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初めての✕✕✕

「闇雲に進んでもラチがあかないですね・・・」


進めば進むほど道は複雑になり、あのドワーフ達は一体どこまで採掘を進めているのでしょうか。

念の為確認してみましたが、通信機能も地下のせいか使えないようです。


「何か対策を練らっ・・・わぁぁぁぁぁぁ!!!」

「リリーシュカーーー!!!」

「リリーシュカちゃん!!!」


ガラガラと崩れ落ちる天井・・・落盤です。

なんとか間一髪で避けましたが、岩で道が塞がれてしまいました。・・・岩が私と皆を隔てています。ジェシーが居ないのでどうしたもんか・・・。


「リリーシュカっ!!リリーシュカぁぁぁ!?」

「私は大丈夫ですよ!それより、皆さんは怪我してないですか?」

「皆無事なのだ!岩が・・・くっ!!」

「ソフィアス様!岩をどかすのは無理だよ!1つでもどかしたらまた、崩れそうだよ!」

「リリーシュカさん・・・っ!!」

「この先は私一人で進みますから、皆さんは引き返してください!」


皆に違う道を探してもらおうと思いましたが、また落盤が起こったら大変です。


「ダメだ!リリーシュカを一人には出来ないのだ!!」

「ソフィアス様!お願いですからジェシーを呼んできてください!」

「リリーシュカ・・・っ!クソッ!!」


ガンッ!!


「ちょっと!ソフィアス様!手が・・・っ!」

「リリーシュカ・・・。すぐ戻って来るから待ってるのだ!!」

「お願いします」

「じゃ、じゃぁ、リリーシュカちゃんも気を付けてね!無理しちゃダメだよっ!」

「リリーシュカさん・・・、お気をつけて!」

「はい、皆さんも気を付けてくださいね」


向こう側が静かになりました。皆さん行きましたかね。先程の・・・ソフィアス様は少し怖かったですね。あんなソフィアス様は初めてです。多分壁でも殴ったのでしょう。しかし、あそこで私がヒールを唱えるべきではないと思いました。無事、再会出来たら治してあげますね。

ふぅ、一人で探索するのも初めてです。いつも一緒に居てくれた仲間たちに感謝ですね。

とりあえず、私は先を急ぎましょう。杖を装備して道なりに進み出しました。


私のカードは光、炎、風・・・。土に強いのは風・・・。一応は私に有利ではありますが・・・。


ここで少し魔法属性のおさらいでもしてみましょうか。


炎は風に強く、風は土に強い。土は水に強く、水は火に強い。そして光と闇はお互いに弱点同士、でしたよね。


“光りからは闇が生まれる”


やだ!なんでこんな時に思い出してしまうんですか!!

一人だから余計に不安になっているからだとは思いますが。

魔王四天王・・・。今の所魔王はこちらに対して何も仕掛けてはこないですが、いつか戦わねばならないのかもしれません。色々と考え事をしながら歩いていると、ようやく道が一本道になりました。

その奥に、神殿らしき建物がありました。ふぅ、神殿までの道のりはもう少しわかるようにしてくれたらいいのに・・・。


そういえば、ここまでの間ゴッチンに会いませんでしたね。あの、神殿の中に居ればいいのですが。

落盤が怖いので大声を出して探せないのが難点です。

そう思っていたのですが・・・。


「俺たちゃ、土の、戦士だぞ!!!!ハイホッハイホッ、岩を砕くっ!!!!!ハイホッハイホッ、口笛を吹けば、陽気な音色に踊りだすっ!!!!ホイッ!!!!」


うわー!これ、歌ですかね?大音量で神殿から聞こえてきます。やべぇ、これ早くやめさせないとまた落盤が起きますよ!

もしかして、今回の落盤事故は皆でこの歌を歌ってたからなのではないでしょうか?そうでなくても普段からこの人達声が大きいから・・・。

私はダッシュで神殿に向かい、ドアを開けました。


「ハイホッハイホッ・・・うわぁぁぁぁぁぁ!!!?」

「シーーーーッ!シーーーーッ!!落ち着いてください。そして声のボリュームを落としてください」

「なんだ、お前は!!?洞窟内は立入禁止の斜だぞ!!!」

「まだ、少し声が大きいです!あなたがゴッチンですか?アナタの仲間に頼まれて、アナタを探しに来ました」

「確かに俺がゴッチンだが・・・」


ゴッチンは角が2本ついているフルヘルムにサングラス、髭とドワーフならではの風貌の方でした。THE・ドワーフです。


「私はリリーシュカと申します。外では落盤事故が多発していますので、出口までアナタをお守りします」

「おいおい、こんなちっこい姉ちゃんに何が出来るんだよ」

「リヒール、バリアー」

「うわっ!何なんだ!?一体・・・?」

「体力回復と、防御の魔法をアナタに施しました」

「へぇぇ!!!凄いな!!!!」

「シーーーーッ!」

「すまねぇ」


これで、いつ落盤が起こっても怪我しません。


「ゴッチン、土の精霊知りませんか?」

「土の精霊?そんなの探してどうすんだ?」

「かくかくしかじかで・・・」

「へぇ。でも残念だったな。ここには土の精霊は居ねぇよ」

「え・・・?そんな筈は・・・」


確かにここで間違いは無さそうなのですが・・・。他にも神殿があるってことですか!?


「俺様が・・・喰っちまったからなぁぁぁぁ!!!!!」


ゴッチンがそう叫ぶと、ゴッチンから、どす黒いオーラが放たれました。ご、ゴッチン!?え?喰った?何を?土の精霊を!?

小さなゴッチンの身体が、徐々に大きくなっています。ど、ど、ど、どうしましょう!?

今回もお読み下さり、ありがとうございました┏○ ペコリ

今日の更新は少し遅くなってしまいました。

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