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短編集共

幼馴染みのアイドルの熱愛が報道されたら何故かみんなが優しくなってツラい

作者: 資笑

お陰さまで、はじめて1000ポイント超えました


評価・感想・誤字報告ありがとうございます。


下にキャラ紹介追記しました。



最近、周りの様子がおかしい。





「これ、良かったら飲んでくれ」


「?ありがとう」


昼休み、久しぶりに教室で弁当を食べているとクラスのトップカーストの上崎 優輝君が購買のコーヒー牛乳(当たり前だが未開封)を差し出してくれたり。


「はい、豊君、こういう時は甘いものだよね」


「そういうものなん?」


同じく、トップカーストの倉田 紗江さんがクッキーを分けてくれ。


「……これ、食えよ」


「……どうも?」


ガタイがよくてクラスで少し恐がられている、国分 大和君が焼きそばパンを渡してくる。


「???」


「いいから貰って、ね?」


困惑していると倉田さんがそう諭してくる。


「有りがたいけど実は……さ」


「「「?」」」


「俺にお布施しても御利益無いんだ……」


「「「知ってるよ!?」」」


……まあ、今度マカロンでも焼いてお返ししておこう。






他にも、購買で飲み物を買ったらおばちゃんがこっそりチョコレートをサービスしてくれたり、

近所の商店街でおまけに色々くれたり、

いつも採点が厳しい作山先生がミニテストで何時もなら問答無用で×つけるケアレスミスを見逃し『強く生きなさい』とコメントをつけてきたり、

近所の犬が俺の前に骨やガラクタを置いてきたりしてくる。



なんなんだよ……先月まではこんなことなかったのに。








今月の頭に人気アイドルの條原 ミレイ(本名 篠崎 美鈴)と同じく、人気アイドルの鎌谷 誠哉の熱愛がニュースになった。(前者の事務所は否定、後者の事務所はノーコメント、当事者二人はコメントなし)


前者の本名を知っているのは、篠崎美鈴と俺、槙島 豊が幼馴染みで現在もクラスメートと言うだけである。


まあ、多少の寂しさを感じながらもいつもいっしょにいた幼馴染みにも春が来たと肩の荷が降りた気がして、ほっとしていたが……

そのニュースが報道された翌日から周りの様子がおかしくなった。

どうやら、俺がフラれた事になっているらしい。


なにそれこわい。


確かに、最近まで栄養管理のためにご飯を作ったり、体力作りの早朝ジョギングに付き合ったり、気まぐれに撮影の見学につれていかれたり、仕事のせいで遅れがちな勉強を教えたり、オーディションに受かったり役を取った時はお祝いにケーキを焼いたり、ドラマに出演が決まったときは台詞の読み合わせに付き合ったり、ハロウィンやクリスマス等のイベントの時にSNS映えのする料理を作ったりしていたため、よく一緒にいたがお互いにそれだけだ。


                                        






「あら、奇遇ね」


「どうも、天姉さん(あまねぇさん)


放課後、食材の買い出しを済ませた帰り道に幼馴染みの薬師野 天音先輩と鉢合わせする、先輩と言っても、今年ウチの学校を卒業し、エスカレーターで進学したため、同じ学校の先輩ではない……どうでもいいが最近、俺に骨をくれる犬の飼い主である。


「夕飯の買いだし?」


「他にもあるけどね」


「おじ様もおば様も忙しいものね」


「最近、会ってないから急がしいんでしょうね」


ウチの両親は確かに忙しくたまにしか家に帰らない、放任主義なのか俺に興味が無いのかは知らないが基本的に口出しもしないし、連絡もしない、一応学費や生活費は出してくれてるし、たまに作りおきのご飯を食べている形跡があるから存在は忘れられてはいないと思う。


「そうだ、良かったらウチでご飯食べない?」


「はい?」


ふと、天姉さんがそんな提案をしてくる。


「だめ?」


「んーどうせ今日は一人で食べる予定だったしなぁ」


「だったら問題ないわね」


「迷惑じゃない?」


「だったら誘わないわよ」


「じゃ、お呼ばれしようかな?」


昔お世話になったおじさん、おばさんに会うのも悪くないだろう。








「お邪魔します」


「自分の家だと思って、好きにしてね」


「どうも……っておばさんたちは?」


一旦、食材をウチにおいてから訪ねようと思ったが冷蔵庫のスペースを貸してくれるとのことだったので同伴で天姉さんの家についたが、天姉さんが鍵を開けていたし、人の気配もない。


