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最強(弱)無双の魔法使いは無敵少女と旅をする。  作者: たけまこと
ドワッフ族の迷宮
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お母さんファイト!実況はシドラでした。

「マウントになったお母さんはリザードンの顔面にパンチの連打、連打!!」

 

「むむっリザードンは腕でブロックしておるな。あれでは効かん。」

「でもそのうち腕を痛めて攻撃できなくなるわ。」

「いや、あのリザードンは使い魔だ、いくら攻撃されてもダメージの蓄積は無い。」

「そんなの卑怯じゃない。」

 

「おおっ、リザードンは殴られるにも構わずガードを外した!外した腕をお母さんの膝の下に滑り込ませてのブリッジだ~?っ。」

「ほうら見ろ、あいつはガードをする必要すら無かったんだ。」

「お母さん一転窮地に立たされました。これでは攻め手がありません。」

「リザードンが再び殴りかける。お母さんはパンチを躱して胴体に手を回す。」

 

「うまいっ、そのまま締め上げるのよ。」

「ベアハッグだ!お母さんはリザードンの胴体を締め上げる~っ。」

「いいぞ、そのまま胴体ごとコアを潰すのである。」

 

「締付けが余程強いのか?リザードンが苦しそうにもがいております。」

 

「いいわよ効いてるあそこにコアが有るから効いているのよ。」

「ゲンナイさんお母さんの締め付けはそんなに強いものなのですか?」

「つよいっ!ドワッフ族の男だから耐えられる。それ以外の種族では加減をしなければ皆死んでしまうのである。」

 

「ゲンナイさんお詳しいですね?。」

「ま、いろいろ。」

 一瞬言い淀むゲンナイ。

 

「どうして知ってるの?ゲンナイさんどうしてそんな事まで知ってるの~っ?」

 ベルトラがゲンナイの言葉に詰め寄る。

 

「観客が騒いでいるようですがこのまま続けます。」

 

「おお~っ、リザードンの体が信じられないほど反り返ってきた~っ、このまま折れてしまうのか~っ?」

「折れればコアも一緒に破壊されるであろう。」

「苦しそうだリザードン、本当に苦しそうだ。このまま折れればお母さんの勝ちだーっ。」

 

「バキッ」

 

「嫌な音がした~っ、背骨が折れたのか~っ!!!」

「あっ、胴体に腕が食い込んでいくわ。」

「なんと!なんとお母さんの腕がリザードンの胴体にめり込んでいく!」

 

 リザードンがやられたらしい。

 

「いやっ、ここではなかった。」

 ゲンナイが残念そうな顔をする。

 

「ゲンナイさんどういうことですか?」

「見ろリザードンの胴体の部分がチリになっていく。」

「おお、チリになった胴体部分がお母さんの腕の外で再生していく。」

「奴め!フェイクをカマしていたな。」

 

「苦しむふりをしてお母さんの疲れを誘ったと言うことですか?」

「そうだ、見ろ!お母さんは激しい呼吸を繰り返している。」

「おおっリザードンは不敵な笑みを浮かべております。もはや勝ったも同然と思っているのでしょうかー!!?」

 

「まだまだよ、お母さんには必殺のパフパフ締めがあるわ。」

 

「なんでしょうエマさん初めて聞く技名ですが?」

「うむ、以前聞いたことが有る。古代ドワッフ族の戦士が使ったと言われる恐怖の技だそうだ。」

「パフパフ固め!果たしでどのような展開で示される事になるのでしょうか?」

「おお~っ、リザードン選手後ろを向いた~っ!そのまま尻尾を使ってお母さんを滅多打ちだ?っ。」

 

 お母さんは太い腕でリザードンの攻撃に耐えている。

 

「リザードン!反則よ~っ!」

「リザードン選手、これは肉体の一部だから反則ではないとアピールしておリます。」

「うーん釈然とはしませんが、それも一分の理屈ではあるな。」

「お母さん腕でガードしながらジリジリとリザードンに近づいて行きます!」

 

