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タマタンの里

うぅ、調べ物が苦手すぎてどうしたもんか・・・。あれからずっと調べ物をしていますが、どうにも眠気が。私がうとうとしかけたその時、いきなりバンッと音を立てて図書室の扉が開きました。


「うをっ!!ビックリしたぁ!」


ビクンッてなったじゃないですか!おかげで目が覚めましたけど。


「リリーシュカ、ロバギルが大変なのだ!こ・・・これ・・・」


ソフィアス様がうごめくキノコみたいな、小指みたいな物を2つ机の上に置きました。うわぁ・・・なんかヌメってますよ。


「怖っ!何なんですかコレ!?」

「ヌメリ(ロバ)、ヌメリ(ギル)なのだ」

「は?」


よーく見るとちゃんと顔もついていますね。怖っ!


「え、え?これなんなん?なんでこんなんなるん?」

「父上にガライとミュゼを渡した時には既にこんなのになっていたのだ!!」

「えー、タマタン本当意味不明ー。日焼けでヌメって更に縮むとかー。どうしたらいいんですかね?これ」

「なになに、どうしたのー?」


アミュールさんがこちらにやってきました。


「何これー!キモーい!!」

「水洗いしたらダメですかね?」

「やっぱり、あそこへ行くしか無いのかもしれないのだ」

「・・・あそこですかぁ・・・。ッフーーー」


パルパル山のタマタンの里ですね。二度と行くことは無いと思っていましたがタマタンの事はタマタンに聞くしかないですね・・・。しかし、あそこかぁ。ッフーーー。溜め息しか出ません。


「じゃぁ、私ささっとひとっ走り行ってきますんで私の代わりにソフィアス様が探しててください」

「わ・・・わかったのだ。き、気を付けて行ってくるのだ」


流石にソフィアス様は今回はついてくるとは言いません。トラウマの残る地へは。


「じゃぁ、アミュールさん、リジットさん。引き続きお願いしますね。小鳥ちゃんも良い子にしてるんですよ」

「ピャァ♪(はーい)」


私はヌメりブラザーズを親指と人差し指の爪で(つま)んで

アイテムボックスに入れました。うぇぇ。ネッチャリとしてました。アイテムボックス腐らないかな。そんな事を考えながら私は猛ダッシュをかましました。



はい、という訳で。私は現在タマタンの里に来ていまーす。

第一タマタンが居ました。ちょっと声を掛けてみましょうか?


「こーんにーちは〜」

「は?なんだオメー。何人間風情が気軽に声をかけてきてんだよ」


相変わらずのクソ対応です。想定内です。前回出来なかった教育的指導を行って帰りたいと思います。


「おまん。あんまし舐めた口ば聞いとっと、痛い目合うきに」


ジェシーが居ない為、ツッコミ不在のままお送りします。


「あん?やんのか?人間風情が・・・っ!・・・あっ・・・。お前、よく見たら可愛いじゃねぇか・・・」

「やめとき。あていはおまんごときじゃ、てにあわんきに。村長はおると?」

「はっ・・・。はい、今呼んできますね!姐さん」


・・・・・・・・・なんだこれ。私はタマタンのDNAでもはいってるんですかね。


「なんじゃ、ウォーレン。美女がワシを呼んでるとかって・・・」


なんか、数分の間にエラい誤解が生まれています。


「はっ!?お前は・・・っ!いや、あなた様は!!いつぞやの・・・」

「ええと、その説はすんませんでした」

「いえいえ、滅相もないです。我が不肖の娘、ジョセフィーヌと、一緒に駆け落ちしたマシューを保護していただいたとか。ロバートやギルバートも良くして頂いてるようで。さぁさぁ、立ち話もなんですから、我が家へどうぞ」


ふふ。順調にタマタン研究家になってきてますね。タマタンの里に歓迎された初めてのニンゲンってね・・・。


キノコの形をしたオサレな家に招かれて村長に話を切り出しました。


「あの、ロバートとギルバートですが・・・こちらを見て頂けますか」

「なんと・・・!!」


私はアイテムボックスからヌメりを取り出してテーブルの上に置きました。


「日向ぼっこする、と言った翌日にまずヌメっていました。本人達は日焼けと言っていましたが・・・。そして訳あって魔王軍の四天王の一人と一緒に魔力を無効化する網に数時間捕らわれていました」

「ふぅむ。まぁ心配ないですな。魔力切れを起こしているのでしょう」

「えっ!?タマタンって魔力で動いているのですか?」

「ふふふ。正しくは魔力、そして半分は優しさで出来ています」

「嘘だーーーーーぁ!!だって人間を見下してるじゃないですか」

「確かに我々は特に初対面の人間に対して、失礼な態度を取ってしまう生き物です。我々は非常に臆病で人見知りなのです。そして、我々の失礼な態度は・・・照れ隠しなのです」

「えっ!!?照れ隠・・・し?(今、生き物って言った!)」

「はい。ですので、人間に種族の繁栄に協力してもらう際は人間の皆さんは我々に怯えていますが、我々もまた、人間に怯えているのでどうしてもギスギスした雰囲気になってしまうのです」


はい、これ。まさかのあの儀式の真相ktkr(キタコレ)


「あ、あのコシミノと椰子の実のブラ・・・は?」

「あれは我々の誠心誠意のおもてなしでございます。人間が汗をかいても蒸れないよう・・・」

「わかりづらー!!わっかりづらいですよ」

「自分・・・不器用ですから」


イラッ


ケン・タカクラ知ってんの?


「で、これはどうしたらいいんですかね」

「あぁ、それは・・・。すみませんが、里一番の大きな樹の所まで来てもらってもいいですかな?」

「は、はい。それは構いませんが」


長老と一緒にタマタンが生えてくるという樹の所まで来ました。


「この樹にロバートとギルバートを刺すのです」

「はい・・・」

「これで、暫く放っとけば元に戻ります」

「へぇー・・・」


その時樹の裏の方でカサカサと音がしました。

気になって裏に回ってみると、そこには・・・・・・。

今回もおよみくださり、ありがとうございました┏○))ペコッ

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