「今日の昼から社員旅行で母さんも同伴」


「そうなんだ、久しぶりに挨拶しようと思ってたけど……」


また今度にするか。





「ねぇ……」


「ん?」


天姉さんが眉をしかめて呆れたように声をかけてくる。


「確かに好きにしてって言ったよ?」


「うん、でも天姉さん一人にご飯作らせるのは悪いからさ」


「手伝ってくれるのは嬉しいけど……」


「ワンタンスープ嫌い?」


メニューがハンバーグとのことだったので、成形で余ったひき肉と端菜と今日買ったワンタンでスープを作り始めた所だったのだが……


「嫌いじゃないけど……今作ってるのは?」


「見ての通りお茶請けにカステラ出してくれたから下地にしてティラミス作ってるよね?」


気まぐれにマスカルポーネチーズ買って良かった。


「意味がわからないよ……」


「あ、ついでに明日のためにマカロン作っていい?」


「自由すぎ!?」


冗談です、生地を乾かしてる時間がない。






ある程度完成したら、盛り付けと配膳は天姉さんが自分だけでやるときかないのでリビングで待つことに。


「じゃあ、いただきます」


「いただきます」


と言っても、料理自体は出来ていたのですぐに食事に移ったが、


「あれ?」


「どうしたの」


「なんか、スープが思ったより苦味が強い気がして……」


「美味しいよ?」


「んー、野菜の端が痛んでたかな」


「大丈夫だよ、ちょっと苦味があるだけなら」


「……だね」


しかし、最近の周りの対応で疲れてたのか少し眠くなってきたな……












「れろ」


「んー、れろれろ、ティラミスの豊君盛りおぃひぃよぉ」


「久しぶりの豊君盛りだよぉずずずぅ」


「ああ、れろれろ、ちゅぱちゅぱ」


「ああ、せっかく寝てるのに、跡がついたらばれちゃうれろ」


「れろれろ、ずずずぅぅぅ」


「本当はしたも……ううん、こっちは……初めては合意の上じゃないとれろ、れろ」


「せっかく、未来の愛人から未来の正妻に成り代われるチャンスなんだからじゃじゅじゅぅぅぅ」


「ああ、止まらない、れろ、れろ、じゃじゅじゅぅぅぅ」












「ん?あれ」


いつの間にか寝てた?と言うか腹の辺りがベトベトする……後甘い匂いも……てか上半身裸?


「あ、おはよう」


「ごめん、また寝てた?」


周りを見渡して、直前の記憶を呼び覚まそうとしていた所に天姉さんが廊下から顔を出してきた。


「うん、デザートを食べてたら急にばったりと……お腹にティラミスこぼしちゃったから気持ち悪いと思ってシャツ脱がしちゃった」


「ああ……ありがとう、でも起こしてくれてよかったのに」


「あんまり気持ち良さそうにねてたから、ね」


食事中または食後すぐに寝てしまったにもかかわらず、微笑んでる天姉さん、この家に来ると寝てしまうことが多いのはほんわかオーラのせいなんだろうな……


「と言うかよく運べたね」


「うん、こう見えて運ぶのうまいんだ私、あ、シャツはもう使えそうにないくらい染みになっちゃったから捨てちゃったよ?ゴメンね」


運ぶのうまいってなんだろう?


「ティラミスぶちまけたなら仕方ないかな……カーペットとか大丈夫だった?」


「うん、フローリング部分に全部かかったから」


ちょっと安心。


「今、何時?」


「10時半くらいかな?」


「3時間くらいか、寝てたの……」


今からかえって、お菓子作るのは面倒だから明日、早起きするかな。



結局、この日はTシャツを借りてウチに帰った。


なんだろう、ギリギリで夜想曲的な世界を回避した気がする。











「おはよう、豊君」


「ん?ああ、おはよう、倉田さん」


夕方に仮眠?を取ったお陰か4時に目覚め、昨日の昼のお礼のマカロンを作り、登校、教室で倉田さんが声をかけてくる、ただしマカロンは生地を馴染ませ中なため家にあるからまた明日わたす。


「昨日はクッキーありがとうね」


「ううん、気にしないで」


「そうそう、困った時はお互い様だから」


「いや、困ってはないけどさ」


倉田さんの後ろから、出てきた上崎君に苦笑いしながらそう返す。


「おはよう、槙島」


「うん、おはよう上崎君」


『チッ』


?舌打ちが聞こえてきたような……


「どうしたの、豊君?」


「いや、なんでもない」


「あれ?豊君……」


「ん?」


………(泥棒猫のにおいがする)


