってはりよるんですわ」


リヴ「まあ、基本(おきゃく)さんやから、怒ってるでしょうね」


バハ「いや、ボクらも人間やからメシも食いますし、用も足しますよ」


リヴ「まあ、オレらは竜やねんけどね」


バハ「もう、ボクめっちゃ腹立って、めちゃくちゃブレス吐いて、そいつら消し炭にしたったんですよ。どう思います?」


リヴ「いや、どう思いますって。召喚獣やからそれでええんやないですかね」


バハ「あと、すぐ召喚呪文(ばんごう)って聞かれるやないですか。で、勇者(おとくい)様やから、教えない訳にもいかないやないですか」


リヴ「まー、オレらもそれで魔力(メシ)食わせてもろてる訳ですしね」


バハ「ほんだら、土日祝関係なしに召喚かかって来よるんですよ。たいした用事も無しに」


リヴ「用事無いことは無いでしょ、召喚されるぐらいなんやから」


バハ「ボクらも人間ですから、休みの日くらいは休ませてくれっゆう話ですわ」


リヴ「まあ、オレらはドラゴンやねんけどね」


バハ「あんま呼び出されるんで、腹立って聞いたんですよ。なんで、そないに何回も呼ぶの? って」


リヴ「ふんふん、そんなら?」


バハ「登場シーンかっこええから、何回でも見たいって言いよるんですわ。ほんまかなわんわ」


リヴ「自慢か! 顔めっちゃ笑うてますやんか」


バハ「こう見えてボク、召喚獣人気ランキング不動の1位なんですわ」


リヴ「やらしい事言わんと」


バハ「だいたい、みんな召喚獣に憧れを持ちすぎるんですよ!!」


リヴ「どうしたん急に?」


バハ「ボクの代表的な必殺技に『メガフレア』というのがあるんですけども」


リヴ「みなさん、知ってます? メガフレア。めっちゃごっつい技なんですよ」


バハ「でも、最近みんなメガフレアじゃもの足りなくなっちゃって、『ギガフレア』出してくれってせがまれたんですわ」


リヴ「まあ、我々の業界、ワンパターンやと飽きられますからね」


バハ「で、ボク一生懸命練習して、ギガフレア出せるようになったんですわ」


リヴ「うわ、メガフレアの千倍の威力でしょ? よう出来るようになりましたなー」


バハ「いや、カウンターストップがあるから、そないな威力はあらへんのですけど」


リヴ「裏事情を言いなさんな、夢がなくなるやないですか」


バハ「でも、ギガフレアを使うようになってから、みんなボクの事を『バハムートかい?』『バハムートかい?』って疑問形で聞いて来よるんですわ。ボク、どう見てもめっちゃバハムートやないですか! なんか、おかしないですか!?」


リヴ「『めっちゃバハムート』って日本語初めて聞いたんですけど。いや、それは改造の改で、『バハムート・(かい)』って言うてはるんやないですかね」


バハ「あっはー、なるほどね。ボク、ラ(ピー)ザップみたいに見違えるほど変わってもうたんかと思いましたわ」


リヴ「具体的な企業名言うたらダメですやん」


バハ「で、ボク調子乗ってギガフレアばんばん使(つこ)うたったんですわ」


リヴ「まあ、新必殺技やから、嬉しいですよね」


バハ「ほんだら、またみんなギガフレアに飽きてきて、今度は『テラフレア』出せって言われたんですわ。そもそも『(てら)フレア』ってなんなんすか? ボクに出家せえ言うんですか?」


リヴ「その寺とちゃいますよ。テラはギガの千倍、メガの百万倍の事ですわ」


バハ「あー、そうなん? ボクてっきり、寺フレアや思うて、お寺に修行に行ったんですよ」


リヴ「それ、どこの寺ですか?」


バハ「たしか、『少ない林の寺』とか書いてあったような」


リヴ「なんか、どっかで聞いたような名前ですね」


バハ「名前のとおり、そこにいた人、みんな頭つるつるでしたわ」


リヴ「()やしてる人が少ない、って意味じゃないんですけどね」


バハ「ボクそこで一生懸命修行して、とうとう『テラフレア』撃てるようになったんですわ」


リヴ「あ、すごいやないですか! ギガフレアの千倍やないですか!」


バハ「いや、カウンターストップあるから、そないにはあらへんのですけど」


リヴ「やから、それ言うたらあかんゆうとるやろ! シーしとったら分からへんねんから」


バハ「そしたら、ボク寺のみんなから、少林寺の『燃えよドラゴン』や! なんて言われましてね」


リヴ「それ、ブルース・リーさんの映画やから、少林寺関係ないですよね?」


バハ「やから、ボクみんなに言うたったんですよ」


リヴ「なんて?」


バハ「『燃えよドラゴン』やない、『燃えよドラゴンズ!』やって」


リヴ「誰がプロ野球の話をせえっ言うたん! もう、やめさせてもらうわ!」


2人『どうも、ありがとうございましたー!』



おしまい

好評でしたら、またネタ書きます。

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[良い点] 企画から参りました。 召喚獣には召喚獣の都合がありますよね。急に呼び出されたりするし、技を磨かなきゃいけないし、いろいろと苦労しているんですね。 テンポの良い漫才で面白かったです。
[良い点] 面白かったです!きめ細かい漫才の応酬が爽快でした!少の林の寺~から一気に畳み掛けるところがカッコいいね✨安心感のある落ちが嬉しかったです!とても面白かったです! [一言] 最高の漫才コンビ…
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