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1話 よくあるパターン

これは悠の物語

「死にたい…」


初っ端からネガティブワードをぶっ込むあたり察して欲しいが、俺はいわゆるメンヘラ系男子だ。


俺は荻原悠(おぎはらゆう)

これまで平凡な人生を27年間生きてきた。

名前もWebで自動生成された様な名前だ。


小学校時代はそれなりに楽しかった、友達も多かったし先生にも恵まれていたと思う。


中学校時代からは親の都合で地元を離れ、友達がいないアウェイ空間に放り込まれた。

ここから性格がねじ曲がったのかもしれない。

便所飯まではしてないが独りで飯を食う美味さは知っている。


高校時代も親友と呼べる友達は出来ずにウェイ系を見てはバカにしていた。

今ではどっちがバカだったのか分からない。


大学にも進学したがひたすら課題、バイトに追われる日々で特に楽しい記憶はない。


大学卒業後は地元で営業の仕事に就いたは良いが、失敗を繰り返し自分の無能さに飽き飽きしてくる。


今日も商談を取りこぼして上司に怒られ今に至る。

「はぁ…やってらんねぇよ、こんな人生なら死んでやり直した方がマシだな…」

独り言をブツブツ言いながら晩飯をスーパーに買いに行く。

死にたいと言いながら晩飯を買いに行く矛盾はツッコミ所。


「えーっと…スーパー独特な特別弁当とカップ麺と…」

スーパーで晩飯の選定をしているとレジの辺りで何やら騒がしい。


「金出せオラァァァアアアアアアァアアアア!!!!」

目出し帽を被った如何にも系強盗がナイフを店員に突きつけて巻舌を器用に使い叫んでいる。


「レジの金はこのエコバッグに詰めなァァァアァァアアアアアアァアア???」

このご時世ちゃんとエコバッグを持ってきてる環境保護への心掛けは褒めてあげよう…


しかし、「スーパーで強盗って日本であるのかよ…世〇ま〇見えでしかあんまり見たことないぞ……」そんなことを遠目からつぶやくと。


「スーパーに強盗なんて来ると思わないよぉおおお!!!」

店長らしき人物が嘆いている…。

そうだよな、同じ気持ちだぞ店長らしき人!俺は心の中で店長らしき人を励ました。


エコバッグに現金を詰め終わった強盗が俺の方に向かって走ってくる。

「どけっ!!」ザクッ


「……は???」

え?なになに?何が起こったの?いや、ナイフ胸に刺さりましたけど?そもそもなんでこっち来た?え?は?え?え?血ィ出てますがァ?止まらないよ?ちょっ死ぬっ…救急車…

店長らしき人…レジの金盗られて悲しいの分かるけど…泣いてないで救急車呼んで…………


「店長ーーーー!!!」

目が覚めるとそこは見渡す限り草原で、病院じゃないことだけはハッキリと分かった。

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