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資料を求めて

持て余し気味の四天王を引き渡しに王都まで戻ってきました。

さて、冒険者ギルドですね。

ロバギルはアレですし、ジェシーが小鳥ちゃんの面倒を見てくれると言うので、私達4人でギルドの中に入りました。


「あら、皆さんおかえりなさい」


受付のエリーシャちゃん。相変わらず可愛い。


「あの、四天王を二匹捕まえたんですけど、ここで引き渡してもOKですか?」

「ええぇぇぇぇぇぇぇ!?四天王、ですか!?ちょ、ちょっと待ってくださいね!マスター!マスター!!」


およ?マスター?あぁ、ギルドの責任者ですね。初めてお会いしますね。


「あ、リリーシュカ様。こちらじゃなんなのでお入りください」


受付の脇の扉から中へと案内されました。ドキドキ。

案内された部屋に入ると、部屋の奥の書類が沢山乗っている机に座ったギルドマスターらしき人が座っていました。


「初めまして。俺が冒険者ギルドのマスターのザナドゥだ」

「あ、リリーシュカです。アミュールさんに、リジットさん以上です」

「もう一人、居る様に見えるが?」

「気のせいでしょう」

「しかもこないだ結婚式を挙げた王子に見えるのだが?」

「気のせいでしょう」


ソフィアス様は前回人前でふしだらな事を言った為に罰ゲーム中です。暫く居ないもの扱いの刑を執行中です。居ないものだから喋ってはいけません。


「ま、まぁ、いい。後で不敬罪にしないでくれよ?で、本題だが」

「はい、こちらに。ほら、そこの空気。さっさと出してください」

「うぅ・・・ハァハァ///」


若干この状況を喜んでいる様なので罰ゲームにならないかもしれません。

ソフィアス様がアイテムボックスから二匹を出すと、マスターが目を見開いて驚いきました。


「こ、コイツラは・・・。間違いない。本物だ」


ツァー・・・。やっぱり本物なんですね。捨て駒ってやつでしょうかね。


「しかし、魔王の四天王レベルともなるとここでは受け取れないな。王に直接持っていくがいい」

「えー・・・。じゃぁ、そこの空気。おっさんとのやり取りは任せましたよー」

「・・・・・・っ!ハァハァ///」

「ハニィ、ソフィアス様間違いなく喜んでるよね?」

「やっぱりそう見えますかね・・・。それでは、マスター。失礼しました」


私達は、ジェシーの元へ向かいギルドでの事を話しました。


「じゃぁ、王様のとこに行かなくちゃいけないのね」

「まぁ、王様とのやり取りは空気がやるので、私達は図書室で資料探しです」

「リリー、アンタいい加減許してあげなさいよ、坊やだって男なんだから。変な女にサラッと持ってかれたら困るのはアンタよ?」

「そんな人居るわけないじゃないですか!」

「わっかんないわよ〜?坊や外見はいいし、アタシ達以外には外面モードだからね。じゃぁ、私はその辺で聞き込みでもしてるわ。用事がある時は通信してちょうだい」

「わかりました!危険な情報だった場合は深追いしないでくださいね」

「わかったわ。じゃぁ、またね」


何を言っているんですか、ジェシーは。ソフィアス様みたいな変態は私じゃないとダメに決まってるじゃないですか。


「さ、アミュールさん、リジットさん行きましょう」

「うん!私お城に入るの初めて〜!」

「俺達が行ってもいいのか?」

「はい。王族は、ほぼ変な人達しか居ないですけどソフィアス様の弟のニーヴェン様はとても可愛いですよ」


アミュールさんとリジットさんを連れてお城の中の図書室にやってきました。

手分けして探しますよ!ふふ、プリンセス姫様と、小鳥ちゃんについての本を探した事を思い出しました。

はっ!姫様といえば!!姫様からの通信全く返事していないです!!読んでも居ないです!慌てて通信の確認をすると・・・姫様からの通信352件。キィヤァァァァァ!!え?え?こ、これ?え?ちょっと待って?こ、これ・・・・・・・・・。

私は驚きの余り、姫様からの通信を全てゴミ箱フォルダに放り込みました。


・・・はー。怖かったぁ。迷惑メール指定にしたら特攻かまされますかね?


「ハニィ、この図書室すっっっごい広いね」

「私も初めて来ましたけど、これほどまで広いと探すの大変ですね」

「俺はこっちの列から順に調べていく」

「あ、じゃぁ、私はこちらから調べます」

「じゃぁ、私はあっちー。ハニィの為に頑張るよー」


3人それぞれ探す本棚の列を決めて手分けして探すことにしました。


一方その頃謁見の間では―――――。


「この度は四天王と申すものを二体捕獲したのでここに参じました」

「ほぅ、魔王の四天王・・・か。どれ見せてみろ」

「はい」


ソフィアスはアイテムボックスから四天王を捕えた網を取り出して王に見せた。


「あ、その中に入っているキノコは返して頂きたいのですが・・・」

「キノコ?そんなものはないぞ」

「えっ!?」


ソフィアスは網と四天王を見たが、確かにロバギルが見当たらなかった。まさか溶けてしまったのだろうか?それともミュゼに食べられてしまったのだろうか?

ソフィアスがアイテムボックスを今一度確認すると、ヌメリ(ロバ)とヌメリ(ギル)なるものがあるのを確認した。ヌメリをアイテムボックスから取り出すと、シメジ位のサイズの動くキノコが出てきたのだった。まさかっ!?小さくなったのか!?


「まぁ、良い。この四天王は城の魔法牢にでも入れておく。ご苦労じゃった。褒美が欲しければ城の宝物庫のもの好きな物持っていっても良いからな」

「はっ。ありがたく。皆に伝えます。では」


ソフィアスは震える手でシメジ(仮)を掴んで図書室へと向かった。

今回もお読みくださり、ありがとうございました┏○ ペコリ

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