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戻る?戻らない?

アネッサ様に色々話を聞きまして、私の状況についてわかった事は限界突破をする為にヴェルツィアの森の神殿に行かなくてはならない事。

神殿がどんなとこかはわかりませんが、モンスターとか出なければ良いなぁ。なんせ、私役立たずですからね。

アネッサ様が仰るには、指輪は持ち主を選ぶそうで、何故私達が指輪を持って転生したか?というのは愚問である、との事です。

必然であり、また、運命であると。


「そろそろ、時間ですかね。アネッサ様、ありがとうございました」

「あぁ。どういたしまして。我が義娘よ!式の日時が決まったら教えてくれ。ゼウス様に帰宅許可貰うからさ!会うのは無理でも連絡位ならモルゾーでも出来るからさ!」

「え、は?」

「当たり前だろう。私と連絡を取る度にいちいち死んでたら薬も身体も持たないからね」

「・・・そういえばそっすね」


あのおっさん、アネッサ様と連絡取る方法他にもあったんじゃないですか!何も死ななくても良かったっつーか・・・。まぁ直接会ってお話出来たから良いんですけどね。

しかし、おっさんめ。意地でも私にパスポート払いさせたかったって事ですよね。くそ〜〜〜!!


「あぁ、そうだ。これをお嬢ちゃんに」


アネッサ様が何かを引き出しから取り出して私にくださいました。長さ5cm程の白い色の天使の羽根のキーホルダーですね。先端に防犯ブザーみたいな紐が付いています。


「これは?」

「今のお嬢ちゃんは丸腰同然だろう?その紐を引っ張れば離れた場所に居てもソフィアスが駆けつけるであろう」

「私はリリーシュカの傍を離れたりなんかしません!」

「馬鹿者!万が一という事があるだろう?お前だって王子って肩書がついてるだけの、只の人間なのだからな!色んなパターンを考えろ。お前は昔から思慮が足りないんだよ。男は優しいばかりじゃダメだぞ!」


言ってることは正しいのですが、お金目当てや政略結婚でもなく、恋愛結婚でモルゾーを選んだという特殊な好みな貴方は、男はうんぬんと語っては駄目だと思います・・・。モルゾーは優しさ(これも不明だけど)以外に何かあるんですかね?知りたくはないですけど。

それよりもやはり、防犯ブザーなんですね、これ。

天界ランドもあるんですから、天界グッズショップとかも存在しそうですよね。企画室とか開発室とかもあるんだろうなぁ。マーケティング戦略の立案とかしてるんでしょうか・・・?ごくり。天界はどこを目指しているんでしょうね。

天界は働き口も多そうですし、リストラの心配も無さそうで、ちょっと羨ましいです。


「ではな!戻ったらモルゾーに宜しくな」

「はい、母上もお身体に気を付けて」

「どうもありがとうございました。それでは、失礼します」


アネッサ様が机の脇のスイッチを押したら、フッと周りの景色が無機質な空間になり、徐々にぼやけていた景色が鮮明になりました。

お城の回復ポイントに戻ってきました。


「さ、ソフィアス様急いで身体に戻りますよ!」

「わぁ、時間があまり無いのだ!急ぐのだ!」


私達は謁見の間に来ました。あれ?私達の遺体はどこでしょう?謁見の間に置いとく訳には行かないですもんね。


「ソフィアス様のお部屋でしょうかね?」

「行ってみるのだ!」


ふよふよと壁をすり抜け部屋から部屋へ移動していると、ニーヴェン様に会いました。


「わっ!兄様とお姉様!!どうなされたのですか!?まさか・・・お二人とも・・・死んで?」

「わー!ニーヴェン様もやっぱり魂がお見えになるのですね!しかし、今取り急ぎ私達の遺体を探しているのでっ!」

「あぁ、何やら城の教会が騒がしかったのでもしかしたらそこにあるのではないでしょうか?」

「教会!?ちょっと行ってみます!ありがとうございました!ニーヴェン様」

「リリーシュカ、教会はこっちなのだ!ニーヴェン後でな!」

「ふふ、兄様もお姉様も何か楽しそうです」


ニーヴェン様がそんな事を呟かれたのを、聞く余裕もなく私達は教会へ急ぎました。


まさか・・・まさか・・・目覚めてすぐ挙式とかじゃーないでしょうね!?流石に第一王子の結婚ともなれば一時間半じゃどうにもならないとは思いますけど。


教会へ辿り着くと、使用人の皆様方が花を運んだりなんだりしています。

中に入ってビックリ!


台に寝かされているソフィアス様と私。花で飾られています。

新郎新婦の装いです。小鳥ちゃんがその近くで嬉しそうにはしゃいでいます。


「リリーシュカ、急いで身体に戻るのだ♪」


ソフィアス様も何かを察したようで、嬉しそうです。


「ちょっ、ちょっと!私戻りたくない!」

「小鳥ちゃんが待ってるのだ♪」

「う・・・・・・」


戻ったら間違いなく結婚させられてしまう流れですよ?


「ピャア♪」


わっ!小鳥ちゃんがこちらに気づきました!!「小鳥ちゃんし〜し〜っ!」


時既に遅し。おっさんにも気付かれてしまいました。


「おぉ、よく戻ったな!さぁ、身体に戻りなさい」

「王様・・・これは一体・・・?」

「ハハッ☆見事なもんじゃろう?使用人達とばぁやが是非二人の婚礼姿が見たいと言い出しての。二人ともよくお似合いじゃ。・・・まぁこれは、ただのコスプレじゃ!他意は無いぞ?」


嘘つけーーー!


「リリーシュカ、私が身体までエスコートするのだ」

「ちょっ、まっ、あぁぁぁぁぁっ!!!」


ソフィアス様に手を取られて、そのまま遺体にダイヴしてしまいました。

こんな時に無駄に男らしさ見せんなっ!!です!!

今回もお読みくださり、ありがとうございました!(^^)

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