「ん?」


「なんでもないよ?」







と、最近周りの様子が少し変わって来たけどそのうち戻るだろう……とその時は甘く考えていた

























「ねぇ、ミレイちゃん」


「何ですか、マネージャー?」


楽屋でマネージャーが遠慮がちに話しかけてくる。


「直接否定しなくて良かったの誠哉君との記事?」


「いい広告宣伝になりましたよね?」


「まあ、一面になったからね……」




全く、下らない……熱愛だのドライブデートだの、そもそもあの男の車で降りたさきは私の事務所だ。

まあ、あの男の知名度は有効に使わせてもらう。私の知名度が上がれば仕事は増え目標に近づくのだから。


「なら仕方ないですよ、早くお金をためて買わなければいけないですから……」


「それ、いつも言ってるけど何が欲しいの?」


「島と」「家と」「檻と」「首輪です」


「へ?」


普段なら、『内緒です』とはぐらかすところなのだが目標が近づいてきてつい口が回ってしまう。


「後は詮索しない物流がほんの少し確保できれば不自由はさせられないですね」


「な、何か飼うのかしら?」


「飼われるんですよ」


「???」




多分、今頃彼は色々ちょっかいを掛けられているだろう。

多少垢がつくのはしょうがない。

最終的に一緒にいられれば……


彼の世話焼きを舐めてはいけない、例え自分を拉致した相手でも檻に入って無防備な幼馴染みを放って置くことは出来ないだろう。

そして、それを飼育してくれるのだ。


もちろん、そこは男女が二人きり、彼にだって欲もあるからには……










近い将来の理想郷(ユートピア)を思い描いて思わず笑みがこぼれる。




槙島 豊


一応、主人公

世話焼きジャンキーな男の子、何かしら手伝いを頼むと喜ぶ。ただし物乞いはNG

幼馴染みのお世話(という名の構って攻撃)によりスペックはかなりのもの。

両親が忙しいため料理は得意、幼馴染みのお陰で食後にデザートがないと落ち着かなくなりつつある。



條原 ミレイ(本名 篠崎 美鈴)


タイトルに取り上げられているクセに主人公と絡まなかった幼馴染み、頼み事をしないと(最優先では)あまり構ってくれない幼馴染にお世話を頼んでいたらいつの間にかスカウトされるまで磨かれてしまう、確かに人気も実力もありグループで1、2を争うがダントツではない、愛情は深め



薬師野 天音


先代の生徒会長、(実は)甘えさせたいお姉さん系JD、卒業して数ヵ月間(直接は)疎遠だった。

最近ティラミスは下地を抜きにして上のクリーム部分だけの方がいいことに気づいた。

甘いものが好きだがアイスは目が覚めそうなので躊躇してる。


国分 大和


2メートル近い巨漢、甘党

体育の時などのペア決めの時などでは恐れられ、主人公以外組めないことが多い、今回の報道をきき不器用ながら珍しく自分から主人公に絡んで行った。



倉田 紗江


昨年の途中主人公のクラスに編入してきた女生徒、勿論その時の席は世話焼きジャンキーの隣というメインヒロインでもおかしくない設定もち、コミュ力は中々ですぐにクラスに馴染みカーストをかけ上がった……はず。


上崎 優輝


普通の爽やかイケメン、気が付いたらクラスの雑用をしている主人公が落ち込んでいる(と思い込んでる)ため、元気付けようとしているがそのせいで彼女が腐りそう(かけ算的な意味で)


鎌谷 誠哉


人気男性アイドル、実は芸能人(というかこの手の物語)にあるまじき純情な人物で年下で健気に頑張っているミレイに声をかけるのにもかなりの勇気を振り絞っている。

ヒモ(だと思わしき人物)を養う事を目的としているミレイの目を覚まさせたい報われないイケメン。

ちなみに、豊とはたまに挨拶をしたり差し入れを貰ったりして好青年だと認識している辺り余計報われない。


続いても出てこない。


マネージャー


いい人


あと、続編です

https://ncode.syosetu.com/n2471fo/


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[一言] お前が飼われるんかいww
[一言] ほとんどの登場人物ヤバいやつで草
[良い点] 知らず知らずのうちに蝕んでくるヤンデレ……すっごく好きです!
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