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好きだ、バカ

作者: 月夜輝石

 ずっと気になってた人がいた。

 私はその人が好きで好きでたまらなく好きで、2月14日綺麗に包んだチョコを持って思い切って告白した。冬の学校だった。

 あれから半年、そして卒業しても、彼は返事をくれなかった。だけどか仲良く手をつないで可愛い女の子と笑い会ってたのを見た。結局私は返事ももらえなくて、チョコも想いも渡せなかった。


 その子に伝えたい。

 好きだよって。


 何も聞かずに逃げ出さないで、

 どう思ってるのって。


 でももう遅いね。もう会えないね。ここじゃないとあなたに会えなかったのに、私は自分から逃げ出して会おうとしなくて、仕方ないよね。ごめんね。ごめんね。

 次恋するときはちゃんと伝えよう。あなたのことがどうしようもなく好きです。


 だから伝えたい。今好きなあの人に。卒業してから気づいた。気づいてしまった。普段はいい加減だったけど、修学旅行に頼りになって、でも少し抜けてて優しくしてくれた彼に、私は心を奪われてしまったんだ。

 おかしいよね。メールでしか話せてないのに、好きになるなんて。一週間しか関わってないのに、たまらなく好きだなんて。彼からのメールが待ち遠しい。早く話したい。笑った顔が見たい。この想いを伝えたい。

 でも彼と会うたび恥ずかしくなって距離を置いてしまう。バカ。せっかく会いに来てくれたのに、臆病者。こんな私、彼は好きになってくれる?メールみたいに話しかけてくれる?だけど話しかけてくれなかった。


 あんなに話したくて、顔が見たいと願ってたのに、また逃げた。あの冬の日みたいに目の前で何も出来ずに逃げ出した。ねぇ、あなたも他の子と付き合うの?また私の目の前で手をつなぐの?

 そんなの嫌。今度はちゃんと伝えるんだ。恥ずかしくても、断られてもいい。言葉にしたい。伝えたい。




  好きだ、バカ!




 臆病者な私からの精一杯の想い。



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