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冒険者ギルド

「では、これにて失礼させて頂きます」

「またいつでも遊びに来ておくれ♪リリーちゃんなら最優先じゃ」

「では」

「無反応!!じゃが、そのワシを蔑んでるような瞳がまた、いい・・・」

「・・・・・・」



 私は猛ダッシュで謁見の間を後にしました。キモいキモいきもいキモい!!

あんなのが王で、この国大丈夫なんでしょうか!?

はっ!もしかしたら、さっきのおっさんは王の影武者ってやつではないでしょうか?きっとそうです。ありえないですもんね、あんな変態・・・。


 お城を出てからまず私はとりあえず情報収集する事にしました。

街の案内板を見ましたところ、冒険者ギルドって所があるみたいです。そこに向かってみましょうか。

 行きは周りを見ている余裕がありませんでしたが、この街は王都だけあって活気に溢れていますね。

見た事もないフルーツや野菜に、民芸品やらの露天が立ち並び、店舗を構える店も華やかで賑わっています。


 あ、あの建物が冒険者ギルドですね。ギルドは職業毎に存在しているようです。同じ職業同士で情報共有したりとかは必要ですもんね。

 冒険者ギルドは、西武劇に出てきそうな感じの荒れた酒場みたいな感じの建物です。

うわぁ。いい感じですね。とても雰囲気が出ていてさっきまで絶望に打ちひしがれていましたが、ちょっとテンション上がってきました。

 扉を開けて中に入ると、受付窓口とクエストの依頼掲示板がありました。そして、脇にはバーみたいな所があり、屈強そうな猛者達がこぞってお酒を飲んで騒いでいます。


「おいおい。お嬢ちゃん。ここはお嬢ちゃんみたいなのが来るとこじゃないぜ?」


 世紀末に大量発生しそうな荒くれ者っぽい人に声をかけられました。ヒャッハー!とか言いそうです。


「恐れ入ります。私冒険者のライセンスを頂きましたのでこれから宜しくお願いします」

「適正検査通ったのかよ。人は見かけによらねぇな。嬢ちゃんか弱そうなのによ」


 いや、その通りです。戦闘力も力も皆無らしいので。そして、この方も見かけはアレですが悪い人ではなさそうです。


 私は受付窓口にパスポートを見せました。ここの受付のお姉さんは事務服を着ていますが、ももふもふのにゃんこみたいな耳がついています。・・・どこで売ってるんでしょうか?流行っているなら私も欲しいです。


「こ、この刻印は・・・っ!!あ、あなたは光の・・・」


 お姉さんがそこまで言いかけると、陽気に呑んでいた人たちがバッとこちらを見てざわつき始めました。


「おい、聞いたかよ・・・」

「光の子って都市伝説だと思ってたけど・・・」

「お、俺達のパーティーに入らないかな?」


 あぁ、ライセンス取ったとこのお姉さんも言ってましたっけ。引く手あまたでパーティー選びには困らない、と。1番最強の人と一緒に行きたいですが、その人には私の力は必要ないかもしれませんね・・・ふふ・・・。


「はい。冒険者ギルドの登録が完了しました。えっとあなたにランクをつけるのも気が引けますが、国の決まりですのでGランクからのスタートとなります」

「大丈夫です」

「向こうの依頼掲示板に貼ってある自分のランクの依頼の中からお好きな依頼を選んで受けてもらい、任務完了しましたらこちらに戻ってきて報告してください。報酬はこちらでお支払しますので」

「わかりました」

「あ、冒険者の登録が完了しましたので、全国の冒険者ギルドでデータが共有されます。任務完了の報告はどこでも出来ますよ」

「へぇ〜。便利ですねぇ」

「では、あなたの冒険者としての生活に幸あらん事を」

「お姉さんも私めの幸せを祈ってくれるんですね」

「はい?」

「ふふ・・・(ニヤリ)」

「ひっ・・・!」


 この世界の受付のお姉さんはみぃんな私の幸せを祈ってくれるんですね。こりゃ、全国の受付のお姉さんを見てみなくてはです。ふふっ。


 とりあえず依頼掲示板まで来ましたが、Gランクは牛乳配達とか引っ越しの手伝いとかベビーシッターとか雑用レベルの事しかありません。え、冒険はどこでしょう・・・。


「あの、私の冒険はどこにありますか?」

「えっ?・・・さ、さぁ」

「すみません。私の冒険落ちてませんでしたか?」

「しっ知らないです」

「どなたか、私の冒険知りませんかー!?」


 私は掲示板を見に来た冒険者の方々に聞いて回りましたが、どうやら私の冒険はここには無いみたいです。


「ヒソヒソ。やべぇ。なんだあの光の子」

「ヒソヒソ。気が触れてるとしか・・・」

「ヒソヒソ。パーティー組むのなんかこえぇな」


 ふふ・・・私の話題で持ちきりですね。私の取り合いが始まるのでしょうか?


「どなたか、私とパーティーを組んでくださいませんか?」


 言い出しにくそうなので、私から募集してみます。

さぁ、さぁ、どうぞ取り合ってください!!


「え・・・。お前のとここないだエルフが抜けたって言ってなかったか?」

「い、いや、ウチはもうアテがあるから。お前のとこだっていつも「あー、光の子さえ居ればなぁ」って言ってたじゃないか!」

「あ、あれは冗談で・・・俺らなんかが光の子のパーティーになるのはおこがましいからさ!!」


 ・・・・・・あれ?なんか押しつけあってないですか?これ。おかしいですね。聞いていた話と違います。


クルッ (サッ)


クルッ (ササッ)


 やはり。振り向いた先の人々が全く目を合わせてくれません。引く手あまたな人気のはずの光の子がぼっちです。

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