プロローグ パンデミック
初めまして!ライターの「堕落と強欲の権化」です!
うちの子、ゾンビです。
わぁお。
目を覚ます。体に違和感を感じたが無視し、 いつものルーティーン、歯磨きをしに洗面所まで行った。
__そこでふと鏡を見る。
「……あ゛?」
えええええ!?ゾンビになってるぅーーー!?
「ヴー……」
……ん?マッマの部屋から呻き声が……?
「ヴー……」
マッマもゾンビになってるぅー!?アイエエエ⁉︎マッマゾンビ⁉︎マッマゾンビナンデ⁉︎
「ヴ、ヴー?(な、なんで……?)……ン?」
今、俺の口からゾンビのうめき声が?……まじでゾンビになったのかぁ。
洗面台の鏡を見る。
「ヴァーヴー…(やっぱゾンビになってる…)」
まぁじかぁー。あ、ニュースとかネットはどうなってる?
『街中で突然ゾンビが大量発生!?』
『昨夜23:42からゾンビの発生が報告され、各地で被害が相次いでいます。外出を控えてください』
マ?
あ、そういや、元・父さんの家に木刀置いてきたまんまだったな。取りに行くか。ゾンビや生き残った人間に殺されないように気をつけながら。
キィィ……
父の家の扉を開ける。中にいたのは父のゾンビだった。無視をして木刀をとり、準備を整える。
「ヴァー……?(狙われなかったな……?)」
__街中__
街中を歩いていると、ゾンビに襲われている人を見つけた。おそらく彼女は戦う力がないのだろう、這って逃げようとしている。ペンでメモに『俺に任せて』と書き、近づいて彼女に見せる。一瞬、ゾンビの俺にびっくりして、でもすぐに俺の後ろに隠れた。
「ヴア゛ー!(死ねぇー!)」
ズハッズバッと奴らを切り裂いていく。……いや木刀なのにすごいな。
「ヴー」「ヴォアー!」「グガァー!?」
「ヴア……(こんなもんか)」
「あ、ありがとうございます……」
『安心しな、俺が何とかしてやる』
「ところであなたは?」
『俺か?俺は朝起きたらゾンビになっていただけの人間さ』
「は、はぁ……。あ、私は愛梨と申します。」
『アイリ……愛梨で間違いない?』
「はい、その愛梨で間違いないです。宜しく、ゾンビさん」
『おう!俺はレンだ。よろしくな』
「はい!よろしくお願いします。レンさん」
こうして、冒険の仲間ができた。
__大きな工具店__
「凄いですね!この中から武器を探すのですか?」
人はいなくて、武器になりそうなものがたくさんあった。
『お前はそうだな、俺はいらない』
「ふーん」
うっぜぇー。
「なによその顔。__って、え?」
大きな人型の影が落ちる。
「ア゛ヴ?(どした?)」
「グルルルルル……」
落ちた影を見上げる。そこにいたのは、とても大きく、まるで岩のような大きさのデブゾンビだった。
「ア゛、ア゛ヴ!(に、逃げろ!)」
「ヒィッ!__あ」
ガブリ。
ぺちゃくちゃと音を立てながら、愛梨が喰われる。
__は?
もぐもぐおいちい!(幼児退行)