「やれーっお母さんそこよーっ。」

 

「おお、お母さんリザードンの尻尾を掴んだーっ。後ろを向いてるリザードンは何も出来ない。そのままお母さんはジャイアントスイングに移るーっ!」

「まわせ・まわせーっ!」

「4回、5回、6回ぐるぐると回し続けております。」

「7回、8回がんばれーっお母さーん!」

 

 突然尻尾が切れリザードンは吹っ飛ばされる。

 

「おおーっ!切れたーっ、尻尾が切れたーっ。」

「違うであるな、切れたのではなく切ったのだ。」

「トカゲは危機に見舞われた時自らの尻尾を切ることにより危機を脱すると言われています。リザードンは自らの意志に寄って尻尾を切り捨てたと言うのかーっ?」

 

「俗に言うトカゲの尻尾切りであるな。」

 

「自らの安全の為に身内を切って捨てるという、悪逆非道の代名詞となっているこの技をリザードンはここで使ってきたーっ!」

「うむ、まさに卑怯!卑劣を絵に書いたような技で有る。」

「お母さん尻尾を振りかざしてリザードンをぶん殴ろうとしている。さすがドワッフ戦士の末裔!おおーっと、しかし尻尾が崩れ始めたーっ。」

「またあのチリに戻って復活するつもりね。」

 

「尻尾だったチリがモゾモゾと動いてリザードンの尻尾に集まっていく、これでは振り出しに戻ってしまうーっ。」

「いまよ!お母さんこの隙に相手に組み付くのよ。」

「お母さんがリザードンをつかもうと手を伸ばす。リザードンが反撃のカウンターパーンチ!」

 

「おお、これはすごいっ!」

「お母さんは胸でパンチを受け止める!いや受け止めただけでなく掴んだーっ。リザードンパンチを胸に掴まれて逃げることが出来ない!」

「ここよーここがパフパフ締めのチャンよーっ!!」

「お母さん!胸で片腕を掴んだままリザードンを殴りつける!リザードンは片手でしか防御が出来ない。大ピーンチ!!」

 

「尻尾が出来ると尻尾で反撃されてしまう。尻尾が完成するまでが勝負であるな。」

 

「おお、お母さんリザードンの首筋を掴むとそのまま引き寄せた。何をするつもりなんだ。」

「やったわ、パフパフ締めに持ち込むつもりよ。」

「おおっとーっ、お母さんリザードンを抱きしめる。愛しい彼氏ではなく孫を拐かした憎き敵を慈母の愛で抱きしめるというのかーっ!?」

 

「そんな甘い物では無いわ、よく見るがいい。」

 

「おおっ?なぜだーっリザードンがもがいている!お母さんにパフパフされて喜んでいるのかー?」

「これがパフパフ締めよ、もう逃げられないわよ」

「おおおおーっ!お母さんの大きな胸がリザードンの頭を締め付けているーっ!」

「ドワーフ族の女のみが出来る大技、胸の大乳筋を使って相手の頭をを締め上げる危険な技なのだ。」

 

「大乳筋とは一体何なのでしょうか?」

 

「ドワーフ族の女性の乳房の中に有る筋肉のことだ。ドワーフ族ではこれが大きい程美人とされているので皆これを生まれた時から鍛え続けるそうである。」

 

「それではお母さんはものすごい美人だと。」

 

「あったりまえでしょう。母さんは今でも村一番の美人なんだからね。」

「おおっ、締め付けられながらもリザードンの尻尾は再生を続けて行きます。さあ!尻尾の再生が先か?頭が潰れるのが先か?命を掛けた攻防が続いております。」

「行っちゃえーっ、潰しちゃえーっ。」

 

「リザードンがもの激しくもがいております。苦しいのか?嬉しいのか?驚愕の攻防!さあー勝つのはどっちだー。」

「リザードンの動きが鈍くなってきています。締め付け続けるお母さんの腕にも、胸にも汗が光っています。おおっ、頭から嫌な音が聞こえる。」

「これは、行ったであるな。」

 

