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リジット&アミュール(2)

冒険者ギルドで出会った、Sランク冒険者のリジットさんとアミュールさん。その実力は、先程達成したドラゴン殲滅クエストで保証済み。同行してくださるなら有り難いですけど・・・。


「アミュール、俺達は・・・」

「わーかってるって。ねぇリリーシュカちゃん。途中私達にも付き合って欲しいとこがあるんだけど、いいかな?」

「あ、はい。私達に協力してもらうのですから、私達も何か力になれることがあればご協力します」

「じゃぁ、決まりっ!出発はいつにする?」

「私達はいつでも構いません」

「じゃぁ、明日は?」

「あ、はい。大丈夫です。では、明日朝の鐘が鳴ったらここで落ち合いましょうか」

「りょうかい♪じゃぁ、明日ここでねっ」

「えと、リジットさんはそれでいいんですか?」

「・・・あぁ。アミュールは言い出したら聞かないからな」

「長い付き合いだから私の事良く分かってるよねっ♪」


こうしてみるとお似合いの二人だけど・・・。先ほどから私がリジットさんを見ようとすると、わざと私に合わせて身体を前後に動かすソフィアス様(しかも私に向かって超いい笑顔)を抑えつけてリジットさんを見ると、リジットさんは諦めたような表情をしていました。


「あの、お二人は本当に恋人ではないんですか?」

「へ?誰と誰が?」

「アミュールさんと、リジットさん」

「あっははははは!無い無い!だって私達兄弟だもの」


えっ、今なんて?


「兄弟、ですか?」

「うん。私が兄で、リジットが弟」

「えっ?えっ?ちょっと待って?アナタ男の子なの!?しかもお兄さんの方ですって!?」

「私こう見えても23歳だよー。因みにリジットは20歳」


ジェシーが愕然としています。そりゃそうですよね。性別が同じ男性でも、かたやジェシーは外見がムキムキマッチョなオネェなのに対して、アミュールさんは言うなれば男の娘(おとこのこ)ですからね。


「あ、じゃぁパーティー申請出しますね」

「あ、来た来た。了解っと。リジットも出来た?」

「あぁ」


私達のパーティーに加入してくれたリジットさんとアミュールさん。お互いにお互いのステを確認します。

リジット・ルースティン・・・武器は気孔銃・・・。気孔銃?ってどんなのでしょうか?指先で霊気を飛ばすアレみたいなもんですかね。アミュール・ルースティン・・・武器は鞭・・・ムチ!?何それすっごい萌える!!全体攻撃が可能なアレですね。と、トゲ付きの薔薇のツルとかだったらもっと萌えるんですけど!!

こうしてみると、銃と鞭だけでドラゴンを倒すのって難しいのではないかと思いますが、お二人のパラを見て納得しました。バランス型に加えて、軒並み5桁の数字。さぞや沢山のモンスターを葬ってきた事でしょう。


「うっわ!リリーシュカちゃんのパラ、エグいね!極端すぎて笑える!」

「ですよねー。自分、サポートしか出来ないっスから・・・。っていうか、リジットさんとアミュールさんのパラも凄いですよ!均衡の取れたバランス型ですね。全部5桁いってます・・・」

「うん。ステには恵まれてんだー。伸び代まだあるし。あれ?ソフィアス様とリリーシュカちゃんの苗字が一緒?ご兄妹?」

「 夫 婦 なのだ!!」


ソフィアス様、すんごいドヤ顔をしてます。そんで少し鼻息荒めです。


「えっ?ウッソ。マジで?えっ!王子様の妻って事?私ずっとリリーシュカちゃんとタメ口で話しちゃってたよ、じゃない!ました!!」

「いえ、普通に話して頂いて構いません。その方が私も気が楽なので」

「えぇー。不敬罪とかにならない?」

「大丈夫ですよ。同じ仲間として宜しくお願いします」

「わかったよ。こちらこそ、宜しくね!ほら、リジットも!」

「宜しくな」

「あ、リジットさんとアミュールさんの武器を見てみたいんですけど。珍しそうなので」

「いいよー。私のはコレ」


アミュールさんのムチは、鋭利な刃物の様になっていて触ったらスパッっといきそうでむやみに触っていいものではなさそうです。


「これはねぇ、下手に素手で触ると指もってかれるから注意してね」

「ひぃぃ!よく扱えますね!」

「慣れだよ、慣れ」


へぇ・・・。慣れたらそんな危ないもの扱えるようになるんですね。恐るべしアミュール兄貴!!可愛いだけじゃ無い!


「俺のはこれだ」


ゴトッ ゴトッ


うっわ!本格的な拳銃が出てきました。しかも2丁。


「ちょ、ちょっと触ってみても・・・?」

「いいぞ」

「ありがとうございます。これって弾とか入っているんですかね?」


カチャッ カチッカチッ


「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?リリーシュカ!?」

「あれ?撃てませんでした」

「ひっ、人に向けたら危ないのだ!!本当に撃ててたら私死んでたのだ!!」

「大丈夫大丈夫!すぐ治すから♪」

「ねぇ、坊や。結婚までしといてなんだけどさ、本当にコレでいいの?嫁」

「リリーシュカじゃなきゃ嫌なのだ!!リリーシュカ絶対主義なのだ!!」

「恥ずかしいから人前でそんな事叫ばないでください!!」

「ぷっ!あははははっ!!楽しい旅になりそうだね、リジット」

「あぁ」


頼もしいルースティン兄弟を仲間に加え、明日から私達は神殿を求めて長い旅に出る事となりました。

小鳥ちゃんをどうしましょう。置いて行く訳にはいきませんし、言葉がわからない以上ロバギルも連れて行かなくてはなりませんし。どんな言語も翻訳してくれるコンニャクが欲しいところです。

 大きめの荷馬車での移動になりますかね。乗り心地は多分良くないので、酔い止めは沢山持っていかなくては。

今回もお読みくださり、ありがとうございました。┏○))ペコッ

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