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忘れられた森の神殿

荒れ果てた建物からは、もっと強力な瘴気が立ち込めています。

神殿なので、ダンジョンっていうほど広くも無くドアを開けたら直ぐに何かとエンカウントしそうな雰囲気です。

でも、神を祀っている神聖な場所だった筈なのに、どうしてこうも瘴気が発生しているのでしょうか。


「少しだけ時間を貰う」


ファレル様はそう言うと、立膝で地面に片手をついて目を瞑って集中を始めました。


「建物内部にはモンスターが1、2・・・3匹。入ってすぐ蛇のモンスターが1匹、その奥に同じのが2匹・・・それに強力な気を放っている黒い翼の人型っぽいモンスター・・・こいつが王が言っていた四天王の一人かも知れない」


うぉぉぉ!すげぇ!!サーチ能力すげぇ!そして、みるみる内に痩せていくファレル様の身体もすげぇ!!です!

これが諜者スキル・・・ゴクリ。凄いけど、これは欲しくはないですね!


「ふぅ。こんな所だ。奥には強力なのが居るから心してかからねばなるまい」

「ファレル、ありがとうなのだ。四天王を除いた3匹は蛇なのだ?では最初の1匹で大体対策は立てられるかな」

「そうですね。耐性と弱点が分かれば良いんですけどね」

「今度は物理攻撃が通ると良いんだけどねぇ」


とりあえず、念には念をです。私達は廃神殿前の回復ポイントで回復をし、防御薬とプロテイン錠等各種能力増強薬で万全に備えてから建物の中に入ることにしました。


「回復ポイントは破壊されないんですねぇ・・・」

「回復ポイントは天界が設置した物だから壊せるのは神と同等の存在・・・魔王位な物なのだ」

「神と魔王は同等・・・。ここで言う神様ってゼウス様の事ですか?」

「そうなのだ。グリーンアースは天界と最も近い世界なのだ」

「そうですよね。行き来出来たりしますもんね・・・。この世界は天界にとって何なのでしょう・・・。私の前世の地球は天界と全く関わりがありませんでしたからねぇ?ジェシー」

「そうね。死んで初めて天界を知ったものね。私達の今世だって、人間だと思ってるけど、実は違うものだったりして」

「うわぁぁぁ!そんな怖い事言わないでくださいよ!!」

「あははっ。冗談はこれ位にして、さてと。皆準備はオーケーかしら?」

「「「「おーーーーっ!!!」」」」

「ピャア♪」

「頑張るって言ってるッス」

「小鳥ちゃん!?頑張らなくて良いですから怪我だけはしない様にしてくださいね!ママに何かあった時はちゃんと逃げるんですよ?」

「ピャァァァァァァァァァァァァッ!!」

「ママもパパも皆も怪我しないで!って言ってるッス」

「出来る限りね!さぁ行きましょう」


私達が建物内に入るとファレル様が言った通り、蛇のモンスターが居ました。


シャァァァァァァァァーーーッ!!


部屋はそんなには広く無く接近戦が強いられてしまいます。


「ジェシーとソフィアス様は前衛を固めてください!ファレル様は部屋の隅で、ギリギリ弓が引ける距離を保ってください」

「了解よ!」「わかったのだ!」「言われなくても!」

「小鳥ちゃんとロバートは私の近くへ!3人の援護をしますよ」

「ピャア!!」「了解ッス!ちなみに小鳥ちゃんは隙あらばつついてやるって言ってるッス」

「小鳥ちゃん!?危ない事はやめて!!」


大きな蛇です。飲み込まれたら一貫の終わりです!

蛇は長い舌をチロチロさせて威嚇してきます。


「エイッ!」

「シャァァァァァァァァーーーッ!!」


ジェシーの手斧は蛇の横っ腹を叩き切りました!でも致命傷ではありません。


「炎の精霊イフリートよ。我に汝の力を与えよ」


ソフィアス様が詠唱を始めました。真剣なソフィアス様はクッソカッコイイです!


「この剣に宿りし地獄の業火よ。悪しき魔物をその身が粉となるまで焼き尽くせ!烈火煉獄剣!!!」


おぉ、新技ですね。


「シャァァァァァァァァーーーッ!!」


ソフィアス様の剣が蛇を切り裂くと、蛇は炎に包まれました。

ぐぇぇ、嫌な匂いが充満しています。私が換気の為にドアを開けると・・・


ドッゴォォォォォーーーーン!!!


と部屋が爆発し、蛇が居た部屋ごと私達は吹っ飛びました!

ヤバイです!!これは着地時に結構なダメージ喰らいますよ!

どうしようどうしようどうしよう!?私に魔法が使えたら!!

誰か、助けてくださーーーい!!


『助けてあげる』


へ?気付いたら吹っ飛んだまま、時が止まったかの様に空中で止まっています。周りを見たら皆も同じ感じです。ただ、意識があるのは私だけみたいです。それよりもさっきの声の主は・・・?


『ここだよ。光の子。僕はシャイニー。光の精霊さ』


私の目の前に小さな妖精みたいな男の子が居ました。


『君は最初、剣士になりたくて魔法なんて不要って思ってたでしょ?』

「は、はい。すみません。光の魔法は攻撃魔法弱いので正直ガッカリもしました」

『すっっごい正直だね!そんな君の気持ちがに僕ごと光の魔法に鍵をかけたんだよ。わかるかい?君が今心の底から魔法を使いたいって気持ちになったから僕が出てこれたんだよ』

「もしかして、ずっと一緒に居たですか?」

『居たよ。表に出て来なかっただけで。その指輪の中に居たよ』

「そうなんですね。すみません。シャイニー。私は皆を救いたいです!力を貸してください!」

『うん。じゃぁ、その指輪の光の魔法を開放するよ』


シャイニーが私の指輪の中に入ると、パァァァァァァッと眩しい白い光が指輪から放たれました。

今回もお読みくださり、ありがとうございました┏○ ペコリ

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