 バキッと音がするとリザードンのお母さんの胸に押しつぶされる。

 

「砕けたー、リザードンの頭が砕けたー。」

「やったあーっ、お母さんすごいいーっ。」

「砕けたリザードンの頭がチリになって落ちていきます。果たしてコアは粉砕できたのか?」

 

「むむっ、これはまずいであるな。」

「おおっ、一旦は崩れた頭が再生してゆく。コアはまだ無事だーっ。しかももう尻尾は再生している。」

「ああっ、お母さんの首に尻尾が巻きついていく!」

 

「リザードンはこれを狙っていたのか。尻尾が再生するまで時間を稼いでいたのだーっ。」

 

「ゲンナイさんこれは明らかに作戦だったのですよね。」

「頭を締められる事が判っていながらわざと捕まって苦しむフリまでしていたのであるな。」

「なんという卑怯、なんという鬼畜な戦法でしょうか?お母さんがリザードンの尻尾に首を締められ苦しそうにしています。さあ!逃げる事は出来るかー!?」

「逃げてーっ、母さん逃げてーっ。」

 

 ベルトラが必死で叫んでいる。

 

「観客席からも悲鳴が上がっております。だんだんお母さんの動きが鈍くなって来ています。落ちるかー?落ちるかーっ?」

 その時ゲンナイが飛び出すと刀を抜きリザードンの尻尾を両断した。

 お母さんは糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちる。

 

「母さん大丈夫?」

 ベルトラが飛び出して行ってザルエガを抱きとめる。

 

 ザルエガの首に巻き付いていた尻尾は直ぐに崩れ始め再びリザードンの尻尾に集まっていく。

 

「貴様何の真似だ。もう少しであの女を逝かせる所だったんだぞ。」

「もう勝負は付いたであろう。これ以上は無意味である。」

「なんだ、お前もあの女を狙っていたのか。残念だったな、パフパフは俺が先に頂いておいたぜ。」

 

 ゲンナイは刀をリザードンに突きつけるとリザードンは尻尾を使って置いてあった刀を手元に手繰り寄せる。

 

「女の胸に抱かれてさぞ気持ちが良かったであろうな、あのような奸計を使うなど武士もののふにあるまじき所業。」

「ふん、先にやった者の勝ちだぜ、もっともお前は昨夜のうちに頂いちまっていたのか?」

 

 突然リザードンがシドラの方に駆け寄って来ると、いきなりシドラの首を刈る。

 

「ひえええぇぇ~~~~っ。」

 シドラはかろうじて刃先を交わすがバランスを崩してひっくり返る。

 リザードンは刀を返すと倒れたシドラに向かって思いっきり切っ先を突き下ろす。

 

 ドカッ!

 

「あひゃあああ~~~っ」

 体をひねって何とか凶刃をかわすが、リザードンは執拗にシドラめがけて刀を振り下ろす。

 

 ドカッ!

 ズコッ!

 

「いやあああぁぁ~~~っ、死ぬ~っ、死んでしまう~~~っ。」

 

 ドカッ!

 ドコッ!

 

「すいません!すいません!勝手に私がセリフを言いました。もうしません!もうしません!」

 

 ドコッ!

 ズカッ!

 

 リザードンはやめることなくシドラを殺そうと刃物を突き立て続ける。

 

「いい加減にしなさい!」

 エマがリザードンの顔を蹴りぬく。

 蹴られたリザードンは吹っ飛ばされ身伸のままくるくるっと回る。

 

「あ、顔から落ちた。」

 

「………」

 リザードンは素知らぬ顔で立ち上がるとエマの方を振り返った。

「あんた顔が泥だらけよ。」

 

「ふん、娘よそんなに私の事が欲しいのか?よかろう心行くまで相手をしてやる。何度も天国にいかせてややろうではないか、さあ我が胸に!」

 エマはそのままシドラの顔を蹴るとシドラは3回転して壁に頭をめり込んだ。

 

「邪魔者は片付けたわ、これで心置きなく相手をしてあげるわよ。」


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