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スチームパンク!!

「リリーシュカちゃーん♪」

「アミュール・・・。リリーシュカさん困ってる」


マリーメリーの我が家を後にして、現在馬車に揺られてバッカン洞窟を目指している所ですが、左にアミュールさん、右にソフィアス様がそれぞれ私の腕を掴み、寄り添っています。わ、わぁー。両手に華だぁ(棒読み)。

マリーメリーの我が家で私を取り合い、争っていた二人でしたが、なぜか途中から和解した様で仲良く半分ずつ分け合っているとの事です。そこに私の意思はありません。しかし、アミュールさん・・・常識人だと思ってたのに・・・。ソフィアス(そっち)側だったとは。


「ピャァ♪(ママ、モテモテ)」

「小鳥ちゃん、ははっ。ママがモテモテで嬉しいですか、そうですか・・・」

「リリー、あんた目がうつろになってるわよ!怖い!!」

「身動きできない、まるで捕らわれた宇宙人みたいな状況でね、楽しく笑えませんよね」

「大岡裁きもきかなかったもんね。手を放した方がリリーシュカの事を心から愛している人!って言ってもお互い離さないとか、尋常じゃなかったわよね。この世界の人には通用しないのかしら」

「若干20XX年世紀末みたいなとこありますもんね。奪った方が正義みたいなとこあるんじゃないでしょうか・・・」

「兄が迷惑をかけてすまない・・・」

「リジットさん・・・。自分・・・こういうの慣れてますから!!」


しかし、バッカン洞窟まであと30分ほど・・・。

よくこの人たち飽きませんね・・・。


「あ、バッカン洞窟ってドワーフが居るみたいですけど、ドワーフってっどんな感じですか?」

「んー、背丈が低い種族で、コボルトやゴブリンと仲が良いよね。で、男の人は大概ヒゲ生やしてる。男女共に力が強い事で有名だよー」


ふぉぉぉ!ドワーフ、コボルト、ゴブリン!!まさか本物に会えるとは。大体イメージは地球のものと大差なさそうですね。


【バッカン洞窟/ドワーフの集落】


うぉぉぉ!!バッカン洞窟入り口前のドワーフの集落に来ましたが、トンテンカンテン賑やかです。建物内は天井が低いので、ソフィアス様、ジェシー、リジットさんは大変そうです。

ドワーフといえばやっぱり鍛冶屋か戦士のイメージですよね。


「人間だ!!!!冒険者か!!!武器か!!!?防具か!!!?何が欲しいんだ!!!!?」


一人のドワーフに声をかけられました。首にドクロの首輪をつけてお洒落をしています。周りがうるさいので、声も大きいです。私達はまだ大丈夫ですが耳も少し悪いみたいですね。


「神殿に用事があるのですが」

「なんだって!!!!!?」

「(スゥーーーーーーッ)神殿に用事があるんですが!!!!!!!」

「あーーーーー!!!?そりゃ、タイミング悪いな!!!!!今落石事故があって立ち入り禁止だ!!!!!」


いや、もう技術があるんなら補聴器みたいなの造りましょうよ・・・。帰るまでの間に喉が潰れそうな気がします。


「落石・・・ジェシー、ちょっと行って見てきてくれませんか?」

「りょうかーい♪」

「あ、ちょっと待って。リヒール!バリアー!」

「アリガトー!行ってくるわねー」


ジェシーがバッカン洞窟に向かって走っていきました。怪我人がいないといいのですが・・・。


ピッ

“洞窟内は第三次よ!とりあえず岩をどかす作業するわ”


ジェシーからの通信です。第三次・・・。大惨事ですかね。


ピッ

“怪我人多数応援願う”

“了解!すぐ行きます!!”


数分後、怪我人が居るとの連絡が入ったので、私達も洞窟に向かいました。

洞窟内はまだまだ、地震とか来たら崩れそうな感じで危険です。ジェシーは天井の補強チームに加わっていました。


「リリー、あっちに怪我人が居るわ!頼んだわよ!」

「合点でぃ!!」


落石に巻き込まれたドワーフ達が、痛む箇所を押さえて待機していました。


「私が来たからにはもう安心ですからね!!オーーーール・ハイ・ヒーーーーール!!!」


あ、詠唱忘れました。ドワーフ達を青白い光が包み込み、傷を癒していきます。


「痛くねぇ!!!!!」「すげぇ!!!!!傷が治った!!!!!」「痔も治った気がする!!!!!」

「俺の腰痛も治ってる!!!!!」


傷だけではなく、色んなものも治したようです。


「姉ちゃんありがとな!!!!!」「一家に一人姉ちゃんが欲しいな!!!!!」「あれ!!!!!?ゴッチンがいねえぞ!!!!!?」「ゴッチン一人で奥に行ったの見たぞ!!!!!」


ゴッチンが居ないようです。


「姉ちゃん、ゴッチンを探してきてくれねぇか!!!!!?怪我してたら俺たちじゃどうもできねぇ!!!!!」「頼む!!!!!」

「わかりました!!!!!!!おまかせください!!!!!」


ゴッチンは神殿が心配で見に行ったのではないか、との事です。そもそも私達の目的も神殿なので神殿までの道を通れるなら願ってもいないです。すぐにゴッチンも見つかるでしょう。


・・・・・・と思っていたのですが、この洞窟は奥に行けば行くほど入り組んでいて、分かれ道とかも出てきたので思っていたよりも時間がかかりそうです。

引き返すにも、どの道を通ってきたのかわからなくなっており、最早ゴッチンを探し出すしかない状況になってしまいました。

今回もお読みくださり、ありがとうございました(^^)

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