表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私について。

作者: 丸峰

(a)人間は必ず死ぬ。

私はこの世界についての客観的知識を知っている。それは生物には必ず寿命があることだ。そして人間もまた生物である。また、私は今まで死んだことのない人間をこの目で見たことがない。故に、人間は必ず死ぬ。

(b)私は死ぬことができない。

私は今まで生きてきて死んだことがない。また、私は死ぬことがどういうことなのか、主観的に把握できない。死が、それを受ける当の者にとってどういった終わりになるのかを私は知らない。また、生とは経験をさせてくれるが、その終着点の死ではそれはなく、故に、私が死を経験することはできないのである。とするのならば、こう考えを巡らせる私は原理的に死を経験することができない。

(c)死なない人間はいない。

(結論)私は人間でない。

私は人間が必ず死ぬことを知っている。然し、私は今のところ死んだことがなく、死ぬ経験をするのも不可能である。よって、私は人間ではない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